すっかりご無沙汰していたポルトガル旅行(2016年)の続き。
ドン・ルイス1世橋からポルト旧市街を臨む
静かで快適な睡眠をとり、朝8時前に起床。
庭を渡って本館(城)の2階へ。
重厚な絨毯が敷き詰められシャンデリアが下がるシックな広間で
年配の宿泊客に混じって、優雅に朝食をいただく。
日本人はおろか、アジア系の客はゼロ。
みなさんリゾート感覚で滞在してるようで、なにごともスローテンポ。
少々場違いな気分とともに、豪華で美味しい朝食をいただく。
エスプレッソも飲み放題(カートリッジ式のエスプレッソマシンに感激)と
至れり尽くせりのサービスぶりだったが、やや肩ひじ張った雰囲気に、気疲れする。
根っからのB級志向なのだなと、痛感させられた。
シャンデリアはゴージャスだけど・・
高級すぎて、落ち着かない
※「古城ホテル」の名前に釣られて予約したものの
泊まれた部屋は庭園内にある別の建物。
結局、朝食時以外は城(本館)に入ることができず
期待した〈古城体験〉はできなかった。
無理に泊まらなくてもよかったか・・と、今更ながら反省したり。
午前9時半、チェックアウト。
荷物を転がし、地下鉄に乗って、ポルト中心街・ドウロ川対岸の駅まで。
地上に出て橋を渡ると、美しい川と旧市街の眺めがいっぱいに広がる。
昨日の夕方も来た場所だけど、天気が良いぶん、気分は最高。
それにしてもこの橋(ドン・ルイス1世橋)
隔てる柵もなく、走る電車のすぐそばを歩けるなんて。
安全第一の日本では考えられない、プチスリルが味わえる。
鉄橋&川沿いの家々
どこを向いても「絵葉書カット」
こんなところで暮らしてみたい
赤い屋根&タイル張りの家々
青空の下を行き交う船や、飛び交うカモメ。
橋の上を行ったり来たりしながら、たっぷり堪能したあとは
近くにある路面電車の停留所へ。
ちょうど一台が出発しようとしていたので
急いで駆け寄り、昨日購入した24時間乗り放題カードを差し出したのだが
乗り口にいた車掌に、両手でパッテン・マークをされてしまった。
路面電車は別料金とのことで、がっかり。
いったいどこが〈24時間乗り放題〉なんだか。
そういえばガイド本に書いてあったな。
確かにリスボンに比べると、ポルトの〈乗り放題〉は有難味が薄かった。
実は、この日は休日[ポルトガルの日]。
ろくにお店も開いてないらしく
昼過ぎまでポルトでのんびりしようかと思っていたのだが
この"路面電車ショック"にむくれた我ら。
急遽予定を変更し、早めに移動しようとバスターミナルへと直行。
一番早く出るバスを予約し、10時過ぎにはポルトから一路南へと出発した。
目指すは、ヨーロッパ有数の大学都市・コインブラ。
でかいガレージみたいなポルト・バスターミナル
しかし、ここでもちょっとアテが外れる。
車窓風景を堪能しつつ、のんびり気分のローカルバス旅を期待していたのに
高速道路の上をひたすら走り、右も左もコンクリート壁ぱかり。
う~~ん、これならまだ列車の方がよかったな・・
ただ、かなりスピードを出していた分
11時にはコインブラのバスターミナルに到着する。
速いのが取り得、と言っておこう。
意地で撮ったバス車窓風景。・・これはこれで、ゴッホっぽい?
町の中心部からちょっと離れた川沿いにあるバスターミナルから
スーツケースを転がすこと10分ばかり。
鉄道のコインブラ駅に荷物を預け、リスボン行きの列車時刻を確認してから
小高い丘の上にそびえるコインブラ旧大学を目指す!
・・いや。その前に、腹ごしらえだった。
駅近くにある、「家族で切り盛りする下町食堂」(「地球の歩き方」より〉
カーザ・シェレンセを探して歩く。
路地のなかほどにある小さな入り口を入ると
思ったより奥行きがある店内に、ほぼ満員のお客さんが。
まるごと台所のような雑然とした雰囲気だったが
これぐらいラフなほうが、むしろリラックスできる。
雑然としてるけど、心地よい店内
〆のエスプレッソ。変わらぬ旨さ。
折よく空いたテーブルに座り、ろくに英語も通じない店の人に
身振り手ぶりで、ランチ定食(たぶん)を注文。
味のほうは・・・良くも悪くもポルトガル風。
だけど店の雰囲気はとてもよく、味覚以上に雰囲気を楽しめた。
ともあれ、腹は満たされた。
コインブラ旧大学。色替わりの屋根タイル。
ではでは、またね。