寒緋桜から糸芭蕉へ 沖縄うたた旅 2024.1.28-31 2日目② PLOUGHMAN'S LUNCH BAKERY🚘名護城公園🚘大宜味村立芭蕉布会館

2024年1月29日(月) ホテル🚘PLOUGHMAN'S LUNCH BAKERY🚘名護城公園🚘大宜味村芭蕉布会館

バナナの仲間のイトバショウ、食用ではなく幹から糸(芭蕉布)を作るのだ

 

感動的に美味しいパンを平らげたあとは、北谷から西海岸に出て一路北を目指す

一年前とは違い、空は見事に晴れ渡り、どこを見ても青い空と海ばかり

車の窓を開けては何度もデジカメのシャッターを切った

たぶん名護湾の手前あたり、1月末にしては上々の空模様だ

 

目指す大宜味村まで、残る道のりは4分の1ぐらいか

しかし時刻は10時半を回ったばかり

このまま直行すると予約より2時間も前に到着してしまう

せっかく天気もいいことだし、時間つぶしを兼ねて寄り道することに

名護市内に入ってから道を右に折れ、名護岳のふもとにある名護城公園を目指した

 

実はここ、ちょうど一年前にも寒緋桜を見ようと立ち寄ったことがある

そのときは、名護岳の頂上を目指したものの

ふもとから中腹まで登ったところで時間切れとなり、ギブアップ

天気の方も曇りがちだったため、花見も中途半端なまま立ち去っていたのだ

 

てなわけで、いざリベンジ! 

と、名護桜まつりの会場でもある名護城公園を再訪

今度こそ青空の下で存分に寒緋桜を眺めようと展望台付近で車を停めた、のだが・・

あちこちに立つ桜の木が妙に寂し気

それもそれはず、ほとんど枯れ枝といっていいほど花が咲いておらず

かろうじて日当たりのいい場所の枝先に、赤い色彩が認められる状態だったのだ

1年ぶりの名護城さくら公園だが、開花状況はせいぜい1分か

ようやく枝の先端がほころび始めた寒緋桜を、苦労してファインダーに収める

 

それでも天気のほうは一年前と違い、ほぼ快晴

気を取り直して、展望台の一番高い場所まで昇ってみた

展望台から眺める名護市街・・靄があるのか期待したほどではなかった

なにより景色を引き立てる寒緋桜の濃いピンクが、どこにもない

名護湾の沖合に何隻もの白い船が浮かぶ、何をしてるのかな?

 

もっと桜が咲いている場所を探そうと、展望台の奥に続く遊歩道へと車を進める

ここから名護岳のふもとをぐるっと一周する遊歩道は

速度制限はあるものの、そのまま車で走ることができるのだ

(一年前訪れた時にしっかりと確認しておいた)

 

点々と寒緋桜が並ぶ遊歩道は、普通車がやっとすれ違えるほどの細さ

対向車が来たら、時々設置された退避スペースまで後戻りする必要があった

ありがたいことにそうした事態になることは一度もなく

数分後には、東屋がたたずむ名護岳中腹の広場へと到着した

遊歩道の最高地点(たぶん)となる開けた場所

実は一年前に名護岳山頂を目指したとき、ちょうどこの"東屋ポイント"で時間切れ

そのあと展望台を訪れ、車に乗ってここまで来れることを知ったのだった

 

東屋周辺は日当たりがよく、麓よりも寒緋桜の花が多くみられた

・・といっても、せいぜい2分咲きといったところか

なるべく花の密度の濃い場所を探して、一枚

甘い蜜を出すのだろう、ミツバチがせっせと働いていた

 

無人の東屋で日向ぼっこをしながら、今年最初のお花見を満喫する

それから車に戻って、遊歩道の残りを踏破した(対向車は一台もなかった)

 

さあ、あとはランチの店まで一直線!

と言いたいところだが、まだちょっとし気が早い

予約した13時まで、1時間以上も余裕があったのだ

古宇利島を左に見つつ、国頭方西街道を北上してゆく

店の前で待つのももったいないから、先に大宜味村を攻略しよう

目指すは、大宜味村芭蕉布会館

沖縄の伝統工芸・芭蕉布のあれこれが見学できるらしい

しかも嬉しいことに、入場無料

 

予約した「笑味の店」の脇を通り過ぎ

3分ほど走れば芭蕉布会館のある集落・喜如嘉(きじょか)だ

公民館向かいの駐車場に車を停め、会館に続く緩い登り坂を歩いてゆく

と、左手に一面の鮮やかな緑が

芭蕉布の元になる植物・糸芭蕉の畑だった

バナナの木そっくりのイトバショウ

食用バナナ(実芭蕉)とは異なり、幹から採取した繊維で生地(芭蕉布)を作る

それにしても(食用)バナナそっくり

実際バナナかと見間違う実がたわわにできるが、種が多く食用には向かない

建物の入口手前には、詩人・山之内獏の歌碑「芭蕉布

では、お昼過ぎの芭蕉布会館に"おじゃまします"

広さはバレーボールのコート一面ぐらい(もうちょい小さいかな)

こぢんまりした空間に昔の道具や資料などの展示物、芭蕉布を使った品々、記念品、

芭蕉布作りビデオを鑑賞するエリアなどが設けられている

ここ喜如嘉で古くから伝えられてきた芭蕉布作りにまつわる品々

芭蕉布の一部を額に入れたもの、とってもオシャレなインテリアになりそう

芭蕉布製のお札入れに心が動くも、100パーセント手作りだけに・・・た、高い~

 

カウンターにいた親切な女性職員の説明を聞きながらあれこれ眺めていたら

あっというまに予約時間の10分前

2階の作業場で実際の芭蕉布作りが見学できるが、ちょうど昼休みなのだとのこと

それを聞いて、お昼ごはんを食べた後、もう一度おじゃますることを告げ

いったん芭蕉布会館をあとにする

建物の外に出て、背後に連なる丘を見上げると

抜けるような青空の下で、紅い花にも見える木々の梢が・・

道を挟んで駐車場の向かいには、喜如嘉公民館

開放的なようで気軽には入り難い、なんとも言えない佇まい

よく見ると、広い入口の軒先に

暖簾(のれん)のような簾(すだれ)のような、不思議な飾り物が

・・この土地独特の"しきたり"なのか、謎多き集落・喜如嘉

そのへんの探究は後にして、とりあえずは昼飯だ

島野菜料理で評判の「笑味の店」へGO!


ではでは、またね。