今月(2022年9月期)読んだ&揺さぶられた本 MakeMakeの読書録

昨日、千葉(内房1泊)&北海道(札幌2泊)の変則旅行から戻って来た。

予想していたより、ヘヴィな4日間だった。

フライトを利用するため、自宅(横浜市)⇒内房⇒成田空港の移動を

電車&フェリーに頼ったあたりがネックだった気がする。

旅慣れた軽装とはいえ、決して軽くない荷(小型スーツケース+デイパック)を携え

何度も乗り換えを繰り返すのは、もはや楽しみではなく苦しみに近かった。

どれほど気持ちを若く保とうとも、身体の方が付いて行けなくなっている事実を

否応なく思い知らされた。

 

・・なんて書くと、散々な旅だったみたいだけど

実際の感想は、相も変わらず次の一言で決まってしまう。

――やっぱ、旅っていいよなぁ!!

帰宅直後、相方と交わした言葉である。

 

詳しい旅の記録は後日また、ということで。

9月最終日の今回は、例によって「今月読んだ本」を紹介したい。

 

2022.9

★★『時宗(巻の壱~四)』高橋克彦 

★★『三人屋』『サンドの女 三人屋』原田ひ香    

★『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか➀-⑥』大森藤ノ

★『女の絶望』伊藤比呂美 ★『宮大工と歩く奈良の古寺』小川三夫

★『土曜日は灰色の馬』恩田陸 ★★『大好きな町に用がある』角田光代

●『母なる海から日本を読み解く』佐藤優樹

 

〔コミックス〕(※は再読以上)

★★※『夢中さ、きみに』『女の国の星➀➁』和山やま

★★『カラオケ行こ!』和山やま

★※『天国大魔境➀-⑤』★『⑥⑦』石黒正数

★★※『のだめカンタービレ➀-⑳(途中)』二ノ宮知子

 

ちなみに、《今月揺さぶられた本Best3》は

【小説】①『三人屋』&『サンドの女』

    ②『時宗(全四巻)』

    ③『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか➀-⑥』 

【小説以外】①『大好きな町に用がある』

      ②『土曜日は灰色の馬』

      ③『女の絶望』ーーの6作

コミックは、『(和山やま全作品)』と『のだめカンタービレ』の2本。

 

くどいようだけど

面白い本(特にコミック)は何度読んでも面白い!!

 

ではでは、またね。

 

 

内房1泊+札幌2泊の❝道草ツアー❞へ。 9月26日(月)~29日(木) MakeMakeの旅支度

あれは、猛暑が続く8月10日を過ぎたころだった。

相方が9月27(火)~29(木)の3日連続で休めることになり

2泊3日でもいいから北海道に行こう!

と、たまたま空いていた激安ツアーを予約したのだった。

(往復航空券+ホテル2泊+レンタカーのセットで、2人合わせて38600円!)

 

安いだけあって、成田発着。

フライト料金も600円×2とギリギリに抑えたため

行きは15時(成田)発、帰りも12時(新千歳)発という

正味丸2日の短期滞在となった。

それでも札幌は何度となく訪れていたので、宿はちょっと欲を出し

24時間営業のブックカフェが入っている「ブックホテル」を選んだ。

おかげで6400円加算されたが、それでも総額4万未満は安すぎるだろう。

 

そんなわけで、「9月下旬には北海道に行ける」を心の支えに

延々35度を超える過酷な日々を、ひたすらうっちゃり続けていたところ。

8月末の夕方のこと。

仕事先から戻った相方が、ひとこと。

「なんか26日も休みになっちゃった」

シフトを最終調整した結果、旅行に出る前日の26(月)も休日と決定。

4日連続での"フリータイム"が確保されたのだ。

 

もちろん、2泊3日よりは3泊4日のほうがいいに決まっている。

初日札幌着が17時前、3日目の札幌発は12時

というタイトなスケジュールだったから、なおさらだ。

さっそく旅行会社のサイトを開き、26日発29日着のツアーをチェックした。

すると、飛行機のチケットこそ問題なく確保できたものの

宿泊を予定していたブックホテル(のツインルーム)に、「満室」の表示が・・・。

 

今回のツアーは、15ある札幌市内のホテルから選ぶシステムになっており

追加料金なし(6400円引き)で宿泊可能な施設も残っていた。

しかし、せっかく「ブックホテルってどんなことだろうね」とかなんとか

期待を膨らませていたものだから、今更フツーのホテルに替える気にはなれなかった。

結局、丸1日の札幌フリータイム追加を諦め

従来通りの2泊3日"セミ弾丸ツアー"を維持することに決めたのだった。

 

とはいうものの・・・

せっかく空いたブラス1日を、自宅で漫然と潰すのは、もったいなさすぎる。

そこで、「だったら札幌に行く前に、どっか近場で1泊するか?」

という機運が、次第に盛り上がっていった。

折しも、関東一円で「県民割」が施行されていたので

9月中なら1人1泊5000円(+商品券2000円)をサポートしてもらえる。

 

27日の成田空港は、14時までの着でOKだから・・

遠回りになり過ぎないエリアといえば――やっぱり千葉県。

成田から銚子、九十九里あたりか

房総半島、それも内房周辺に限られる。

となれば真先に思い浮かぶのは、お馴染の「ろくや」だが

・・案の定、満室で予約できず。

館山の南にも、一度泊ってみたい民宿があるけど

バス便頼りなので、2日目の成田行きがちょっと心配だ。

不安を抱えながら温泉に浸かったところで、ぜんぜん楽しくない。

 

結局、「成田空港へのアクセス」を最優先することに。

せっかく車を使わずに移動するのだから

1日目は久里浜⇒金谷のフェリーを利用して内房へと渡り

「ろくや」にほど近い、展望温泉付きコンドミニアムホテルを予約したのだった。

夕食・朝食ともに、あんまり期待してないけど

すぐ北海道に飛ぶことを考えれば、そこそこでちょうどいいのかもしれない。

 

てなわけで、スーツケースを転がし

電車・バス・フェリー・電車を乗り継いでの、内房温泉ホテル1泊。

2日目も電車で成田空港に移動し、午後の便で新千歳へ。

レンタカーに乗って、札幌市内のブックホテルを目指すこととなった。

 

自民党独断専行の"国葬ごっこ"に背を向けた、不良コンビの〈変則ツアー〉。

まだまだ準備の途中だけど、頑張ってプランニングするぞ。

 

ではでは、またね。

"右往左往する男たち"の物語。 『三人屋』『サンドの女 三人屋』 原田ひ香 周回遅れの文庫Rock

ときにシビアで深刻なストーリーが展開するものの

読中読後の印象は、スッキリさわやか。

変な褒め方かもしれないが、とっても"気持ちのいい"小説だ。

 

三女(朝日)・次女(ひなた)・長女(世月)の三人姉妹が

同じ店舗で営業時間を分け合い

それぞれ朝(パン屋)、昼(うどん屋)、夜(スナック)を始める・・

という、かなりヘンテコな状況から物語は幕を開ける。

三人一緒に力を合わせりゃいいのに、なんでわざわざセパレートするのか?

まずはそんな疑問を抱えながら、ページをめくることだろう。

 

やがて読者は、三人姉妹の仲があまりよろしくなく

なかでも、過去何度も家出を繰り返したという長女とシングルマザーの次女が

直の会話を拒むほど、劣悪な関係にあることが分かって来る。

・・となると、本作の目指すゴールは〈三姉妹の和解〉なのかな?

なんて、裏読みマニアのうたたは、ストーリー展開を予想したりする。

 

確かに、『三人屋』というタイトルが匂わせるように

本作(続編も)は、複雑な"事情"を背負ったこの三姉妹を中心に動いてゆく。

とはいえ、実際にストーリーを転がすのは、彼女たちではない。

目次を見れば明らかなように

「――の場合」で並んだ各ブロックの「語り手」は、いずれも男性。

三姉妹の父親(故人)を除けば、全員が店に訪れる〈男性客〉なのだ。

この"第三者目線"のおかげで、ウエット一辺倒に陥りかねない三姉妹の過去も

思いのほかドライかつサバサバと描かれてゆく。

身も蓋もないいい方をすればーー過ぎちゃったものは仕方ないよねー。みたいな。

ときおりぷかりと物語の水面に浮かび上がる三姉妹の"本音"にも

同じような、あっけらかんとした「達観」が透けて見える。

さまざまな女を見てきて、夜月は思う。女の幸せは、容姿も身丈も性格も頭脳も性の嗜好も関係ない。ただ、運だけなのだと。本人にはどうしようもない運なのだと。136p

 

こうして、彼女たちの"内面の深み"には決して踏み込まぬまま

同じ商店街で育った幼馴染や常連客、新規参加者(男性)の奮闘?によって

こんがらがってダマになっていた三姉妹の過去は少しずつ解きほぐされ

三人が三人とも、以前より"居心地の良い場所"へと収まってゆく。

 

だけど、改めて読み直すと、その〈成果〉は

彼女たちが成長し、何かを乗り越えたことで手にしたわけじゃないんだよね。

実際に、夢を見たり挫折したり変わっていくのは、周りの男たちばかり。

結婚しようと、別れようと、よしんば街を出ていこうとも

三人姉妹の"根っこ"は、ひとっつも変わらない。

 

そんなわけで、

ワケあり三姉妹と常連たちの味わい深い人情ドラマ!(『三人屋/裏表紙』)

と謳い上げられた本作(続編も)を、自分流に紹介するならば――

 

美人三姉妹に振り回され右往左往する、"懲りない男ども"の物語!

・・ってところかな。

 

なんか、ケチつけてるように受け取られると心外なので

念のために、付け加えておくけど。

二作とも、メチャクチャ面白いことは間違いない!

 

ではでは、またね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして「ラーメン」と「ほうとう」だけが残った。 甲州ふたり旅 2022.8.22-23 2日目(3) 昇仙峡🚗道の駅富士川🚗道の駅なるさわ🚗ほうとう不動🚗自宅

2022年8月23日(火) ホテル神の湯温泉⇒昇仙峡⇒道の駅富士川⇒同なるさわ

ほうとう不動⇒自宅

 

     採れたての農産物がどっさり! 今回いちばんの「道の駅」だ。

 

荒川沿いの見所をひととおり巡り

ロープウェイ乗り場へ続く賑やかな道を往復しただけで

「昇仙峡はもういいかな」という感じになる。

平日とはいえまだ8月中だったので、どこも家族連れの観光客で賑わっており

人混みと熱気が苦手なうたた'sは、それだけでゲンナリしてしまったのだ。

 

すでに時刻は12時近く。

だが、朝ごはんをしっかり食べていたので、まだまだ空腹には程遠い。

昨夜検討した時点では、笛吹川フルーツ公園に立ち寄るのもいいかと思ったけど

昇仙峡からの直線距離は近いものの

車で目指すなら、いったん甲府市内まで南下せねばならず、40分以上かかる見通し。

おまけにこの混雑ぶりでは、現地でも"人混み酔い"するのが関の山だ。

ここはドライブがてら、まだ見ぬ富士山に会いにいってみるか!

せっかくだから、今まで走ったことのないルートを使って・・

方針が決まれば、あとは適当な「道の駅」を目指すのみ。

宿でもらったクーポン券の大半が残っており、それを使い切る必要があったのだ。

でもって直接富士五湖方面に向かうと、昨日通った道とダブるから

さらに西側を南下して、富士川?沿いの「道の駅富士川」を目的地とした。

 

途中、信玄堤の上をひたすら走る気もちのいい土手道を南下すること小一時間。

中部横断自動車道PAと直結した、道の駅富士川に到着する。

期待通り、街なかにある道の駅と違い、こちらは農産物の直売所が充実。

クーポン券をフルに使って、新鮮な野菜類をどっさりゲットすることができた。

 

   道の駅富士川。ここまで足を延ばさないと、掘り出し物は見つからなさそう。

 

とりあえず、これでひと安心。

とはいえ、相変わらず東の空には厚い雲がべったり。

お目当ての富士山は、裾野すら姿を現わしてくれない。

 

ま、ダメもとで、近寄れるだけ近寄ってみるか。

先程立てた予定通り、精進湖から西湖・河口湖へと抜けるルートに車を出した。

幸い富士川を渡り返すと、道は森の中に入り、心地よいワインディングロードが続く。

ときおり「青木ヶ原樹海」の表示板が立つ、人気のない車道をのんびり走り

数十年ぶりの精進湖畔や風穴・氷穴の側を眺め、「道の駅なるさわ」へ。

実は昨年秋、このスポットから眺めた富士山がやたらカッコよかったので

可能であればもう一度、その威容を拝みたいと思ったのだ。

ところが・・すぐ南に聳えいてるはずのMt.Fujiは、すっぽり雲の中。

おまけに、駐車場の数百メートル手前から、いきなり車の列ができていた。

そう。我らと同様、霊峰富士を眺めにやってきた観光客たちだ。

 

さすがは富士五湖周辺でトップクラスの人気を誇る道の駅。

夏休み終盤のこの日も、駐車場は満杯。

施設内も、家族連れを中心に観光客でごった返しており

農産物直売所にいたっては、ほとんど空っぽ。

・・"富士川"で買い込んでおいてよかった。

そんな安心感だけを土産に、一大観光スポットと化した道の駅を早々に立ち去る。

 

気が付けば、あっという間の14時過ぎ。

さすがにお腹が空いてきたけど、ご心配なく。

目星をつけておいたお店まで、あと20分そこそこだ。

ところどころ渋滞を起こす河口湖添いの道を東にノロノロ走り

橋を渡って、湖の北側へ。

その間、しょうこりもなく、何度も車窓を振り返っては、富士山の姿を探す。

だが、無情にも相手は厚い雲を被ったまま。

う~~ん、これじゃ、蛇の生殺しだ。

 

橋の上で、向こうから歩いてくる金髪青年のバックパッカーとすれ違う。

ときおり彼は進行方向(南)に顔を上げ、悔しそうに顔を歪めていた。

・・・うん、わかるよ、その気持ち。

はるばる富士山を見に来て、こんなに近づいたってのに、全然見えないんだもんな~。

何度も見ている俺たちだって、ムチャクチャ悔しいんだから。

それでも、思い立った時にリベンジできるだけ、ラッキーなのだろう。

 

    お寺のような門構え。撮影したのは三時半。さすがに行列はなかった。

 

橋を渡ってほどなく、巨大な酒蔵じみた建物の前に広がる駐車場へと到着する。

本日のランチスポット、「ほうとう不動 河口湖北店」。

古民家風の店構えが目印の、郷土料理ほうとうの人気店だ。

限りなくおやつタイムに近い15時間近だというのに

広大な駐車場は七割方埋まっており

店の入り口には数人が順番を待って並んでいた。

思わず、お昼時に来なくてよかった・・と、胸をなでおろす。

 

   自然光を取れ入れた、落ち着ける店内。ゆったりした客席が嬉しい。

      あちこち回って疲れたらしい。頭上の灯りをぼーっと眺めていた。

 

さすがに客席数が多く、数分待つだけでテーブルへと案内してもらえた。

メニューはいたってシンプルで、「ほうとう」のみ。

もちろんサイドメニューやドリンクは用意されているけど、メインは一種類なのだ。

高い天井の開放的な店内を眺めるうち、鉄鍋に入った熱々のほうとうが登場する。

 

         一見少な目だが、実際の食べ応えは充分だった。

 

空腹を武器に、無心に食べる。

メンのモチモチな歯ごたえが、嬉しい。

かぼちゃのホクホク感も、心地よい。

見た目よりボリュームがあり、食べても食べても減らない。

それでも野菜メインの具のおかげで、気が付けば完食していた。

・・・ごちそうさまでした!

最近値上げしたらしいが、それでも他店に比べれば、かなりの割安感だ。

 

         とりあえず、まともなほうとうが喰えてよかった・・

 

ちなみに、ここまでの旅を振り返ってみると、

印象に残ったのは、初日のラーメンと、遅いランチのほうとう

そして「寝風呂」ぐらいか。

結局、ラーメンにはじまり、ほうとうに終わる旅だった気がする。

でもって、返す返すも富士山の"不在"はデカかった。

失礼とは思いつつも、〈富士山あっての甲斐路〉と言わざるを得ない。

※むろん甲斐駒やら八ヶ岳が見えるところまで行けば、話は別なんだけどね。

 

ほうとうで一杯になったお腹を抱え、山中湖を目指す目の前に

ようやく富士山が、なだからな裾野だけ披露してくれた。

この先を見たかったらもう一回おいでーーなんて、囁くかのように。

思い通りにいかないのも、また、旅の醍醐味だったりする。

 

ではでは、またね。

 

    丹沢の東でモヤモヤが晴れる。雲が張っていたのは富士山周辺だけ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昇仙峡は"プチ太魯閣渓谷"だった 甲州ふたり旅 2022.8.22-23 2日目(2) ホテル神の湯温泉🚗昇仙峡

2022年8月23日(火) ホテル神の湯温泉⇒昇仙峡

 

     昇仙峡随一の岩峰・覚園峰を見上げる。さすがの迫力。

 

ホテルを出発して最初に向かったのは

宿から車で20分ほどの景勝地・昇仙峡。

"日本一の渓谷美"とも謳われる、山梨県有数の観光地だ。

そのものズバリ「昇仙峡グリーンライン」と命名された道を北上。

荒川を渡って市営無料駐車場へ向かう手前を左に入り、

車一台がやっと通れる程度の狭い道を、川沿いに登ってゆく。

実はここも「昇仙峡遊歩道」一部で、最も下流に当たるエリア。

5月初日から11月末日の平日に限り

上り一方通行での車両乗り入れが許されている。

予想どおり、渓流沿いに鬱蒼とした緑が深々と覆っており

空から降り注ぐむわっとした熱気を遮ってくれる、絶好の散策路だった。

 

本音を言えば、車ではなく徒歩で満喫したかったが

いったん車を停めると、そこを起点に往復せねばならない。

なので遊歩道の下流部分は車で通過するだけで我慢し

ハイライトにあたる上流部分のみ、歩いて往復しようと企んだのだ。

ときおり見かける徒歩の観光客に頭を下げつつ

ほんの数分で遊歩道の中間地点に到達。

上の道(グリーンライン)へと続く登り坂を右折し

目指す「県営無料駐車場」に車を乗り入れた。

さあ、いよいよここから上流に向かって〈昇仙峡ウォーキング〉に出発だ!

 

ところが、駐車場から遊歩道へ向かう手前に立つ大きな観光地図上に

「この先通行止め」の文字が。

しばらく前の大雨(台風?)で遊歩道の一部が崩れ

いまだ復旧できていないらしかった。

いちおう代替ルートも示されていたが

延々車道(グリーンライン)を歩いていけ、というご無体なシロモノ。

 

・・いや、車道を歩くぐらいなら、車の方を移動させるって。

停めたばかりの車に戻り、グリーンラインを北上すると

ほどなく左手に橋が見えて来て

「森の駅昇仙峡」なる商業施設前の無料駐車場に、車を停めることができた。

てなわけで、再び〈昇仙峡ウォーキング〉に出発。

 

相変わらず、"花曇り"としか言いようのないもやっとした熱気の中

それでも涼し気な滝の音&清流のせせらぎに心癒されつつ

通行止め(がけ崩れ)ポイントまで、往復40分ほどの遊歩道を降りて登る。

 

     切り立った岸壁と、岩に刻まれた遊歩道・・どこかで見た気が。

       有名な石門をくぐる。これまた既視感バリバリの風景だ。

           いつ見ても、清流には胸がときめく。

 

で、率直な印象はーーなんか、太魯閣っぽいなぁ。

昇仙峡のシンボルともいえる岩峰・覚園峰(かくえんぼう)も

巨大な花崗岩が作る天然のアーチ・石門(いしもん)も

5~6年前、2時間かけて歩い堪能した台湾の太魯閣(タロコ)渓谷を

ふたまわりほどコンパクトにした情景にほかならなかった。

二箇所とも共に歩いた相方も

「太魯閣渓谷とおんなじだね~」と、まったく同じ感想を漏らしていた。

そういえば、やたらと「石(宝石・貴石)の店」が多いところも、そっくりだ。

あーー、いつになったら台湾を再訪できるのだろう。

 

     ちなみにこちらが「リアル太魯閣渓谷」(2017年12月)

             季節外れ?のアジサイ

           途中から、草花ばかり撮っていた・・

 

「Goto」も「県民割」もサイフに優しく、とっても助かるけど

やっぱり異国の刺激は、何物にも替えがたいのだ。

幸い、コロナの水際対策も少しずつ緩和されてきているから

あと半年も待てば、ほぼノーチェックで行けるかな。

いや、でも今度は「円安」という壁がある。

欧米は言うまでもなく、タイなど東南アジア諸国も、ほぼ日本並みの物価らしい。

う~~ん、どっちを向いても、そこいらじゅうが値上げだらけ。

ますます先行きが怪しくなってきたけど

怪しければ怪しいほど、"行けるときに行っておく"のが、我が家のモットー。

ひとまず今月末の札幌と来月末の帯広~女満別の、北海道二連戦だ!

 

おやおや、またも盛大な脱線をやらかした。

正直、脱線したくなるくらい、今回の旅は"感動"が少なかった。

なにより雲に阻まれ、大好きな富士山を一度も見れなかったことが痛い。

実際、昇仙峡のロープウェイをバスした理由も、"富士山ロス?"だったしね。

なんだか、ずーっと、こればっか書いてるなあ。

けれど、本当にショックだったんだから、仕方ない。

 

そんなこんなで、珍しくも文句だらけの「ふたり旅」。

次回は、ちゃんと終わらせないと。

 

・・と書きつつも、明日から3日間にわたり長女&次女一家が泊まりに来るので

おそらく本ブログは開店休業。

推薦したい読了本も溜まっているし、再開後はちょっと走るぞ。

 

ではでは、またね。

戦わないと手に入らない"平和"もある 『時宗(全4巻)』高橋克彦 周回遅れの文庫Rock

2001年に放送されたNHK大河ドラマの原作小説。

時の経つのは早いもので、今から20年以上も前の作品である。

しかしそのおかげで、登場人物とドラマで演じた役者の顔が重なり合うことなく

違和感バリバリ(体型も容貌も大違い)の今風イケメン男が、武士のカッコで大暴れ!

ーーなんて気持ち悪い映像を思い浮かべずに済んだ。

 

それはともかく、本書(四巻)を通読し

改めておのれの"無知ぶり"にショックを受けた。

何故なら、二度にわたった元の日本侵攻(元寇)は

どちらも大嵐のおかげで元の船団が全滅。

元軍と日本軍(鎌倉武士)との戦いは、小競り合い程度しか起きなかった・・

そんなふうに、勝手に思い込んでいたのだ。

 

しかし現実には、中継地の対馬壱岐で発生した壮絶な戦闘&虐殺を皮切りに

筑前博多の沿岸部を舞台に、幾度となく両者の死闘が繰り返されていた。

実際に「神風が吹いた」のは

博多を攻めきれず、減の船団がいったん壱岐対馬の間まで引き返した時だったり

肥前筑前の海岸に上陸した元軍と一ヵ月もの間、激闘が続いた後だったのだ。

小説の出来とは関係のない、単なる歴史的事実に過ぎないのだけど

あまりにも「そーだったのか!!」が大きかったので、書かずにいられなかった。

 

本件件に関しては、最終四巻の解説を手掛けた縄田一男氏も触れている。

この作品で特徴的であるのは、二度にわたる元寇での日本軍の勝利を"神風"であるとはしていない点ではないのか。無論そこには最新の歴史学の成果も踏まえられていよう。しかしながら本作で、文久の役を阻止し得たのは、時頼が断腸の思いで考えた苦肉の策(「巻の四 戦星」の「奮戦」の章は何度読んでも目頭が熱くなる)のお陰であり、元軍がこれで示威行為が完了したと判断したためであった。そして弘安の役では敵兵三千が病に倒れ、元軍の合流策に齟齬が生じたためなのである。 巻の四 398p

 

では改めて、肝心の"内容"について語ることにしよう。

なにより、〈助走〉が長い長い長い。

前述したように、本作は文庫本で全4巻。

ページ数にして1354(本文のみ)という大長編なのだが

第4巻の71ページ目まで待たなければ、元軍の船団は壱岐に攻め寄せてこない。

実に全体の4分の3以上が、遠からず襲来する元に対抗するための

〈挙国一致体制作り〉に、費やされているのである。

しかも、作品名こそ『時宗』ながら

前半の2巻は、その父にして五代執権・北条時頼を中心にストーリーが展開する。

要するに、本作は、時頼・時宗の親子二代、三十七年に渡って営々と積み上げられた

"対クビライ統一戦線"を描いた、まさに「大河物語」なのだ。

 

政治的駆け引きや、外交交渉、腹の探り合いなどの、いわゆる〈権謀術数〉ものは

読んでいてシンドイことが多く、途中で投げ出すこともしばしばなのだが

本作に限っては登場人物ひとりひとり、特に時頼・時宗の主人公父子の言動が

常に"直球勝負"っぽい「志」に満ちており、不思議と陰惨さを感じることがなかった。

実際の時頼・時宗がここに書かれたような人物かどうかは定かではないが

読んでいるだけで清々しくなるキャラに仕立て上げたのは、ひとえに作者の力だろう。

 

ともあれ、ここには「鎌倉武士とはナニモノだったのか?」という問いに対する

ひとつの明快な回答が、執権父子の姿を借りて見事に描き出されている。

彼らが見せた迷いのない"志"と"果断さ"が、いまどこにも見いだせないことが

とても哀しい。

 

それと、何の気なしに「元寇」をググってみたら

フビライの使者を殺して元寇を招いた鎌倉幕府は愚か者だ。

 平和裏に外交を行なっていれば、双方ともに実り多かったのに」てな記述があった。

「日本のようなちっぽけな国に、わざわざ大軍を率いて占領するほどの価値はない」

というのが主な根拠だけど・・・

それって、フビライ(元軍)と歴代の中華王朝を混同してないかい。

実際、〈金持ちほど金に汚い〉のが世の常。

どれほど広い領土を抱えていようと、もっともっと!と騒ぎ続けるのが人の業だ。

現に、太平洋戦争終結後にも、当時の超大国ソ連

条約を一方的に破棄して満州北方領土を奪い取っていったじゃないか。

いまこのときだって、ウクライナで「ちっぽけな土地」を巡る殺し合いが続いている。

 

どれほど声高に「憲法第九条」を唱えようとも

しょせんは日本国内だけで通用する"ローカルルールに"にすぎない。

ほんとにもう・・ウクライナと同様の武力侵攻が始まったら

いったいこの国は、どうするんだろう。

今度こそ、原発事故の時みたいな「想定外でした」じゃ済まされないんだよ。

 

――久しぶりにドツボにはまったところで、書き逃げるのだった。

 

ではでは、またね。

いい宿の必須条件は「朝食が美味しい」 甲州ふたり旅 2022.8.22-23 2日目(1) ホテル神の湯温泉🚗昇仙峡

2022年8月23日(火) ホテル神の湯温泉⇒昇仙峡

 

        フライング気味だけど、昇仙峡で見つけた木の実。

 

夜半近く目が覚めたのをこれ幸いと

チェックイン直後に入りそびれた、2階の貸切露天風呂へと向かう。

・・しかし、入口の扉には「入浴中」の札が。

こんな夜遅くでも、ダメなのか・・

やむなく、これまた24時間入浴可能の大浴場を目指すことに。

 

人気の絶えた1階ロビーを通り抜け、無人の脱衣場から無人の浴室へ。

すっかりお気に入りになった「寝風呂」に身体を横たえ

濡れないように持ってきた文庫本を読み始める。

自宅の風呂場では、欠かせなくなった習慣。

旅先でも他に誰もいないときは、時々楽しんでいる〈入浴読書〉だ。

湯温が低いためのぼせることなく、延々読み続けていられる。

こりゃ、切りがないな・・なんて悦に入っていたら

いきなりあたりが暗転する。

振り返ると、ガラス越しに脱衣場の照明が落とされていた。

人の姿は見えなかったが、24時を待って宿の人がスイッチを切ったらしい。

まあ、仕方ない。

まさか風呂場で本を読んでいるとは思わないだろう。

 

そろそろと「寝風呂」から起き上がり、脱衣場に本を戻す。

その後は入浴に集中?し、露天風呂と屋内の「寝風呂」を行ったり来たり。

心ゆくまで、〈貸し切り大浴場〉を満喫した。

ほてった身体でエレベーターに乗り込んだところで

・・そういえば、あそこは空いたかな?

と、思い出し、もっかい2階の貸切露天風呂へ足を運ぶと

今度は「利用できます」の札が!

充分温泉は堪能したけど、ここは「入る」の一択だ。

 

いそいそ数段の階段を昇り

ちょうど茶室の入り口のように身を屈めないと入れない戸口を潜ると

3畳ほどの広さの板張りの脱衣&洗面所が。

その左後方に、平たい五右衛門風呂を思わせる浴槽が鎮座

千葉の「ろくや」にある一人用の陶製浴槽を、ひと回り大きくした感じだ。

ともあれ湯舟に身を浸すと、眼の前には甲府の夜景が。

相変わらず富士山は雲の中だったものの、この解放感は捨てがたい。

 

そんなこんなで、繰り返しなるが

浴場に関する印象は決して悪いものではなく、客室も充分に及第点。

ただ、いわゆる〈旅館の味〉に慣れた口にとっては

夕食・朝食ともに、「フツー」の粋を超えるものではなかった。

 

ちなみに、夕食同様一階の食事スペースで頂いた朝食は

「定番セット+ピュッフェ」というスタイル。

あらかじめいくつかの小皿に用意された一人分の料理の他に

ご飯・味噌汁・ジュース類に加え、カレーなどの追加メニューも取って来れるという

自由度の高いものだった。

おそらく、食べ盛りの子供や若者のニーズに応えたのだろう。

しかし、肝心の「朝食セット」が・・良くも悪くも"旅館の朝食"でしかない。

結局、全品を食べきることができず

代わりにビュッフェのカレーでお腹を満たした。

(このカレーは宿の自慢らしく、食べている人が少なくなかった)

 

実際、これまで百軒以上の旅館・ホテルを渡り歩いてきたが

地方色を出すなど、夕食の内容で頑張っている施設は数あるものの

これが朝食になると、一気に定番=フツーへとグレードダウン。

大いにガッカリさせられるケースが、とっても多い。

 

てなわけで――宿の真価は《朝食》で決まる!

 

実際、朝ご飯のときに「旨い!」と感激させてくれた宿は

"再訪したい特別な場所"になっているのだ。

 

おや、また宿の話に終始してしまった。

話を朝食後に戻して、チェックアウト時のエピソード。

清算時に対応してくれた宿の職員が、東南アジアからの留学生らしく

一生懸命日本語で説明してくれるのだが、なまりがきつくて意味が聞き取れず

何度も聞き返してしまった。

どうか気を悪くせず、めげずに頑張ってほしい。

 

あと、車に荷物を積み込み、出発するまでの間。

玄関前に立って、ずーーっと見送っていた職員の方。

おそらく「おもてなし」の一環なのだろうが

時間も手間も無駄でしかないので、おやめいただきたい。

そういう"カタチ"を見せるのは、団体バスが行き来する大型旅館だけにしよう。

待たせているのが申し訳なく、慌てて出発せざるを得なかった。

(おかげでしばらく走ってから、改めて荷物のチェックをするハメに・・)

 

うーーん、なんか今回も説教臭くなってしまったなぁ。

いよいよ認知症一年生に祝御入学かも!?

 

でもって、いよいよこの後、渓谷美で名高い昇仙峡に向かうのだが

いいかげん文字数を稼いでしまったので

そこらへんは次回、ということで。

 

ではでは、またね。

 

   昇仙峡のシンボル仙娥滝(せんがたき)。昨日に引き続き、天気はもやもや。