決定的なネタバレにならぬよう 抜き書きの範囲を"真ん中あたりまで"と定めていたのだが・・・ 巻末に寄せられた解説文まで紹介しないと、本作の凄さは伝わりにくいと判断 あえてオキテ破りの〈まるごと引用〉に踏み切った ※俺自身、読了直後の感想はどこかモ…
2025年10月27日(月) 乳頭温泉郷/蟹場温泉秋田駒ヶ岳八合目抱返り渓谷 陽射しが落ちるその間だけ、渓谷の紅葉がむくりと身を起こした 怖いながらも通りゃんせ通りゃんせ と、なぜか足音を忍ばせて抱返り渓谷を歩き始めたのだが・・ 鬱蒼とした緑の…
2025年10月27日(月) 乳頭温泉郷/蟹場温泉秋田駒ヶ岳八合目抱返り渓谷 乳頭温泉郷にて。太陽が顔を出した瞬間、観光客(ほぼ中国人)の撮影会が始まる ふと、目が覚めると、空が明るくなっていた 時刻は朝の6時前 雨が降ってない・・・つてことは…
「全四巻」に甘え、今回も一冊まるごとの"名文集"なのだ 【第2巻】 第三章 天命と野望と 二十二 三皇五帝の昔には、天下はそうして徳のあるすぐれた人物の間を巡り、ゆえに世は平安に過ぎた。 しかしやがて、人間は血族によって天下の利を占有しようと考え…
守りたかったもの 二 彼が小学生の頃の話だ。地域の図書館司書の方の家に古い池があり、そこにモリアオガエルが棲んでいた。カエルは池に差し掛かる木の枝に卵を産み、やがてオタマジャクシになった幼生は、ぽちゃんと下の池に落ちる。 そういう手筈になるよ…
2025年10月26日(日) 羽田空港✈大館能代空港鹿角/石川菓子店お食事処ぐりとる八幡平乳頭温泉郷/蟹場温泉 秋田旅1日目は秘湯の宿・蟹場温泉、階段の踊り場にこんな地酒が置いてあった 2度目の登場、玉川温泉入口付近の紅葉景色 ここで"お腹いっぱ…
2025年10月26日(日) 羽田空港✈大館能代空港鹿角/石川菓子店お食事処ぐりとる八幡平 八幡平は紅葉真っ盛り・・やっぱり来てよかった!! 今回の秋田旅行は、正直あまり幸先よいとはいえかった ご存じのように10月に入って以来、東北各地でツキノ…
秋田旅行記(10/26~29)の一発目を出す予定だったけど キッチンの食糧庫(引き出し)にネズミが潜り込んでいたことに気づき その対応に追われていたら、あっという間に夜になっていた ※実は今この瞬間、一匹がリビングのどこかに隠れているっぽい・・ なの…
先月26~29日の旅(秋田)で3泊中2泊が温泉宿ゆえなのか 思いのほか読書ペースが上方修正 近年では珍しい13冊まで積み上がった ・・単に読み易い本が続いただけ、とも言えるかも (とはいえ『クリスパー』は幾度もギブアップ寸前に) 内訳は、以下の通り…
【第1巻】 2頭目 クマと闘うの巻 電気を点けようと裸電球のスイッチに手をかけた瞬間 ぶふぉーーー 生臭い息 暗闇になんかいる つーかクマ!!? 死んだ!!! ――と瞬間的に思った 人は死を覚悟した瞬間走馬灯が走るという!! いや走んねーよ!! 自分の死体映像ば…
第零話 こよみヴァンプ 003 折り返して、あの街灯のところへと戻りながら――僕の眼からも、自然と、ぼろぼろと涙が零れていた。 両親。 ふたりの妹。 人間関係を避けてきた僕が、こういうときに思い出す人間と言えばそのくらいだ――そして、たった四人しか…
2025年4月14日(月) 馬路温泉堀ヶ生橋中岡慎太郎館慎太郎食堂生家etc安芸/野良時計高知空港✈羽田空港 中岡慎太郎館の向かいにある、その名も「中岡家 慎太郎食堂」 地元の食材をふんだんに使ったランチセットが人気 北川村温泉からゆずロードを南下…
2025年4月14日(月) 馬路温泉堀ヶ生橋中岡慎太郎館 国指定重要文化財「堀ヶ生橋」で、のんびり日向ぼっこ 好天にも恵まれ、仁淀プルーならぬ"奈半利プルー"を堪能する 青く澄んだ空が目に眩しい・・最終5日目は、見事な快晴で始まった あたりに光の…
はじめに 日本人って「正直であれ」とかよく言うけど、真面目すぎると生きづらい。 もっとウソつきでいいんじゃないかと思います。 私がこれまで漫画家として生き残ってこれたのは、正直じゃなかったから。 ウソをつくのを悪いと思ってない。一番最初のお客…
第一章 登美彦氏、読書する わけいっても本の山 京都の古書店が集まる「下鴨納涼古本まつり」は、毎夏、下鴨神社の糺-ただすの森で開かれる。紙の薫りに惹き寄せられた人々が、額の汗を拭--ぬぐいながら、山と積まれた古書の間を抜けてゆく。その大勢の中に…
1.おもてなし課、発足。――グダグダ。 「何で、その『観光特使』ゆうがは」 尋ねたのはその四十歳の課長、下元邦宏-しももとくにひろだ。 課員の注目が集まる中、掛水は夕べネットで拾ってきたばかりの知識をうろ覚えで披露した。 「いや、僕もようは知らん…
【上巻】 ボンベイに着いたあの日、この市-まちについてまず最初に気づいたのは、異なる空気に漂う異なるにおいだった。飛行機と空港を結ぶ臍帯-さいたいのような通路を歩きながら、インドの音を耳にするまえから、インドの風景を眼にするまえから、私はすで…
2025年4月13日(日) 民宿まさご高知 蔦屋書店安芸駅じばさん市場ちゃんフォー安芸駅馬路温泉熊野神社三宝山遊歩道馬路温泉 この日の宿は、前回(2年前)泊まりそびれた馬路温泉 "うたたねアイコン"の「101号室」で、天狗高原に続いてリベンジ達成だ …
1 辞書 「本学は会話学校ではありませんので、そのつもりで」 語学の最初の授業の日、教授は私たちに教科書を配り終えると、静かに、でもきっぱりと言った。イタリア語文法の教科書は、人差し指と親指で摘-つまめるほど簡素だった。教授は、片手に取りパラ…
何度も読み返したい本のひとつ ご存じ養老センセイが手掛けた縦横無尽の"虫談義" どこかで書いた話を繰り返しているだけ、かもしれないが それでも本書からは、真理のみが持つ強靭さが伝わってくるのだ 掲載写真を披露できないのが、残念でならない ラオスの…
【上巻】 第一章 陶の硯-すずり 押勝も顔を引き締め、門の方へと歩み出した。しかしなにを思ったか、ふと足を止め、膝をついたままの上信と斐麻呂を見下ろした。 「おぬしたち、名は何と申す」 その口調は、先ほどまでとは打った変わってひどく穏やかだった…
2025年4月13日(日) 民宿まさご高知 蔦屋書店安芸駅じばさん市場ちゃんフォー安芸駅 高知の蔦屋書店、なんともいえない"ごちゃまぜ感"がテンコ盛り 高知リベンジ旅4日目は、あいにくの雨模様 一晩中降り続いていた土砂降りこそ納まったものの 時々強…
大人気シリーズ「機龍警察」の長編第4弾 読み進むほど"熱いもの"が胸の奥で沸き上がり、燃え立ってゆく 今年読んだ小説のなかでも、群を抜いて輝く名作なのだ 第一章 黒い未亡人 1 勤務外で帝都連合のこうした非道に遭遇した警察官の多くは、通報するどころ…
Ⅰ 魂のあるところ 友情が生まれるとき 小川 私、先生のご本の中で印象深かったことがあるんです。京都の国立博物館の文化財を修繕する係の方が、例えば布の修理をする時に、後から新しい布を足す場合、その新しい布が古い布より強いと却-かえって傷つけるこ…
2025年4月12日(土) 星ふるヴィレッジTENGUカルスト台地/宿五段高原&姫鶴平梼原町/インド家庭料理BONGAゆすはら雲の上の図書館スーパー丸味道の駅すさき民宿まさご桂浜宿 ご存じ桂浜の龍馬像、3年ぶり(たぶん)に逢いに来たぜよ 後ろ髪を引かれる…
危険を冒すということは、その人間が無能であり、自体が何かからうまく行っていないことを示している。冒険というのは――とくにそれを経験しなかった人間にとっては――あとで振り返ってみれば充分面白いものだ。だがその場にいる者には、通常それは、恐ろしく…
2025年4月12日(土) 星ふるヴィレッジTENGUカルスト台地/宿五段高原&姫鶴平梼原町/インド家庭料理BONGAゆすはら雲の上の図書館 ゆすはら雲の上の図書館、居心地良すぎて立ち去りがたし・・ 早朝散歩からいったん部屋に戻り チェックアウト後、今度…
以前書いた「名言集」が余りにザツだったので 続編「きみがため」の"復習"を兼ね、全巻通して読み返すついでに もう一度ピックアップしてみた 厳密には新作でないため、冊数はそのまま ㊀ 第一首 千早 きれいでしょ? すごいでしょ? お姉ちゃんが いつか日…
【第一巻】第一部 山賊-やまがつノ里、一ノ谷 図書館の魔女と手の中の言葉 5 わたしのいっていることがわかっているか ――科学者でもいい、博物学の徒でも分権に沈-しずくものでも構わないが、人がこの世界について何か新たに余人の知りえぬことを見いだした…
「グラビアアイドル」という特殊な職業に留まらず すべての仕事に通じる"要点"を鋭く削り出した、超実践的仕事術 この本を読み終えたとき、真っ先に頭をよぎったのは ――もうちょっと早く出逢っていたら、自分の仕事にも活かせたのに! という慙愧の念だった …