がっかりホテル&うっとりメコン inルアンパバーン ラオス(&ハノイ)ふたり旅 2018.11.27-12.4 4日目(その2)

2018年11月30日(金) バンビエン⇒ルアンパバーン

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      ちょいフライングだけど、ワット・シェントーンの夕暮れ。

 

崖崩れの修復中(たぶん通行禁止)だった山道を、こっそりすり抜け

我らの乗ったミニバスは、無事ルアンパバーンのバスターミナルに到着した。

腕時計を見ると、14時を少し回ったところ。

予定より10分ほど?しか遅れていない。

 

ここでもバンビエン同様、待ち受けていたトゥクトゥクに強制的に押し込まれ

宿泊施設が集中する旧市街へと向かう。

所要時間は10分程度。料金は一律でひとり30000kip(約400円)。

4時間半かかったミニバスの料金が110000だから、かなり割高だ。

おまけに、いちいち宿泊先の名前を確認していたので

すぐ近くまで送り届けてくれると思ったのに

2ブロック手前の十字路で下ろされた。

・・なんか、適当だな~。

自力での移動は慣れてるから、別にいいんだけどさ。

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           トゥクトゥクの荷台から後方をパチリ。

 

午後の強い陽射しがガンガン降り注ぐなか、汗をかきかき

片手にスマホ(グーグルマップ)、もう片手でスーツケースを転がして

予約しておいた宿を目指す。

「部屋からメコン川が見える」と書いてあったので

川沿いのスリニャウォンサー通りに沿って探すが、なかなか見つからない。

たまらず目に止まった現地の人に尋ねると

階段を上って、ちょっと奥に入ったところだという。

指差す方向を見ると、確かに、狭い石段があったので

スーツケースを抱えて、最後の力を振り絞る。

すると、登った先に3階建て白い建物。

手前のスペースにテーブルや椅子が点在しており

一杯気分の東洋人(中国人)が数人、たむろしていた。

We House Boutique Hotel(ウィー・ハウス・ブティックホテル)。

 

すぐに、奥のバーカウンターっぽいところからスタッフが出て来て

我々を迎えてくれたが、この人(女性)も笑顔で迎えたオーナーらしき男性も

明らかに中国人(少なくとも中国系)。

メコン川をのんびり眺められる宿」というイメージを勝手に抱き

てっきり現地のラオス人が経営するローカルな宿だと思い込んでいたりだが

どう見ても、中国人が経営する(客も中国人ばかり)ホテルなのだった。

それでも、謳い文句通り「メコン川の眺め」が楽しめれば

誰が経営しようと気にしなかったのだが・・

案内された部屋(2階)は中庭に面した窓が、ひとつあるだけ。

期待していたベランダはどこにもなく、当然、メコン川のメの字も見えない。

しかも、こちらの確認不足でもあったが、部屋に冷蔵庫がなかった。

日中はかなり暑いので、冷たい飲み物や果物が保存できないのは、ちょっと悲しい。

  

こんなことなら、地元の人が経営する、もっとローカルな宿にすればよかった。

早々と後悔しつつも、気を取り直し、外出の準備に取り掛かる。

なにせ、この町で過ごせるのは、わずか丸一日少々。

明日夕方の飛行機で、ハノイに飛ばねばならないのだから。

せっかくのルアンパバーン滞在が

どうしてこんなに余裕のないスケジュールになってしまったのかというと

すべての責任は、ベトナム航空にあった。

 

実は、半年前にこのルートでのエアチケットを予約した際

ルアンパバーンで2泊してハノイに移動。

ハノイで2泊したのち成田に戻る、というスケジュールを立てていた。

ところが出発まで一カ月を切った頃、航空券を手配してくれた会社から電話が入る。

「12月2日(日)のルアンパバーンハノイ便は欠航になりました。

 前日の便に変更していただけないでしょうか」

・・そんなわけで、泣く泣く滞在を1日削ったのだった。

 

ま、過ぎたことを悔やんだって、仕方ない。

そもそも、ルアンパバーンにたどり着けたことが、超ラッキーなのだから。

こうなったら、世界遺産の街を精一杯楽しむだけだ。

スリル満点だった「峠越え」の興奮もあって

受付前のテラスで談笑する中国人観光客に手を振り

ルアンパバーンの町に繰り出すのだった。

 

・・で、率直な印象。

「欧米人に人気の"世界遺産の街"」という刷り込みがあったので

ヨーロッパの雰囲気が漂う〈オシャレなリゾート地〉だろう

なんて予想していたけど、全然そんなんじゃなかった。

ビエンチャンやバンビエン同様、とにかく、街じゅうが、静か。

客引きの声や音楽が、聞こえてこない。

車・バイクが立てる無駄な騒音に、ビクッとさせられることもない。

そう。観光地につきもの〈喧騒〉が、スコンと抜け落ちている。

もちろん無音というのではなく、人々の会話や生活音は耳に入ってくる。

だが〈余計な雑音〉となると、見事に抑えられているのだ。

 

――「喧しくない」って、こんなにも気持ちがいいのか。

誰にも邪魔されず、のんびりメコン川沿いの道をぶらつくだけで

心の中でせかせか動いていた時計の針が、どんどんスローペースになっていく。

ホテルで抱いた〈期待外れ感〉も、いつの間にか消え去っていたのだった。

 

てなわけで、次回こそ〈ルアンパバーン散策編〉に行けそうだ。

 

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              さて、どこの柱かな?

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              安倍晴明、参上!?

 

ではでは、またね。