面白すぎるぞ『ランチ酒』! 先月(2023年7月期)読んだ&揺さぶられた本 MakeMakeの読書録

ムチャクチャ暑い日が続いたのだから

"ひきこもり読書"による積読(ツンドク)タワー攻略が進んだだろう・・。

という予想を見事に裏切り

7月中に読了した本(小説&エッセイ)の数は、わずか10冊。

10~13の北海道旅行の計画+実施で多少の目減りはあっただろうが

近年まれに見る少なさだった。

ま、確かに小説以外に2冊ばかり手こずった本があったけど

とうとう体力の衰えが読書量にも及びはじめたのかと、不安になってくる。

このペースでいくと、たとえ百歳まで読書生活を続けたところで

自室の書棚にぎっしり並ぶ1000冊強の未読本は、決してクリアできないだろう。

既読本の中にも読み返したいものが山ほどあるのに・・

マジで(葬送の)フリーレン並みの長寿が欲しくなってきたぞ。

 

ヨタ話はともかく、先月分のスコアは以下の通り。

 

2023.7

★★※『悲鳴伝』『悲痛伝西尾維新

★『チーム・オベリベリ㊤㊦』乃南アサ

★★『ランチ酒』『ランチ酒 おかわり日和』原田ひ香 

★『竜宮城と七夕さま』浅田次郎 ★『永遠のおでかけ』益田ミリ

★『その名を暴け』ジョディ・カンター ミーガン・トゥイー

★『物語 ウクライナの歴史』黒川祐次 

 

〔コミックス〕(※は再読以上)

★★『詩歌川百景』吉田秋生 ①-➂(➁まで※)

★★『ひらやすみ』真造圭吾 ①-⑤(④まで※)

★『日常』あらゐけいいち ①-⑪(⑩まで※)

 

結果、《今月揺さぶられた本ランキング》は

【小説】『ランチ酒』『ランチ酒 おかわり日和』原田ひ香

    ➁『チーム・オベリベリ』乃南アサ

   ※7月読んだナンバーワン小説は、ぶっちぎりで「ランチ酒シリーズ」。

    同著者の作品では、なぜか『3千円の使い方』がベストセラーになったけど

    妙に段取りと説教臭さが鼻についた「3千円ーー」なんかより

    圧倒的に本作のほうが面白い!!

    「おかわり日和」の解説で書店員が書いていた

    「何重にも面白さが詰め込まれている!」という冒頭一行を

    まんま引用せずにいられない、見事なまでの物語だ。

    嬉しいことに、シリーズ第三作もすでに単行本化されている。

    文庫派のうたたはその発売を待って、もっかい最初から読み返すつもりだ。

    いまからそれが、愉しみで仕方がない。

    ・・そんな再読・再再読なんかやるから積読山脈が高くなるんだってば。 

   ※第2位の「チーム・オベリベリ」は、北海道・帯広の開拓物語。

    京都以来の〈ご当地読書〉に味を占め

    今回も札幌&美瑛の旅先で読み始めたのだけど。

    なんか、いまひとつ没入できなかったなぁ。

    登場人物もストーリーも魅力的だけど

    心の底から共感できる人がいなかった気がする。 

    どんなによくできた作品でも、読者の個人的な琴線に触れない限り

    「感動」には結びつくことはないのだろう。

 

   ☆ちなみに『悲鳴伝』シリーズは、改めて全巻通しての読破中。

    最終巻まで読み終えた時点で、まとめて書評に上げたいと考えている。

   

【小説以外】①『その名を暴け』ジョディ・カンター ミーガン・トゥイー

      ①『物語 ウクライナの歴史』黒川祐次 

     ※みなさんご存知「#MeTo騒動」の顛末を描いたドキュメントと

      未だ終わりの見えないロシア✖ウクライナ戦争の背景に関する歴史書

      この2冊を読んでいる間中、しんどい気分が抜けなかった。

      ぶっちゃけ、「面白い」ではなく「重い・つらい」作品たちだ。 

      ・・・読書ペースが落ちた原因は、この2冊かも。      

  

【コミック】『詩歌川百景』吉田秋生 

      ➁『ひらやすみ』真造圭吾 

     ※どんなにしんどい話でも、きっちりエンタメにまとめあげる吉田先生は

      掛け値なしに"希代のストーリー・テラー"だ。

            ここまでくれば、願いはただひとつ。

      羽海野チカ先生「三月のライオン」ともども

      頼むから、エンドマークまで描き切っていただきたい。

     ※そういう意味では。新たな展開を見せつつある『ひらやすみ』も

      "途中で終わって欲しくない名作"の雰囲気を漂わせるようになった。

 

   なんやかんや、マンガだけでも10作以上が"最後まで描いてくれ~!"  

   と密かに祈り続ける対象になってしまった。

   身勝手な読者のひとりとしては、せいぜい長生きするよう頑張るっきゃないな。 

      

ではでは、またね。

 

             スイス・マイエンフェルトにて(2018.6.1)