スズカフェニックスに懐かれる 帯広ふたり旅 2022.10.26-29 3日目(1)北海道ホテル⇒道の駅忠類⇒翠明橋公園⇒うらかわ優駿ビレッジAERU

2022年10月28日(金) 

北海道ホテル⇒道の駅忠類⇒翠明橋公園⇒うらかわ優駿ビレッジAERU(引退名馬)

    スズカフェニックス。美しい。しかも明らかにこちらを気にしていた。

 

せっかくの「朝食付き」なのだから

美しいと評判の中庭をに面した席で食べようと

スタートの五分前に一階レストランフロアに降りてゆく。

あいにく一番人気のバード・ウォッチ・カフェは団体予約が入っていたが

右隣の店で窓際席につくことができた。

まだ盛りの紅葉を朝日が照らし、評判通りの美しい中庭だった。

 

   北海道ホテルの朝ごはん(洋食)。白いオムレツと3種のパンが絶品!

      朝食の席から中庭の木々を見上げる。これまた絶品。

 

メニューは和食・洋食・カレーの3種類から、好きなものを選ぶスタイル。

ふたりとも、白いオムレツで有名な洋食を迷わずオーダー。

窓いっぱいに広がる中庭を眺めては、新鮮な素材と上品な味を楽しむ。

白いオムレツは言うまでもないが

地元の小麦を使った焼き立てのパン(三種類)は、いずれも絶品。

つい最近までパンのお代わりが自由にできたらしいが

確実に食べ過ぎて苦しんでいたはずなので、終了してくれてむしろ幸いだった。

 

食後、腹ごなしを兼ね、中庭をしばらく散策する。

頭上の梢から、小鳥のさえずりがシャワーのように降り注ぐ。

 

  中庭からホテルの建物を臨む。1階左から4つ目の窓辺で朝食をいただいた。

 

早めの朝食のおかげで、部屋に戻ってからの支度もスピーディ。

チェックアウト前のおよそ1時間。

朝9時すぎには、ホテルを出発することができた。

幸先のよいスタートと言える。

なぜならこの日は、4日間で最も長いルートを走り抜ける予定なのだ。

 

   いったい何枚、同じような写真を撮ったろう。これは雲の形が面白かった。

      誰とも行き交わない真っ直ぐな道が、どこまでも続く。

 

まずは、広大な畑が両側に広がる国道236号線をひたすら南進。

およそ1時間で、最初に予定した休憩ポイント、道の駅忠類に到着する。

隣接する広い公園の敷地に

ここで化石が出土したナウマンゾウのモニュメントを発見。

 

         こぢんまりした道の駅忠類で小休止。

     向こうに見えるナウマンゾウに後ろ髪を引かれつつ、先を急ぐ。

 

関連施設を見て回りたい気持ちになったけど、あまり時間を無駄にできない。

なにせこの後、日高山脈を横断して日高地方のサラブレッド街道を観光。

さらにそこから左に太平洋を眺めつつ、平取町まで北上。

北海道で(ということは世界で)最も充実した展示といわれる

二風谷アイヌ文化博物館に立ち寄るつもりだったから。

 

・・とはいいながらも、峠越えの道に入り、あたりの景色が赤く染まり出すと

その絶景を無視して走り過ぎることはできなかった。

ちょ、ちょっと、ここで停めてくれ!

行き交う車がないのをいいことに

運転する相方に路駐をお願いしては車を飛び出し

多彩な赤に色づく山々にカメラを向ける。

 

   せっかく途中停車してもらったのに、期待したほど色が出てない・・

ん~~~~、でも、感動したほどには綺麗に写らないんだよね。

勝手に色補正をするスマホのほうが、遥かに鮮やかなことがすごく悔しい。

ぼやきつつ、峠を越えたところにある翠明橋公園でも、懲りずにデジカメを構えた。

 

   翠明橋公園でも再チャレンジ。赤と黄色のグラデーションは、なかなか。

      めいっぱいアップにすれば、そこそこの色は出るのだ。

 

さらに国道236号線を進み、ちょっと脇にずれた道道209号に入ってゆくと

辺りの景色が畑から牧草地へ一変し、いたるところに馬の姿が。

約8キロに渡ってサラブレッド牧場が連なる、通称「サラブレット銀座」だった。

せっかくだから"名馬"に会っていこうと

「うらかわ優駿ビレッジAERU」の附属施設『引退名馬』へ直行する。

 

         放牧中の馬を見ると、なぜか興奮してくる。

        「引退名馬」が暮らすエリア。見学無料。

      放牧中の「名馬」を紹介する看板。競馬に疎い人にも親切だ。

 

一辺100m以上あるだろう、柵に囲まれた広々とした牧草地が、ふたつ。

そのひとつひとつにサラブレットが、一頭ずつ放牧?されていた。

競馬ファンでもない自分たちにも聞き覚えのある名前

ウィニングチケットと、スズカフェニックス

いずれも「GⅠレース」を制覇した、文字通りの名馬たちだ。

 

   左側2頭のどちらかがウィニングチケット。一度も近づいてくれなかった。

    悠然と草をはむスズカフェニックス。最初は遠くにいたんだけど・・

    人懐っこいのか、好奇心が強いのか・・どんどん近づいてきた。

 

黒々としたウィニングチケットは、牧草地の反対側に佇んでいたので

ズームで全身を撮るのがせいぜいだったけれど

栗毛が美しいスズカフェニックスのほうは、好奇心が強いのが

こちらが柵に近づくと、なになに? なんかくれるの?

といった雰囲気でどんどんどん近づいてくる。

もちろんタッチできるほどそばには行けなかったが

それでも目を見交わす程度まではコンタクトできたので

"お知り合い"になれた気分だった。

 

         2頭が暮らす?厩舎の中にも入ってみた。

      屋外とのコントラストがいい感じ、なんて思っていたら・・

      スズカフェニックスの柵にずらり並ぶ、全国のお守り。

    年長のウィニングチケットの柵には、さらに大量のお守りが!

 

牧草地の反対側には、大きな厩舎が建っていて

いま外に出ている二頭も、夕方にはこちらに入って休むのだろう。

それぞれ、名札付きのスペースが用意されていた。

目を引いたのは、2頭の柵に結びつけられた、おびただしい数のお守り。

おそらく熱心なファンたちが、名馬たちの健康と長寿を願って奉納したのだろう。

(ひょっとして馬券が当たった"お礼参り"?)

なんだかほっこりした気分で、その場を後にした。

 

      天気が良くて日差しもポカポカ。つい長居してしまった。

           ありがとう。いつまでも元気でね。

 

"生名馬"に会えて、ついついのんびりしてしまったけれど

時計を見ると、すでに12時半近く。

さっさと昼飯を食べて、浦河~新ひだか町新冠町~日高町平取町と続く

ロングドライブに切り替えないと、アイヌ文化博物館に間に合わない。

よし、とにかくメシだメシ。

となれば、この先のセイコーマートで今年二度目の「ふた丼」か。

まだこちらを気にしているスズカフェニックスに手を振り

本日2つめの目的地・平取町二風谷アイヌ文化博物館を目指すのだった。

 

          それにしても、気持ちのいいところだったよ。

 

ではでは、またね。