『ちはやふる』末次由紀(第二十一~五十巻)/引用三昧 19冊目 の㊦

昨日の続き。

ストーリーのネタバレにはならないけれど

"想い"はバレてしまうので

既読の方にだけ、オススメしとこう。

 

私は 

白波会のみんなに助けられて戦いたいんだ

助けられたほうが強くなれるんだ!!              ㉑ 127p

 

思ったの 負けたとき

「私 もっと強くなれる」

人は 負けなければそのままよ

もっと強くはなれない

負けたら変われる もっと強くなれる             ㉒ 86-87p

 

先生 なんで そんなに懸けられる?

「青春ぜんぶ懸けたって強くなれない? 懸けてから言いなさい」

懸けてきたからこそ 怖いんだ

なにも残らなかったら?

悔しさしか残らなかったら――――              ㉒ 145-146p

 

私は攻めがるただから 特別だから

手に入れたいものほど手放すの

かならず取ると勝負に出るの                 ㉓ 22-23p

 

これも受け売りですが

「たいていのチャンスのドアにはノブが無い」と‥‥

自分からは開けられない

だれかが開けてくれたときに

迷わず飛び込んでいけるかどうか

そこで力を出せるかどうか                  ㉓ 72-73p

 

2試合目 クイーンが負けたときも思ったけど

私くらいの歳になると

若い人の立ち止まりは 種を埋めてるようなものだと思えるのよ

私から見たら あなたも「若い人」よ

戻って来るのよ                       ㉕ 132-133p

 

僕は器用でしたので 予備校に行かずとも東大に入れましたが

青春ぽい日々はなくて‥‥

まあ君たちのこともザマァ(笑)と思いますよね

でも ある日 気がついたんです

「青春」という文字の中に 「月日」があったこと

とたんに青春が惜しくなりました

自分の中に 青春を探し始めました

このコマで僕が教えるのは 「点の取れる小論文の型」ですが

それだけではなく 言葉には力が確かにあることを 

忘れないでいてください                   ㉗ 82-84p

 

このくらいの誉め言葉 ウソでも言える

言ってほしい言葉をくれる人間に

人は簡単に操作されるよ

そんな簡単な人間になるな                  ㉘ 91-92p

 

子供って バカですよね

穴ボコだらけなのに 

自分一人で生きてるみたいな顔するんですよね         ㉙ 29p

 

遊びで 火起こしとか したことある?

「才能」なんて言うけど

おれはたんに 「火が起こるまでの早さ」だと思ってる

「才能」があるやつは 火がつくまでが早い

でも それだけ

火の強さや 燃え続けられる時間を保証はしない        ㉙ 61-63p

 

子供たちを教えていても

自分を振り返っても 思う

根気強く粘り やり続ける以外に

自分を変える道はない                    ㉛ 131p

 

部活でかるたを選ぶような子たちは

たいてい自分を天才とは思っていない

自分には足りないところがあると

本能的に感じてる

だから

エンジンを外側にも置く

自分じゃないけど 自分のような

大好きな人たちに持っていてもらう              ㉜ 145-147p

 

人に頼っていては着られません

覚悟しなければ 自分のものにはなりません          ㉝ 5--60p

 

部活 思いっきりやって ぽくら引退したね‥‥

友達がいて 後輩がたくさんいて みんなで帰り道笑って

どうしよう これ宝物だ

2年半 ただの時間のはずが

自分にはムリだって思ってたものが 手にはいったよ

宝物になったよ‥‥                     ㉞ 28-29p

 

君たちは 自分たちが主役の物語を生きてると思ってるだろう?

ちがうよ

輝いてる君たちでさえも

だれかの物語の一部分(パーツ)だ              ㉟ 130-131p

 

読みが冴えたって 

体がその通りに動くと思ったら大まちがいなんだ もう――――

ギャップ

いたるところにあるギャップ

自分の最盛期とのギャップ

力をつけてきた相手とのギャップ

だけど だけどな

ギャップがあるから楽しいんだろう?

聴こえること 聴こえないこと

ギャップを飛び越えたい

越えに行く者の 肩をポンと叩きたい             ㊲ 90-92p

 

苦しかったな

絶体絶命が たくさんあったな

絶体絶命を 愛せよ まつげくん

これから先 ずっとだ                    ㊲ 94-95p

 

大学とか独身のころの自分って

いま考えれば こういうスーパーカーに乗ってたようなものよね

燃費も考えず どこまでも速く飛ばして

いまの私なんか ファミリー用の軽自動車だなぁ

でもきっと 20年経って振り返ったら

いまの35の身体さえスーパーカーに見えると思うの

もっと走ればよかったと思うにちがいないの          ㊲ 161-162p

 

ごまかしたくなる場面で 正直に言った

心の中に だれかがいるのね

だれかが見てるのね

強い相手は怖いけど

自分を卑怯と思うことのほうが ずっと怖い

大丈夫 次の試合で勝つ目はあるわ              ㊳ 94-95p

 

ぼくは現国とか小論文を教えていて

「核」というものをよく 意識します

物語の核 人物の言いたいことの核

どんな長文でもつきつめれば 悲鳴のようなひとつの想いが見えてくる

人も同じです

どんな人気者でも 何万人に愛される人でも

その人に認めてもらえなければ なんの意味もない

そういう人が だれにでも 一人いる             ㊴ 18p

 

人はね 向かい合ってる人からは 本当は

身につくものは学べないのよ

本当に教えたいなら 後ろから                ㊵ 168p

 

おもしろいですよね

いかに紫式部清少納言を嫌っても

あらゆる分野において

強い敵は

強い味方です                        ㊷ 163-165p

 

大人の人は なんか‥

子供の「なにかを好き」って風船があったら

それをつぶしてあきらめさせても

「好き」は こう横に逃げて

ちがうなにかを好きになるって思ってはる気がするんですけど

なりませんよ

つぶれて しぼんで

あんなにあった「好き」のパワーが なくなるだけ‥‥     ㊸ 25p

 

私‥‥ ドキュメンタリーが好きなんです

被写体に選ばれるのはいつも 「逃げなかった人」で

でも 密着してると録れるんです

「逃げなかった人」のまわりに必ずいる 助けて支えた人たちが

可視化されないその人たちのことを

広く知らせることができる

だから この仕事が好きなんです               ㊸ 116-117p

 

一流になる人間は残酷や

優しいことを言いつつ 見限るんや              ㊸ 143p

 

学びなさい なんでもいい 学びなさい

学問を 他者を 理解しようとする営みだけが

見えない繋がりを浮かび上がらせてくれるのだから       ㊹ 125-126p

 

結局 人は 

人のためにしか 本気で祈れない               ㊹ 148p

 

「足りない」と思ってからやっと

自分の人生が始まった気がするの

千早がくれてた崇拝みたいなのがなくなって 足りなくて

私でいうと じゃあここしかないんだって 芸の道よ

真島くんも 

千早がくれないぶんをさ 足りないって思うぶんをさ

じゃあどうしようって足掻いていくしかないよね        ㊺ 151-152p

 

大丈夫?って

大丈夫って言うしかないから苦手だよ             ㊻ 75p

 

聴こうとしなければ 

聴こえない

自分の気持ちさえ                      ㊻ 127p

 

魅力的なのかはわからないけど

心がけていることがあるのよ

簡単なことなんだけど

自分の読みを録音して聴くこと

やったことあるかしら?

録音した自分の声って 思ってた声と違うでしょう?

「こんな声だったっけ?」って

すごく変な声に聞こえるのよね

自分の中で響いている声がいい声だと思っていたら大間違い

聞いてる人には そうは響いてないのよ

その認識のズレを できる限りなくしたくて

毎月 自分の読みを録音して聴いてるの             ㊼ 70-71p

 

お偉いさんたちがなんて言うてるかくらいわかる

心配してるふりをして否定したいんやろう

新しいことをしようとするうちらを               ㊽ 97p

 

示そう 

私たちの 鍛えてきた 気力と体力を

示そう 二人で

一人より 友達と一緒に頑張ったほうが強くなるって

示そう 示そう

これほどまでに 自分を信じられること             ㊾ 77-86p

 

 

やれやれ。

これでやっと"通常運転"に戻れそうだ。

ではでは、またね。