帯広旅行2日目(10/27)に出逢ったナキウサギ。詳しい話は高知旅行の後で
【上巻】「小説家と自動手記人形-オート・メモリーズ・ドール」
人間は飽きる生き物で、悲しむことも、嬉しがることも、ずっとは続けられない。
そういう風に、出来ている。[14]
オスカーは自分が書けない時の対処法を長年の経験からもう分かっていた。
それは書かないこと。無理に書いて出来たもので素晴らしいものなどひとつもないという法則が彼の中にはあった。[21]
「学者と自動手記人形-オート・メモリーズ・ドール」
――何だ、あの時‥‥。
さよならをすることは変わらなくても。
――無理矢理でもいいから、振り向いてもらえば良かった。
自分が行動したという事実は、少なからず後悔を薄めてくれるものなのだ。 [188]
「囚人と自動手記人形-オート・メモリーズ・ドール」
「ほんっとうに罪の意識が無い奴ってのはさ。案外、普段は普通なんだと思うよ。あたしも、ここに来てそう思った。まあ喋ったら段々とおかしい奴だってのはわかるんだけど、表面上はさ、普通の人間と変わんないよ」
それがまた怖いんだけどね、とチェイサーは笑う。[206]
「少佐と自動殺人人形」
自分の耳に響く複数の下卑な笑い声にギルベルトは吐き気と嫌悪、そして少しの恐れを抱いた。異様な雰囲気だ。疎外感とは違う、もっと別の差異を彼らから感じる。
――これはまるで、私の方が狂っているようだ。
そう、最初からこの空間ではギルベルトだけが異質だったのだ。例え何かが捻じれていたとしても、それが大多数を占めているのなら少数派が誤りにされる。
大多数の異常さは少数の正常を段々と侵食していくのだ。 [242]
【下巻】 「飛行手紙と自動手記人形-オート・メモリーズ・ドール 前編」
「愛は、必要、ですか」
「必要だよ。何を頼りに生きるの。いままでの人生で優しくされたり、貰って嬉しかった物や言葉、あるでしょ。そういうの、あんたの中に溜まっていくから、あんた生きていけるんだよ」 [212]
余裕と優雅を伺わせる言い方で大きな声を出した。人は視覚と聴覚でほとんどのことを判断する。この男が言うことは聞く価値があると思わせるのだ。[274]
非情な運命に晒-さらされた時に人が考えることは大抵同じだ。まずは自分の非運を嘆く。
――どこで、何を間違ったんだ。
そして不幸に至るまでの道を脳内で遡-さかのぼるのだ。 [277]
どうしてだろう。友人同士というのは、例え長い時間話さずにいたとしてもいざ口を開き心を通わせるとその間の時の流れなどなかったことのように話せてしまうのだ。[297]
ラノベもまた、名言の宝庫だったりする。
もっと&しっかり読みたい人は、「元本」をあたっておくれ。
※明日から高知へ(4日間)。
再開は来月3日以降の見通し・・かな。
ではでは、またね