ローマに住むならトラステヴェレ!? ローマ&ナポリ身勝手旅行 2017.1.3-1.9 2日目(後編) Ara-kanふたり旅

2017年1月4日(火) ローマ市

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ローマならではの「法衣専門店」

テヴェレ川沿いの停留所で待つことしばし。

暖かな日差しに眠気を覚えたころ、やってきたローマ中心部行きのバスに乗り込み

再び朝イチで降りたヴェネツィア広場まで戻る。

昼食を食べた場所がレストランではなかったので

ふたりともトレイが恋しくなっていた。

とはいえ、ここはイタリア。

日本のように無料で入れるトイレは、そうそうあるもんじゃない。

 

しかし、この手の節約にはぬかりのない(つもりの)我ら。

前もって調べておいた、ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂にまっしぐら。

この2階に、無料トイレが設置されているというのだ。

広々とした大理石造りの階段を登り、中に入ってみると・・

さらにひとつ上階へ伸びる階段の壁伝いに、.観光客の長蛇の列が。

・・みんな、考えることは一緒なのだった。

こうなったら、意地でも待つしかない。

列の最後尾につき、トイレの入口に向かって、一段、また一段と近づいていく。

それにしても、誰一人列を乱さない見事に統制の取れた行列だな・・

と思ってトイレの入口を見ると、そこには毅然と立ち働く中年女性の姿が。

どうやら、トイレ内の清掃や備品補充などをこなしながら

並んでいる利用者に声をかけ、ひとりひとりの動きをコントロールしていたのだ。

かくいう私も、列の先頭で待っていると

いきなり鋭い眼差しでキッと見つめられ、クイックイッと手招きされ

無事、用を足すことができた。

 

どこにでもあるような「トイレ体験」なのだろうが

いま思い返してみると、彼女のいかにも〈マンマ・ミーア〉な立ち居振る舞いが

この旅の2日目で、最も印象的な光景だったような気がする。

 

ふたりともスッキリした後は

本日予定していた鉄板観光スポットその2・パンテオンへ!

なにせ、紀元前25年にアグリッパが創建、118年にハドリアヌス帝が再建した

ローマ建築の最も完全な遺構が、無料で堪能できるのだ。

これも『ローマ人の物語』で予備知識はたっぷり。

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観光客を避けて撮ったつもりだったが・・

とことん見てやるぞ・・と気合を入れ

隣のミネルヴァ広場からパンテオンがそびえる一画に足を踏み入れると

――なんだ、こりゃ!?

まるで、どこぞの夏祭り会場のように、人、人、また人。

いまなら、その様子を目にしただけで「3密!危ない!」と叫んでしまうだろう

世界中からやってきた観光客による、見事なまでの大混雑ぶりだったのだ。

うわー、どーしよーか。

早くも腰が引け、おもわず相方と苦笑を交わす。

それでも、せっかくここまで来たのだから、と、群衆の中に突入し

どうにかこうにかパンテオンの中へ。

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外よりさらに混んでいた・・

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さすがにこの角度だと無人

午後の遅い陽射しが差し込むク―ボラの天窓や

ラファエロの墓までは目に焼き付けたが

それ以上滞在できず、わずか数分でロトンダ広場へ退散する羽目に。

くそー、次は人の少ない朝イチでリベンジだ!

心のなかで捨て台詞を放ち、パンテオンを後にするのだった。

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バイバイ、また来るね

こうなったら、気持ちを切り替えるしかない。

名所観光はこのくらいにして

おやつ気分の買い物&スイーツめぐりにチャレンジだ。

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やっばり「観光」より「街歩き」のほうが好き

さっそく、パンテオンから100メートルも離れていない

有名なコーヒー店Caffe Sant'Eustachioへ入った・・

が、慣れた様子でコーヒーを注文する地元客の列に混じることはできず

チョコのお菓子を数種類購入しただけ。

負けるものかと(何に?)、続いてジェラテリアGiolitti dal 1900へ。

今度は「歩き方」に書いてあった『ジェラートの注文の仕方』を参考にして

無事、注文&実食できた。

思ったより小ぶり(でも量は充分』なジェラートは、濃厚そのもの!

ミルクや生クリームとの相性もバッチリで、さすが本場の食べ応えだった。

ちなみに、個人的にはピスタチオのフレーバーがベスト。

 

「おやつ」ついでに、もう1か所。

今度は、トラムに乗ってテヴェレ川の対岸、その名もトラステヴェレへ。

ローマの下町として知られるこのエリアの一画に

これまたテレビ(BS)で紹介されていた、クッキー店があるのだ。

夕方から夜へと移りつつあったトラステヴェレ界隈は

確かに.「下町」の雰囲気たっぶり。

考えようでは少々物騒な場所かも知れないけど

粗末なファッションを決め、大金を持っているわけでもない我らは

何食わぬ顔をして、路地から路地へと渡り歩いてしまう。

すると・・安くて美味しそうなB級グルメの店が、ここにも、あそこにも。

我慢できず、そのうちの一軒Kalamaro Piadinaroに立ち寄り

揚げたてのイカやエビをハフハフしつつ、つまみ食い。

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なぜか落ち着くトラステヴェレ、身も心もB級志向

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サンタ・マリア・トラステヴェレ教会(たぶん)

ちょっと温まったお腹を抱え、さらに奥へと足を伸ばすと、目の前に広場が。

おりしもミサの最中なのだろう、正面の教会から祈りの声が聞こえる。

なんかいい雰囲気・・という軽率な思い付きで

地元の教会サンタ・マリア・トラステヴェレに、入場&見学。

いわゆる「観光名所」とは違い、豪華な祭壇や壁画・天井画があるわけではないが

不信心者なりに、暗しに根付いた深い信仰が感じ取れるひとときだった。

少なくとも、パンテオンよりは数段感慨深かったと記憶している。

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邪魔にならぬよう、最後列の椅子席でひと休み

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聖なる方々の足元に並ぶ羊たちが印象的

なんとも居心地がよく、立ち去りがたい気もしたが、

トラステヴェレに来た最初の目的を、果たしていなかった。

そう。下町のクッキー屋さん。

夜も店を開いている、とのことだったが、気が付けばすでに20時近く。

容量不足のため、まだスマホのマップは使えず

紙の地図と住所だけを頼りに、ほとんど闇に沈んだ道から道へ。

すると、細い道路の1カ所だけ、ポツンと明かりが灯る場所を発見。

近づいてみると、大当たり。クッキー店Biscottifico Innocentiだ。

古びたガラス張りのショーウィンドウ越しに

クッキーと呼ぶにはやや大ぶりなお菓子が、いくつも山積みになっていた。

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何枚もステッカーが貼ってある。「隠れた名店」ってヤツか

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素朴でおいしい、これぞ「下町の味」

ガラス戸を押し開けて中に入ると、丸々としたおばさんが

たぶん「いらっしゃい」と、笑顔で声をかけてくれた。

勧められるまま何種類か指差すと

街なかのパン屋さんみたいな紙の袋に入れて、はいどうぞ。

店を出るなり、袋から取り出してパクリ。

・・驚くほどの旨さではないが、とっても素朴なローマ式"おふくろの味"。

もちろんお値段も庶民的。ひとつ100円しなかったような気が・・

 

夕食兼の「下町クッキー」を抱え、トラムに乗ってみたびヴェネツィア広場で下車。

夜の冷え込みに急接近してした尿意に背中を押され

本日2度目のヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂(トイレ)へ。

もいちど広場に取って返し、バスで「ふりだし」のテルミニ駅へと戻る。

あちこちでつまみ食いばかりしてたので、今夜のディナーはパス。

駅地下のスーパーマーケットで寿司や総菜を購入し

ホテルの部屋で、お腹に優しい軽食を済ませたのだった。

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困った時の「ヴィットリオさん

さて、明日は一路ナポリへ!

今回のツアーで5泊するローマのホテルとは別に

明日明後日の2泊を、ナポリのホテルで予約済みなのだ。

(もったいないが、2段ロケット式に余分な荷物を置いて行けるので身軽になれる)

ローマより北にある街は何度も訪れているが、南は初めて。

果たして、どんな世界が待っているのか?

重大な〈見落とし〉を、いたるところでやらかしながら、

我らの珍道中は、いよいよ佳境へと入っていく。

 

ではでは、またね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まさか"観光公害"を懐かしく思うとは ローマ&ナポリ身勝手旅行 2017.1.3-1.9 2日目(前編) Ara-kanふたり旅

2017年1月4日(水) ローマ市

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何も知らずにここに来るなんて、もったいなさすぎる

ほとんど記憶に残っていない朝食(パン各種+コーヒー)をかきこみ

この日も快晴(でも寒い!)のローマ市内へ。

まずは、テルミニ駅のバスターミナルでバスと地下鉄の1日乗車券を購入。

バスに乗って、ヴェネツィア広場で降りる。

最初に向かったのは、ローマ時代の市民の生活中心地だったフォロ・ロマーノ

このローマ指折りの観光地も、以前は遠くから眺めるだけで済ませていた。

しかし、塩野七生の『ローマ人の物語』を読破して以来

にわか〈古代ローマファン〉となり

ぜひともこの場所を訪れたい気分になっていたのだ。

 

朝いちばんを目指していたので、9時前には切符売り場に到着する。

だが、はやくも50m近い行列が出来上がっていた。

年明け早々というオフシーズンだというのに、いたるところ観光客だらけ。

なかでも声がでかいだけに、中国人団体客の存在感は格別だった。

(海外旅行不可能の現在では、それすら懐かしく思えてくる)

それでも思いのほか行列はスイスイ進み、10分ほどでチケットをゲット。

コロッセオ&パラティーノの丘との共通券で12ユーロ。

 3カ所も入れるのに・・おお、アヤソフィアのほぼ半分ではないか!)

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単なる廃墟・・なわけないだろ

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ザ・凱旋門

ともあれ、いそいそと紀元前ローマの世界へ足を踏み入れていく。

幸い、中に入ると、思ったほど観光客の姿は多くなく

自分のペースで、じっくり見て回ることができそうだった。

それにしても――とんでもないシロモノを、町のど真ん中に残しているものだ。

何も考えずぼーっと眺めてるだけだと、単なる廃墟にしか見えないが

しっかり資料を読みながら観察してみると・・

次から次へと、古代ローマの街並みが立ち上がってくる。

いま自分たちが立っている、同じ道の上を

2000年前、カエサルアウグスティヌスが実際に歩いていたとは。

ローマ人の物語』でローマ(民主制&帝政)の栄枯盛衰をたどっただけに

なかなか感無量な気分になってしまった。

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カエサルの神殿」内部。投げ込まれたコインが御賽銭っぽい

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天気も上々、気分も上々

元老院、聖なる道、セヴェルス帝の凱旋門カエサルの神殿、ティトゥス帝の凱旋門

マクセンティウス帝のバジリカなどなど

「物語」で出逢った人々の記念建造物を目に焼き付け

古代は高級住宅地だった「パラティーノの丘」へと登っていく。

ほとんどが庭園で占められていたが、隅の一画に、発掘現場のようなエリアを発見。

何かと思って覗き込むと、アウグストゥスとその妻リヴィアの家。

なんとローマ帝国を打ち立てた人の自宅内部が、公開されていたのだ。

2千年前の英雄の「ご自宅拝見」ができてしまうとは――ヤバイぞ、ローマ。

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ラティーノの丘からサン・ピエトロ大聖堂(たぶん)を臨む

フォロ・ロマーノとパラティーノの丘をめぐるだけで、太陽はほぼ中天に移り

そろそろお腹も空きはじめていたものの

せっかくだから、隣の大名所・コロッセウムも見学してしまおう。

20年以上前、家族4人(相方と5歳?の長女と2歳?の次女)でローマを訪れたとき

すぐ近くまで行ってみたが、グラディエーターの衣装にまとった若者が寄って来て

「写真を撮れ!」(もちろん撮影料目当て)としつこく迫るので

結局入らずじまいだったという因縁?の観光スポット。

20年越しのリベンジを果たさねば!

・・いや、単に共通チケットがあるから、入らにゃソンソン♪ なだけなんだけど。

 

てなわけで、いざ、コロッセオへ!

気合を入れて敵を見やると・・人、人、また人の数珠つなぎ。

まるでネズミの国の人気アトラクション前のように

何重にも折り返す行列が、みっしりと連なっていたのだ。

コロッセオの人気、ハンバないな~とボヤきつつ

おそらく200メートルは越えているだろう、大行列の最後尾についた。

(それでも共通パスのおかげで、切符売り場にで並ばず済んだだけでもラッキー。

 コロッセオ単体の入場券を買う人は、もっと長い行列を作っていたのだ)

 

んで、牛歩戦術でじわりじわりと進むこと、30分?あまり。

東京ドームや横浜アリーナのコンサート会場をふと連想させる大群衆をかきわけ

ようやくコロッセオのなかへ。

イモ洗い状態の一階?部分から逃げるように、上へ上へと登っていく。

・・やっと、落ち着いて見物できる場所にたどりつけた。

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大人気のコロッセオ

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最上階で、やっとひと息

それにしても、なんでこんなにコロッセオに観光客が殺到するのだろうか?

「お祭り状態」の人混みにもみくちゃにされたことで

たちまち気力&体力はダダさがり。

30分とガマンできず、早々に退場したのだった。

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ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂にて。たぶん何かの記念日。

――もう、観光はいいや。何か美味しいもの、食べにいこ。

相方と意見が一致し、朝方バスを降りたヴェネツィア広場にとってかえす。

そこから南に向かうバスに乗って、テヴェレ川沿いのテスタッチョという地域へ。

実は、ひと月?ほど前、とある旅番組で

ここの市場内のパニーニ(サンドイッチ)店が紹介されていたのだ。

車窓の景色と片手に持った地図を見比べながら

"たぶんこの辺だ!"、とアタリをつけたバス停で下車。

.うろうろさ迷いながら、店仕舞いモードに入りかけていたテスタッチョ市場に入り

そこでも右往左往したあげく、ようやく目指す店「Mordi&vai」にたどりつく。

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ポップな看板

すでに14時近かったが、さすが人気店。5~6人の先客が群がっていた。

だがよく見ると、ただゴチャッといるだけで、「列」は作ってない。

・・どうやって注文するんだろう?

もちろんイタリア語は挨拶レベルなので

身振り手振りで「食べたい!」と意思表示すると

カウンターの上にぶら下がっている電光掲示板を指差された

ん・・・あ、そうか! 

まずは注文と会計を済ませて、食券を受け取り。

その番号が表示されたら、ブツを受け取る、というシステムなのだな!

さっそく、イタリア語ダメダメ客にも笑顔で対応してくれる店のオッチャンに

一番人気だという「子牛肉の煮込みサンドイッチ?」を2つ注文。

待つこと数分で、無事ゲットすることができた。

しっかり煮込まれた牛肉が、両手に余るサイズのバゲットに挟まれている。

パンと肉だけの、シンプルなファストフード。

店の周りに並べられたベンチに腰掛け、夢中でかぶりつく。

予想以上のボリュームだったが

柔らかく濃厚な肉とほどよい噛み心地のバゲット

ふたりとも、きれいに平らげてしまった。

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日本語の紹介記事を発見

"今日の夕食は、軽めでいいね"

笑顔を見せる相方に、こちらも苦笑いを返す。

店を出たすぐ向かい側、テヴェレ川沿いの道に見つけた停留所で

暖かい午後の日射しと、ちょっと苦しいお腹を抱え

いつ来るか知れぬ、〈ローマ中心部行きのバス〉を持つふたりだった。

 

ではでは、またね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

南欧にはついつい期待してしまう ローマ&ナポリ身勝手旅行 2017.1.3-1.9 1日目 Ara-kanふたり旅

2017年1月3日(火) 成田⇒ローマ

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久しぶりの〈本場イタ飯〉の味は・・

これまで何度もイタリアには行ってるけど

その割に、ローマの鉄板観光地にはまともに訪れたことがなかったよね。

・・そんなやり取りから、今回の旅はなんとなく決まった。

 

もともとヨーロッパの南側が好きで

(比較的物価が安いというのが最大の理由かも・・)

特にスペインとイタリアには、すでにどちらも3~4回は訪れていた。

とはいえ、かれこれ30年以上前からの累積なので

子供たちが小さかったり、今ほど簡単に個人旅行ができる環境になかったため

「航空券+送迎+ホテル+各都市間の移動」が全部セットになった

旅行会社提供の《半自由旅行》に参加してばかりいた。

おかげで、「イタリア旅行」といえば

「ローマ&フィレンツェヴェネツィア3都市周遊」ばかり

いつも似たようなルートと滞在都市を巡るパターンを繰り返していたのだ。

 

とはいえ、上の娘は、中学卒業後?に

この定番ルートを一緒に旅して

(ただし、ローマ~フィレンツェ間は旅行会社が用意したバスで移動。

 おかげでアッシジシエナに立ち寄ることができた)

そこですごい感動したらしく、結果的に旅行代理店に就職することになった。

その意味では、〈進路を決めた旅〉ではあったのだが。

 

ともあれ、ようやくこの頃からスマホを使いこなせるようになり

旅行会社が用意したルートでは飽き足らなくなってきた我らにとって

イタリアの首都・ローマとそれ以南の地域は

《好き勝手に歩きまわってみたい都市nNo.1》だったのである。

 

そんなこんなで、2017年の年明け早々。

箱根駅伝の往路を走り始めた大学生ランナーたちをあとに

朝8時半ごろ自宅を出発。

最安値の田園都市線半蔵門線京成電鉄ルートで、昼前には成田空港へ。

第1ターミナル北ウイングのアリタリア航空カウンターでチェックインを済ませる。

あとは、お決まりの「円⇒ユーロ」への両替を経て

入国審査後に書店でガイドブックを購入(消費税免除)した。

 

おりしも出発ゲート前のテレビで箱根駅伝のゴールシーンが放送された直後

搭乗手続きがスタート。

三色の尾翼が目印の、アリタリア空港AZ785便に乗り込む。

そこそこおいしい機内食と、ちょっと狭めの座席で精一杯リラックスしつつ

(ウェブチェックインで最後尾近くの窓側2席を予約済み)

およそ12時間?の長旅を楽しむ。

 

成田1410⇒1900(1/3)ローマ

長い長い昼間を乗り越え、同日夜のローマ・フィウミチーノ空港に到着。

入国手続き&手荷物受取りを無事済ませ、空港ターミナルT3の外へ。

ちなみに今回の旅は、航空券(成田⇔ローマ往復)+ホテル(5泊)のみ。

ホテルへの移動も、自力で行なう必要があったのだ。

事前に「歩き方」で調べた情報に従い、バス停前にある切符売り場で

行き先と発車時間を確認。

テルミニ駅行きの往復チケットを購入する。(7日後また戻ってくるので)

 

✖✖分後、各国からの旅行者を載せ、バスは出発。

たしか30分ぐらいで、テルミニ駅西側の終点に到着した。

幸い、予約したホテルはここから歩いて数分の近場にあるはず。

ふたりとも、愛用の小型スーツケースを転がし

各地からの観光客や各地へ向かう観光客でごったがえすテルミニ駅を

西側→正面→東側へと、ホテル目指して時計回りに歩いていく。

それにしても、思ったよりも寒い。

東京より温暖なイメージを抱いていたが、冬の冷え込みはどっこいどっこいだ。

「歩き方」の地図を片手に、薄暗い駅前通りから、さらに暗い脇道へ。

(当時はまだグーグルマップを使いこなせていなかった)

ほんとにこっちでいいのかな? と、不安を感じ始めたころ

ようやく、ポツンと輝くホテルの灯りが見えてきた。

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ホテルのある裏通り

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やや狭ながらも落ち着ける部屋

HOTEL MILANIは、4~5階建ての小ぶりな宿。

バウチャーを提示し、パスポートを預けてサインすれば、チェックイン完了。

部屋はちょい狭めだけど、交通の便を考えれば充分すぎるほど。

ここで時計を見ると、22時前。まだ晩飯が食べられる!

 

急いで支度をし、強まってきた北風(寒い!)に首をすくめながら

明かりの落ちたローマ市内を北西方向へ。

目指すレストランの名は、「モンテ・アルチ」。

ホテルに近く、23時30分まで店を開けていることを、調べておいたのだ。

と、その途中。

まだ明るいスーパーマーケットを発見。閉店10分前だった。

.ラッキー!とばかり、ミネラルウォーターを購入する。

 

だいぶ重くなった手荷物をぶらさげ、無事「モンテ・アルテ」にも到着。

平日の22時過ぎという遅い時間?だったためか、客席はガラガラ。

それでも久しぶりの〈本場イタ飯〉に期待を膨らませ

野菜サラダ、トマトピザ、赤ワインなどベーシックな定番メニューをいただく。

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店内はカジュアル?

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シンプルだけどコクのあるマルゲリータ・ビザ

新鮮で濃厚な野菜サラダと、さすがに旨いピザ。

・・でも、感激するほどではなかった。

舌が肥えたのか、はたまた味覚が鈍ってきてしまったのか。

ともあれ、まずは無事到着できたことに感謝したい。

 

さて、明日はローマ市内を歩き倒すぞ!

 

ではでは、またね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気持ちだけでも"おバカで元気"に!『MM9』(全3冊)山本弘 周回遅れの文庫Rock

なにかといえば自粛自粛の連呼と

医療崩壊トリアージがタッグを組んでの脅し文句が飛び交うなか

どこに行くにも、何をするにも

.肩身が狭くなってきた、今日この頃。

せめて気持ちぐらいは、明るくおバカに楽しみたい。

そんな現実逃避にうってつけの傑作シリーズが、こちら。

『MM9』『MM9-invasion-』『MM9-destruction-』の三部作だ。

 

とにかく、タイトルの「MM」からして何の略かという
「モンスター・マグニチュード」。

怪獣による被害を地震にたとえ

.その大きさや凶暴さによって"ランク付け"したもの。

地震、台風などと同じく自然災害の一種とみなした"怪獣災害"が

年に何度も襲い掛かってくる、という設定。

で、それに対処する専門組織が、"特異生物対策部"、略して"気特対"。

――ここまで来れば〈好きな方〉は、もう感づいたと思うが

早い話、ウルトラマン怪獣大戦争を彷彿とされる

「本格SF+怪獣小説」なのだ。

ある程度以上の年代であれば(.男性ならなおさら)

大怪獣の出現と、文明の象徴とも言える巨大建造物が破壊されるさまに

小さな胸を躍らせた経験があるはず。

そんな、科学を無視した(巨大怪獣はそもそも自重で歩けない)設定を

宇宙物理学の最新?仮説「人間原理」を使って

さらなる〈大風呂敷〉へとアクロバティックに展開。

全長50メートルの巨大怪獣を、思う存分暴れ回らせたり

実の丈20メートルの巨大少女(全裸!)を全力疾走させたりと

文字通り、やりたい放題のウルトラバトルに引きずり込んでしまうのだ。

 

さらに続編では、巨大少女(女神?)とテレパシーで心を通わせる少年が登場。

宇宙から飛来した精神生命体が、その間に割り込み?

三人?力を合わせて、新たな敵(怪獣たち)を次々と撃退。

あまつさえ、時空を超えたラブロマンスまでやらかしてしまう・・

などなど、誰もが心に秘めている〈少年少女の魂〉に火をつける

熱血と感動の神話&怪獣ストーリーが

これでもか!とばかりに繰り広げられるのである。

 

ばっかばかしー!

くっだらなーい!

と、本書を前にせせら笑うのも、個人の自由だ。

だけど、このくらいぶっとんだ夢のある物語を楽しめないようじゃ

まだまだ(なにが?)だぜ。

 

ぜひとも、騙されたつもりで

普段身にまとっている常識やしがらみをポイッと振り捨て

次々現れる怪獣&神様?どもを

.心のなかで、思う存分活躍させていただきたい。

きっと、一番深いところで眠っている〈少年少女〉は

大喜びしてくれるはずだ。

 

ではでは、またね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

城跡散策でリフレッシュ! 2021年1月13&14日(後編)Ara-kanふたり旅

2021年1月14日(木)

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この日の目的地

すっかり味をしめ、快晴が続いたこの日も

道の駅を組み込んだ〈近場ドライブ〉に出発した。

246を南西へと向かった前日とは異なり、本日の進路は北西方面。

一般道をのんびり走ること、およそ1時間。

八王子をぐるり囲むようなバイパスを抜けた先に、それはあった。

東京都内にたったひとつしかない道の駅、八王子滝山.。

 

ところが、案内板に従い駐車場に乗り入れようとすると

両手を広げた誘導員が仁王立ち。

そう、道の駅正面に広がる第一駐車場が、全部埋まっていたのだ。

昼どき(13時前〉だったとはいえ、まっさらな平日。

なのに、大型車5台・普通車55台が利用できるスペースが一杯だとは。

いきなり〈都内唯一の道の駅〉の人気ぶりを見せつけられた。

 

さいわい、駐車していた車の回転はよく

1分と待たず、空いているスペースに停めることができた。

さて、ここはどんな道の駅かな?

入口脇に並べられた植木や花々を眺めつつ正面のドアをくぐると

左右両側に広い農産物直売エリアが。

地元の農家から届いたのだろう新鮮な野菜類たちが

どんどん来訪者のカゴに放り込まれていくのだ。

うかうかしてると、お買い得品が売り切れてしまうかも・・。

"先に食事を済ませようか"という当初の目論見をあっさり返上し

まずは、買い物に集中することに。

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お買い得品満載

農家ごとに異なる値段設定の野菜たちをあれこれ見比べては

カゴに入れること、十数分。

丸ごとの白菜、レンコン、小松菜などなど

いろいろ戦利品の詰まったエコバッグをぶら下げ

.奥まったところにあるフードコートへ。

セルフサービスの店「やさいの食卓 八農菜」で

野菜と油揚げがたっぷり入ったつゆでざるそばをいただく「滝山そば」と

キノコたっぷりのうどんをいただく。

ともに、"おふくろの味"を思い出させる素朴でホッする味付けだった。

・・とまあ、ここまでは何事もなかったのだが。

 

あらかた食べ終わった、そのとき。

男たちの豪快な笑い声に、ギョッとした。

見ると、窓際の並び席に座っていた我々の背後。

フードコートの中央に位置するテーブルに

ベージュの作業着をまとった5人ほどの男たちが陣取っていた。

まだ料理ができていないにも関わらず、すでに彼らはマスクを取り去り

自分達にとっては面白いことを話しているのだろう

何度も、フードコートに響きわたる大声で笑っていたのだ。

「響き渡る」なんて、ずいぶん大げさな表現だな・・

とか思うかも知れないが、正真正銘の事実。

つまり、それほど不自然な笑い声を繰り返し発していたのである。

ここまで露骨なアピールをされては、以下のように勘繰らざるを得ない。

 

『みんな何びくびくしてるんだ。俺達はコロナなんかちっとも怖くないぞ!』

はい。〈無謀さ〉を〈男らしさ〉だと勘違いしている、どーしよーもない方々だ。

 

とはいえ、食器の返却がてら彼らの顔を正面から見てみると

・・半グレどころか、これっぽっちもヒネた雰囲気を漂わせていない

極めてまっとうな、.どこぞの工務店?の作業員たち。

同僚と示し合わせて、ちょっと遅めのランチを食べに来ただけなのだろう。

そんな、ごくごく普通の社会人が、

不特定多数の来客が詰めかけている食堂の真ん中で

己の勇気を誇るかのように、唾を飛ばしながら大笑いしているのだ。

――こりゃ、ダメだ。

世界中の指導者たちが声を枯らして警告しているのに

なぜ、新型コロナが下火にならないのか。

彼らのありさまが、そのまま答えになっていた。

 

 

・・ま、上記の怒りのなかば以上は

自分たちが旅行できなくなった〈八つ当たり〉に過ぎないんだけどね。

 

ともあれ、ちょっとばかし不快な思いをさせられたが

道の駅・八王子滝山じたいは、すこぶる充実した施設だった。

食べ終えて出口に向かうときにも、農家の人達が新たな農作物を搬入してきたので

多少遅い時間に訪れても、品薄でガッカリすることもなさそうだしね。

おそらく近隣の人たちにとっては

〈お買い得品満載のスーパーマーケット〉の役割を果たしているのだろう。

だから、常に満車になるぐらい駐車場も混んでいるわけだ。

 

さ、せっかく八王子まで来たんだから

気を取り直して、ついでにどこかを見て行こう。

入口正面にある大きな地図&観光案内を調べてみると

10分足らずのところに、「滝山城址」があるとのこと。

城跡を含めて広い公園になっているらしい。

それなら、腹ごなしの散歩にも、ちょうどいいや。

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奇しくも「築城500周年イベント?」開催中

スマホのカーナビを頼りに、駐車スペースに車を停め

小高い山の上へと続く細い道をたどっていくが

両側から竹が迫る急な坂道を越えても、まだ着かない。

大きな分岐をへて、ようやく平らな場所に出たが

まだそこは三の丸の入口・・と、

思ったよりも、ずっと大きな城跡だった。

 

いったいどうなってるのか?

ここにきてようやく

入口(登山口?)で手に入れた無料パンフレットに目を通すと

その名も「滝山城 城攻めマップ」。

なんと、添付されているQRコードからの無料ダウンロードでARアプリが起動。

.敷地内の10カ所で、再現された城の映像を見ることが出来るのだった。

・・なんて偉そうに書いたけど、実際はアカウント入力で挫折して

再現映像までたどりつけなかったり。

でも、そんなもん(ゴメン)なくたって、充分過ぎるほど気持ちのいい場所だった。

なにしろ好天に恵まれ、人影もまばら。ちょっとしたハイキング気分。

親切なパンフレット&案内板のおかげで、鉄壁の守りを誇る城の工夫もよくわかる。

しかも、多摩川や狭山丘陵などの眺望もなかなか。

さらに他に誰もいないときはマスクを外し、木々の香りをたっぷり楽しめる。

まさに、〈一粒で三倍以上おいしい〉城跡巡りだった。

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広さと静けさが心地よい、中の丸址

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春が待ち遠しい・・

このあと、例によって欲を出し

西にあるもうひとつの城跡(高月城跡)を目指して出発。

ほとんど訪れる人のいない踏み分け道と

「この先私有地につち立ち入り禁止」の看板にビビリながら

たどりついた丘の上の何もない城跡も、個人的には結構好きだったぞ。

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完全無人高月城址へ

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兵どもが夢の跡。。?

ともあれ、軽い思い付きから始まった

日帰り道の駅ドライブ✖2。

いい意味で予想を裏切ってくれた充実ぶりに

相方も「また行こうね!」と大満足。

かれこれ1年近くのあいだ、海外旅行には行けずじまい。

それどころか国内旅行でさえままない現状では

これが精一杯の〈ガス抜き〉なのだった。

 

ではでは、またね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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旅の"禁断症状"を「道の駅」で癒す 2021年1月13&14日(前編) Ara-kanふたり旅

1月12日~15日まで国内旅行を予約していたが

「緊急事態宣言&不要不急の外出自粛への要請」などから

キャンセルを余儀なくされ

ゴミ箱の中に放り込まれたような気分で、ぽっかり空いた四日間を迎えた。

 

それにしても、「不要不急の外出」って、何?

たとえば余命半年を宣言された人が

"来年まで待てないので、断固としてお花見の旅に行きたい"

と主張し実行するのは、「不要不急の外出」に該当するのか否や?

 

・・などと、例によって具体的な線引きをするどころか

己の責任につながる約束をなにひとつ提示せぬまま

ひたすら〈自己責任しか行き着く先のない曖昧な自粛〉を唱える

どこまでも頼りにならない「お上」に呆れかえるうち

さんさんと日差しが降り注ぐ絶好の行楽日和に

4日間も自宅に籠って待機し続けるのが、アホらしくなってきた。

 

てなわけで、2日目の1月13日

可能な限り予防対策を心がけつつ、近隣の道の駅を訪ね回ることに決定!

この日は、国道246号線を西へ向かうこと1時間半。

松田町のあたりで県道78号線に分かれ、ちょっと行ったところにある

「道の駅 足柄・金太郎のふるさと」へ。

到着したのは1時15分あたりだったが、駐車場は8分ほどの込み具合。

平日の昼下がりにしては、なかなかの盛況ぶりだった。

そりゃそうだ。こんないい天気の日に、ずーっと自宅待機だなんて。

まして中高年だったら、外出せずじっとしていたら運動不足で体調を崩しかねない。

偉い人たちの言うことに全部従って、健康でいられるほど現実は甘くない。

結局、自分の身は自分で守るしかないってこと。

だ~れも、責任なんか取ってくんないんだからさ。

・・みんな、考えることは一緒なんだよね。

「道の駅」の賑わいにホッとするなんて、思ってもみなかったよ。

 

ま、重たい話はこのくらいにして。

 

以前から、国内旅行に出た時(特にレンタカーで回る場合)は

小休止ポイントを兼ねて、各地にある道の駅を訪ねるようにしている。

手頃な価格で、土地ごとの名物や特産品が楽しめるので

かれこれ10年以上にわたり、すっかり味をしめていたのだ。

ちなみに神奈川県内にある道の駅は、全部合わせても4カ所のみ。

そのうち、2年ほど前に「箱根峠」は訪れていたので

今回の「足柄」で2つ目となる。

 

四国・九州・沖縄・北海道などで巡った道の駅のように

新しい発見や驚きはないだろう・・と、あまに期待せずに入ったが

いい意味で予想を裏切る充実ぶりだった。

なかでも、「ふるさとゴハン食堂」と銘打った食事スペースは

〈土地のもの〉をふんだんに使ったオリジナルメニューが、勢ぞろい。

何を注文しようか、しばし迷ったすえ、2人とも意見が一致。

おそらく一番人気の「大きいさかなと小さいさかな丼(多分)」を選ぶことに。

要するに、まぐろ刺身丼・鉄火丼・シラス丼の三位一体バージョンだ。

 

食券を購入、半分ほど埋まったソーシャルディスタンシング済みテーブルで

待つことしばし。

番号を呼ばれ、キッチンカウンターに向かうと、

そこには、丼から溢れんばかりの大きな魚と小さな魚たちが!

まずは、たっぷのワサビを溶かした生醤油をタラリ。

いただきます!

・・おお。最近新鮮な魚を食べていなかったからかもしれないが、うまいじゃないか!

特に、まぐろの刺身とシラスは、笑みがこぼれるおいしさだった。

 

途中まで夢中で食べたところで、お盆に乗せられたもう一本の調味料に目が行く。

実は本品を受け取ったとき、お盆の上には「丼・醤油・ゴマダレ」の三品が

あたかも釈迦三尊像のように、立ち並んでいたのだ。

しかも、ランチョンマット代わりに敷かれたペーパーには、

このメニューの「おススメの食べ方」が、図解入りで紹介されていた。

それによると、①まずは、ワサビを溶かした生醤油を掛けて召し上がれ。

②次に、ゴマダレをかけて、違う風味を味わってください。

③最後は、ごはんと少量のお刺身を残し、出汁スープをかけてお茶漬けでどうぞ。

・・といった、3段構えの食べ方を順次楽しめるように工夫されていたのだ。

(文章&情報はうろ覚え。間違ってたらゴメンよ〉

 

てなわけで我らも、この有難いガイドに従い

途中で、「わさび醤油」から「ごまだれ」へとチェンジ。

残り3~4分の1になったところで

丼を手に、おもむろに席を立ち(むろんマスク着用)

キッチンカウンターにデンと置かれた「出汁スープ容器」の前へ

用意されていたビニール手袋を装着した手でおたまを掴み。

たっぷりの出汁スープを丼へと注ぎ込み、自分たちのテーブルに戻った。

白く色が変わった刺身を愛でつつ、すすり込むこと、しばし。

・・・う~~ん、たまらん。

魚(かつお節?)のダシが濃厚に薫る、幸せの味だ。

 

器のサイズこそ、やや小ぶりながら

見た目以上のボリュームに、お腹はいっぱい。

 

大切なことに気づいたのは

2人ともが一滴残さず、綺麗に平らげた後だった。

――あ、写真、撮ってなかった!

・・道の駅といっても大したことないだろう、なんて軽く考えてたから

デジカメは、ハナから車に置きっぱなし。

スマホこそ持ってきてはいたが、丼(料理の現物)を前にして以来

完全に頭が〈いただきます!)モードに入ったため

「撮影する」という旅記録の必須業務を、きれいさっぱり忘れてしまったのだ。

だから、ウマイウマイと書きながら、証拠写真は一枚もなし。

ま、いまどき、ググりさえすりゃ一発で出てくるから

気になるんだったら、ひと手間よろしく。

きっと、食べてみたくなるはず。

ちなみにお値段も、漱石さん1人で大丈夫なレベル。

 

もうこれ(お昼ごはん)だけで、来たかいがあったね!

今度来た時は、足柄牛にチャレンジしようか・・

すっかりご機嫌になって、食堂を後にしたふたり。

入口を挟んで反対側にある、農産物直売所&物販スペースに向かった。

「道の駅」に来たときのいつものパターンで、まずは格安の農産物を物色。

ダイコン・キャベツ・ジャガイモ・みかんなど

手ごろな値段と見るや、どんどんカゴに放り込んでいく。

名産品や銘菓など「おみやげ」っぽいものには余り興味が湧かないのだが

今回は、30%引き=賞味期限が迫っていた「浅漬けの素」を購入。

(さっそく翌日使ってみたら、さすがの味とコク。買ってよかった!)

 

ともあれ、ランチと買い物を済ませたところで、まだ2時半過ぎ。

このまま帰るのはもったいないと、近場の観光地をチェック。

246を走っていたとき、真正面に圧倒的な白い姿が見えていた富士山を

どっかいい場所で眺められないか・・と探した結果、

松田山ハーブガーデン」がよさそうだと、そこに決定。

あまり頭の良くないカーナビのガイドで

くねくね&行き止まりの道を行ったり来たりすること、およそ30分。

やっと、正門前にたどりつくと・・

そこには、無上のチェーン&立て看板が。

はい、その通り。「新型コロナのため臨時休業」ってヤツ。

この日初めて、「新型コロナ」を実感した瞬間だった。

 

それでも、やっばり諦めきれないAra-kanふたり。

最後のチャレンジとばかり、

ダメもとで、中津川上流にある「寄ロウバイ園」を目指すことに。

パンフの情報だと、1月半ばの今が〈花の盛り〉なのだとか。

しかーし。山間へと分け入ること10分ぐらい。

川沿いの道の脇に、無情の立て看板が。

『今年の「ロウバイ祭り」は中止となりました』

"いや、中に入れなくても、外から眺めることはできるかも・・"

一縷の希望を胸に、なおも車を走らせていく。

だが、ひとつもロウバイがも見えないふもとの入口。

ここで、ダメ押しの「車両進入禁止」と閉鎖ロープが待っていた。

 

いや、前もってネットで調べりゃ分かることなんだけどね。

オジサンたちは、スマホを使い慣れてないので、ついついチェックを怠り

現場で直面してから、「あ、調べときゃよかった!」ってなるわけ。

とはいえ、実際、〈行けばなんとかなる〉場合もあったし。

"いやー、気持ちいいドライブだったねー"ってことで、ヨシとしよう。

(事実、ガラガラの道をスイスイ走れて、ドライブとしては◎。

 ゴルフ場を大回りした帰り道も展望がよく、なかなか印象的だった)

 

結局のところ、右往左往したわりには「道の駅」にしか行けなかったが

それだけでも充分、「旅」を楽しめた1日だった。

午後6時まえに帰宅して開口一番、相方が発した言葉は

「明日もどこか行きまょう!」

そんなわけで、明日(14日)も、どっか行くことになった。

よし、今度はちゃんと写真も取るぞ。

 

ではでは、またね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

きっと死ぬまで"勉強不足"  『歴史を考えるヒント』網野善彦 周回遅れの文庫Rock

重大事故や犯罪を犯してしまった人が

「知らなかった(だから仕方がない≒罪はない)」と弁明する記事や記録に

ときおり接することがある。

果たして〈知らなかった〉からといって、彼(彼女)は許されるのか?

いや、そもそも(知らない)ことは、罪なのだろうか?

この難問に直面するたび、私はどこにも考えを進めることができず

ひたすら際限のない足踏みを繰り返してしまう。

 

それでも、なお、ひとつの事実だけは自信を持って宣言できる。

――〈知らない〉より〈知っている〉ほうが、絶対マシだ。

間違いなく《心の抽斗(ひきだし)》が、ひとつ増えるのだから。

 

てなわけで、おもっきし説教&ジジ臭いマエフリで紹介する今回の作品は

歴史学者網野善彦が著した『歴史を考えるヒント』である。

 

実際の作品に目を通す前から、著者については"異端の歴史学者"とか

"決まった土地に定住して働く人々(主に農民)ではなく

 土地に縛られずに暮らす人々(確か「まつろわぬ人々」と呼んでいたはず)に

 スポットを当てることで、日本の歴史に新たな光を当てた人物"

などという断片的な情報だけを、勝手に頭の中でつなげ

いっちょまえに、わかったつもりになっていた。

 

しかし、見ると聞くとは大違い――だと、ちょっと違うか

百聞は一見に如かず――のほうが、まだ近いな。

研究に研究を重ねた専門家ならではの

シロートにはちょっと手強い文章をしっかり噛み砕きつつ、飲み込んでいくと・・

(とはいえこれは、講演記録をまとめたもの。

 まだしも口語体で綴られている分、消化しやすくはなっている)

・・まあ、目からウロコが気持ちいいほど、落ちること。

 

自分では、それなりに歴史書(まではいかず、大半がエッセイレベル)を読みこなし

世界や日本の歴史に関する知識は、そこそこ充実しているはず。

――との自負は、さくっと吹っ飛ばされた。

たとえば、「聖徳太子は"日本人"ではなかった」(17ページ)

また「八世紀から九世紀にかけてのヤマト民族による日本統一事業は

   東北や南九州に対する"侵略"行為でしかなかった」(26~27ページ)

さらに「〈百姓=農民〉という捉え方は、根本的に間違っている」。

これまで、江戸時代は農業を中心とした社会であり、大名は農民から厳しく年貢を収奪していたと考えられてきました。確かに「百姓」を農民と考えれば、人口の八十パーセントが農民になりますから、そのような解釈が生まれるのは当然です。しかし、私は全国的にさまざまな事例を調べているうちに、実際には田畠で穀物を生産する厳密な意味での農業人口は全体の半分以下で、江戸時代は高度な商業と産業、流通・金融組織を発展させた経済社会ではないかと考えるようになりました。そうすると、これまでの江戸時代像は一変せざるを得ませんし、それはまた近代以後の日本社会に対する見方を大きく変えることにもなります。「百姓」の一語に対する理解は、歴史にそれほど大きな影響を及ぼしてくるのです。                    (87ページ)

 

確かに、そうとでも考えなければ、明治維新後、

わずかな時間で西欧の科学技術を取り入れるどころか、改良まで果たし

自国の隅々にまで行き渡らせた、あの神がかり的な躍進は、説明できない。

 

さらに著者は、

ならば、なぜ「百姓=農民」という〈誤った常識〉は、作られてしまったのか?

その作為の裏にあった、日本独自の社会構造について、どんどん掘り下げていく。

まさに、《快刀乱麻を断つ》の明快かつ納得できる歴史観である。

 

ところが・・

今なお、彼の提唱する「本当の歴史」は

梅原猛氏の「怨霊史観」や井沢元彦氏の「逆説の日本史」ほどではないにしても

いまだ、歴史学のメインストリームになり得ていない(はず)。

それこそ、〈歴史資料〉のみを"聖遺物"のごとく絶対視し

史料に記された「真実???」以外を断固として認めようとしない

〈史料原理主義学者〉たちの"成果"でもあるのだが・・

これについて書き始めたらキリがないので、このぐらいにしておこう。

 

とにもかくにも、わずか200ページ少々の文庫本、一冊のおかげで

ギッシリと中味が詰まったひと棹の《抽斗》を、手に入れることができた。

これを"喜び"と呼ばず、なんと呼べようか。

だから、今日も、明日も、明後日も、

おそらく死ぬまで読み続け、勉強し続けるのだ。

 

ちなみに、ある分野でそれなりに成功した人物が欧米に渡り

同じ分野で新たな知識や技を吸収しようとしたとき

「勉強しに来ました」なんて言うと、バカにされるんだってさ。

「〈勉強〉とは未熟な人間がするものだから、いい大人が口にしてはならない。

 勉強ではなく〈リサーチ〉と言ってください」とのこと。

――価値観の違いを、実感するなぁ。

いいじゃん、勉強で。

上から目線でそっくり返ることが《大人の証明》ではないだろうに・・。

なんて、"永遠の若輩者"は今日も少しだけ怒ってみせる。

 

ではでは、またね。