"面白さ"より"ほろ苦さ" に一票  先月(2023年5月期)読んだ&揺さぶられた本 MakeMakeの読書録

両脚を襲った痛風(もどき?)の激痛で

1週間ばかり満足に歩けなかったおかげだろうか

小樽旅行の四日間はろくに本を開かなかったにも関わらず

読了した本の冊数が結構な数になっていた。

(分厚いながらスイスイ読める作品が多かったせいもあるけど)

ちなみに、先月読んだ本は以下の通り。

 

2023.5

★『創約とある魔術の禁書目録➂④』鎌池和馬 ★『涼宮ハルヒの直感』谷川流

★※『三匹のおっさん』『三匹のおっさん ふたたび』有川浩

★『地のはてから㊤㊦』乃南アサ ★『あの日のあなた』遠田潤子

★『日本SFの臨界点-恋愛篇-』伴名錬 編

★★『掃除婦のための手引き書』ルシア・ベルリン

●『ぼくとペダルと始まりの旅』ロン・マクラーティ

★『趣味は読書。』斎藤美奈子 ★『アロハ魂』小林聡美

★『妄想美術館』原田マハヤマザキマリ

 

〔コミックス〕(※は再読以上)

★★『乙嫁語り』殆ど死んでいる ①-⑭(⑬まで※)

★『ふらいんぐういっち』石塚千尋 ➀-⑪(⑩まで※)

 

結果、《今月揺さぶられた本ランキング》は

【小説】①『掃除婦のための手引き書』ルシア・ベルリン

    ➁『地のはてから㊤㊦』乃南アサ

    ➂『三匹のおっさん』『三匹のおっさん ふたたび』有川浩

※トップは、完全に別格。

 数十年のあいだ、ずーっと気になっていた"海外文学の壁"

 ――どこか自分と無縁な世界のあれこれを読まされているような距離感――

 が、この一冊でぐぐっと縮まった気がする。

 特に海外のエンタメ作品などを読むと、著者の〈計算〉ばかりが透けて見え

 なーんか子供だましなんだよな~、なんて途中で白けるケースが多々あるのだが

 本作の"リアル"は、そんな当方の色メガネを木っ端みじんに砕いてくれた。

 時間をおいて再読、再再読したくなる。そんな稀有な作品集だ。

※続いては、先月の『手のひらの京』で味を占めた"現地シリーズ"第二弾。

 小樽旅行の間に読んだ〈北海道開拓物語〉。

 臨場感による底上げで上位ランクインを果たしたけど

 どうにも救いのないエピソードばかりなので

 相乗効果がなかったら、3位以内に入らなかったかもしれない。

※三番手『三匹のおっさん』は、一作目だけ10年ぐらい前に読んだものを

 あらためて二作品通しで読んでみた。

 相変わらずの共感力とリーダビリティで、グイグイ読ませてくれる。

 いささかご都合主義な展開もあるけど、楽しさではダントツだ。

 もっと若いときだったら、たぶんこいつが一着になってたんだろうな~。

 でも、体力&気力の衰えがじわじわにじり寄る"じじい予備軍"の心を震わせたのは

 今から90年近く前にアラスカで生まれ2004年にこの世を去った

 元アルコール依存症のシングルマザーだったりする。

 人生の残り時間"を実感すると、世界は少しずつ違って見えてくる・・のかも。

 

【小説以外】①『趣味は読書。』斎藤美奈子

※大好きなはずだった小林聡美印のエッセイが、なんでか心に響かない。

 どうしてだろう、何年か前に旅したハワイ島旅行記だってのに。

 痛風か? 痛風のせいなのか?

 とにかく5月31日現在、一番心に残っているのは

 斎藤美奈子女史の〈ベストセラー滅多切り〉エッセイなのだから、しょうがない。

 なんだか小説を含めて、シンブルに「楽しい!面白い!」作品とは

 シンクロ率が悪かった(特にラノベ系)のが、ここ一か月の心持ちだった。     

  

【コミック】①『乙嫁語り

※新刊を入手するたび、第一巻から(ついでに『シャーリー』とかも)読み直す

 マイ・フェイバリット・コミックスのひとつ。

 ただし、最新14巻は「馬競べ」がメインだったので、やや物足りない気がする。

 

とにもかくにも、明日から相方の実家がある富山へ3泊4日の旅に出る。

現地(石川県)では娘たち家族二組と合流し

総勢11人で90歳越えの義母と温泉旅館に泊まる予定。

天気はどうなのか? それより地震は!?

いろんな意味でワクワクドキドキの4日間になりそうだぞ。

 

ではでは、またね。

 

        祝津パノラマ展望台より、日本海に沈む夕陽(2.23.5.24)