香り高きコーヒーと絶品の「お茶屋餅」  高知ふたり旅 2022.11.29-12.2 2日目➀  高知市内(Cafe' de La PAIX)⇒澤餅茶屋

2022年11月30日(水)高知市内⇒澤餅茶屋

 

    有川浩さん推薦の「お茶屋餅」。確かに、いくらでも食べられる!

 

朝からあいにくの曇り空。

それでも雨は降りそうになかったので

当初の予定通り、東&南東方面へドライブに出かけた。

この日参考にしたのは、『有川浩の高知案内』というガイド本。

地元で生まれ育った人ならではの「名所」が、いっぱい掲載されている。

 

と、その前に、朝食を食べに近くの喫茶店へ。

ホテルに朝食が付いていない時は、もっぱらこのパターンだ。

最初の内はホテル内で食べた方が便利に思えたけれど

なんの変哲もない(特別美味しくもない)ホテルのビュッフェで

貴重な一食をムダにする"もったいなさ"が、最近ようやく実感した次第。

実際、旅行後にホテルの朝食が記憶に残っているケースは、ほとんどなかった。

 

てなわけで今回も、グーグルマップを開き

ホテル近辺で、ポイントの高い喫茶店(モーニングセット)を探し

歩いて数分の「Cafe de La PAIX」へ。

 

      高知の朝ごはんはCafe' de LA・PAIXで。シンボルは アンティーク?な自転車。

              そんなわけで、店先に停めてある自転車も大切な"脇役"

 

店名の通り、パりっぽい雰囲気のシャレた店内で

一番人気のタマゴサンドセットをオーダー。

毎日通っている雰囲気を漂わせる地元客に混じって

おいしいサンドイッチと、めちゃめちゃ香り高いコーヒーをいただく。

コーヒーだけでも「選んでよかった」と思えるご馳走だった。

 

   三種類のモーニングから、タマゴサンドセット。コーヒーの旨さに感激。

幸先の良い朝ごはんに大満足しつつホテルへ戻り

いよいよレンタカーで出発、一路東へ向かう。

最初の目的地は、太平洋に面した手結(てい)トンネル近くの

峠の茶屋「澤餅茶屋」。

有川さんいわく「日本でいちばんおいしいお餅」とのことだったので

これを食べないわけにはいかない。

実際のお店は、本に紹介されてなければ間違いなく通り過ぎてしまうだろう

看板らしい看板もない、地味~~な木造一軒家。

 

      ド派手な看板もシンボルもなし。質実剛健の「お茶屋餅」。

 

懐かしい子ども時代を連想させる、ガラスの引き戸を開けると

中にはこれまた木造のカウンターがぽつんとあるだけ。

しかも、店で扱っているお餅は「お茶屋餅(十個入り)」一種類のみ。

対応に出て来た店員に相方が「お餅を下さい」と声をかけると

無言のまま、四角く茶色い紙包みをポンと台の上に置く。

ばら売りどころか、5個入りのパックもなかった。

二人で食べるにはちょっと多いかな・・と思いつつ、ひと包みいただく。

お値段は、十個入りで千円ちょうど。

有川さんの本では「十個入り六百円」とあったけれど

出版から十年近い歳月が過ぎているから、これは致し方なし。

 

    販売するは「1パック10個入り」のみ。まさに、Simple is the Best。

 

車に戻って、包みを開けてみる。

五個づつ、二列に並んだ円形の餅が重なり合っている。

そのひとつを、さっそくいただく。

・・・あ、やわらかい。

予想していたより、ずっと優しく上品な味だ。

ほおばるたび、口から鼻に抜けるシナモンの香りが、とても効いており

確かに、これなら何個でもイケそうだ。

 

車内で「即席試食会」をおこなっている間にも

数台の車が来ては誰かが店に入っていき

同じ十個入りの包みを手にして、またすぐに出て行く・・。

観光名物というより、長年地元の人々に愛されてきた"ふるさとの味"なのだろう。

 

たしかお店の人は「二日後まで大丈夫」と言っていたと記憶するが

口寂しくなるたびにチョコチョコつまんでいたら

翌日の午後には、十個全部食べ切っていた。

保存料などの添加物が一切入っていないらしく

半日も経つ頃には少しずつお餅が硬くなってきたが

それはそれで最初と違う食感が楽しく、まったく無理せず完食できてしまった。

「日本でいちばんおいしい!」とまでは言い切れないものの

高知に来たからには、是非口にしたい〈銘菓〉であることは間違いない。

 

思うまま書いていたら

モーニングセットとお茶屋餅だけで

そこそこのポリュームになってしまった。

時刻は、いまだ朝の十時前。

長い長い高知の第2日は、始まったばかりなのだ。

 

ではでは、またね。