2024年1月29日(月) ホテル🚘PLOUGHMAN'S LUNCH BAKERY🚘名護城公園🚘大宜味村立芭蕉布会館🚘笑味の店🚘芭蕉布会館
季節の島野菜をたっぷり使った家庭料理「まかちぃくみそぅれランチ」の味は!?
来た道を車で戻ることおよそ3分
さきほど通り過ぎた「笑味の店」脇の駐車スペースにレンタカーを入れる
そのすぐ先、街道とは反対側に店の玄関はあった
「笑味の店」の立て看板、その向こうが入口らしい
めんそーれ、いらっしゃいませと賑やかそうだが、店先はとっても静か
一瞬、誰もいないのかな?と不安になった
入口正面に立つと、「笑味の畑」の看板が目に入った
ぐるっとあたりを見回すと・・
道路を挟んだ向かい側にも「笑味の畑」の立て札が
どうやらこのあたり一面で、料理に使う様々な食材を育てているらしい
これなら採れたての島野菜が楽しめそうだ
入口右手には、本日のランチメニューが貼り出されていた
事前に料理の予約を入れていない客は、どちらかを選ぶスタイルだ
あけっぴろげな店の中に足を踏み入れる
誰もいないのかと思ったが、声をかけると奥から小さな返事が返ってきた
しかも思ったより広い店内では、7~8人の先客がテーブルについて食事中だった
そこそこの賑わいなのに、誰もほとんど声を出さない・・・なんで?
店内に貼ってあった「畑の地図」、予想より遥かに広大だった
おそらく生産効率など度外視し、農薬も使わず野生に近い形で育てているのだろう
徹底した自然志向が透けて見える
迎えに出た店の女性に名前と予約時間を告げると、奥の予約席に案内された
それにしても、何組もの客がいるのに話し声かほとんど聞こえてこない
ときおり耳に入るものの、それもひそひそ話のレベルだ
ひょっとして「会話は控えてほしい」みたいな暗黙のルールでもあるのだろうか?
表に出ていたメニューと同じものをテーブルに広げる
せっかくここまで来たのだからと、相方ともども色々な料理が楽しめそうな右側
「まかちぃくみそぅれランチ」(2100円税別)を注文する
ちなみに「まかちぃくみそぅれ」とは、おまかせという意味だという
ちなみに要予約の豪華版ランチがこちらの「長寿膳」
ランチ以外にも、氷ぜんざいやサーターアンダギーなどが食べられるらしい
風の音しか聞こえない(厳密にはたまに裏手の街道を過ぎる車の音が耳に入るが)
奇妙なほど静けさが漂う店内で、待つこと10分
大きな丸いお盆に載った「まかちぃくみそぅれランチ」が、目の前に現れた
目の前の畑で採れた島野菜をふんだんに使った、「笑味の店」の"おまかせランチ"
ざっと数えただけで十数種類の小皿料理が、大きなお盆いっぱいに並ぶ
いろんな島野菜があるみたいだけど、どれがどれだかさっぱり分からないなぁ
・・なんて思っていたら、ちゃんと「テキスト」が用意されてた
ひとつひとつの料理を丁寧に紹介・解説してある透明ファイル
確かにこれなら、それぞれの正体を学習しながら味わっていくことができるな
ーーーと、ようやく店内を覆う"奇妙な静けさ"の理由に思い至った
そうか、この店の静けさは教会の礼拝堂のそれに近い
もっと言えば、ここは島野菜料理を楽しむ食事処の息を超え
健康食である島野菜に関する知識や価値を学習する
"教育と信仰の場"に近いのではないだろうか
そんな裏読みをしたくなるほど
ひとつひとつの食材をじっくり噛みしめ真剣に料理に向き合い
ときおり言葉少なにひそひそ声を交わす利用客たちの
異様な雰囲気の説明がつかないのだ
翌日訪れる久米島の浜辺で
太陽に向かって両手を広げ真剣に祈りを若い女性を見た
それと同質の"スピリチュアルな沖縄"の一端を、島野菜の店にも見た
・・なんていったら、大げさすぎるかもしれないけど
料理の味そっちのけで、店内に広がる沈黙のワケに思いを巡らせる
この写真を撮ったときも、10名程度の客がテーブルについていたけれど
まるで無人の古民家にいるかのごとく、話し声ひとつ聞こえてこない
最初は料理に使われる島野菜について相方と話しつつ食べていたが
やがて周囲の静けさに圧迫されるように言葉少なになり
いつしかふたりとも黙々と食事に専念していた
気が付けば、膳に載せられた皿はすべて空になり
「ごちそうさま、おいしかったです」と店の人に声をかけて席を立つのだが
現実には、"身体にいい食事をいただいた"という記憶しかない
なんか口や舌より、健康長寿とか医食同源とか〈頭で味わった〉印象が残っている
間違いなく島野菜は美味しかった!
でも、どこか宗教っぽい"スピリチュアル臭"を感じてしまう
もっとフツーに食べればいいのにーーと余計なチャチャを入れしたくなったよ
たまたま店にいた間だけ、ヘンな空気が漂っていたのかもしれないけどね
ではでは、またね。