紫色に染まるリスボン・・は次回のお楽しみ  ポルトガルふたり旅 2016.6.7-13 2日目(その3)

2016年6月8日(火) リスボン市内

 

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         サン・ジョルジェ城からテージョ川を臨む

 

ようやく傾き始めた陽射しのもと

旧市街アルファマのくねくね曲がる坂道を登りつめた先に

サン・ジョルジェ城の入り口があった。

時刻は19時ちょっと前。

ユリウス・カエサルの時代、ローマ人が建設した要塞に始まり

その後、西ゴート族イスラム教徒、キリスト教徒と次々に居住者を替え

現在は公園となっている。

 

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          サン・ジョルジェ城の主、クジャク

         

門を潜って中に入るとあたりは緑でいっぱい。

何かの気配にふと脇を見ると

人の背丈ほどもあるクジャクが、我が物顔で横切っていった。

「お城」と聞いて期待するような建造物はどこにも見当たらないが

ひとつの丘を丸ごと囲んだ立派な城壁は、そっくりそのまま残っており

リスボン市内のランドマークの役目も果たしている。

やがて、展望台になっている城壁が見えてきた。

数十人ほどの観光客が、思い思いの場所で景色を眺めている。

城壁の先に広がっているのは

青いテージョ川を従えた、赤い街・リスボンの一大パノラマ。

実は、リスボンで指折りの夕景スポットなのだ。

 

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           城壁に腰掛け、つくろぐ人々

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           まだまだ日は高く、"夕暮れ"は遠い

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           残念だけど、このへんでギブアップ・・

 

・・だが、20時にして、なおも太陽は高い場所で頑張っている。

1時間後の閉館ギリギリまで粘ってみても

"日没後、紫色に染まる街"と讃えられた夕景を見ることはできそうにない。

後ろ髪を引かれつつ、正面出口から外へ。

折よく停車中だった路線バス727番に乗りこみ

みたびフィゲイラ広場へと戻る。

 

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           フィゲイラ広場 ついに雲が赤を帯びる

 

時刻は20時30分を回ったあたり。

ようやく、辺りの景色が「夕方」っぽくなってきた。

先ほど登ったサン・ジョルジェ城の高い城壁が、夕日を浴びて赤く染まっている。

結局、仮眠なしで日本時間の明け方まで起きていたことになる。

お腹に入れたのは、リスボンの伝統スイーツとコーヒーのみ。

疲労と眠気と空腹が、トリオを組んてやってきた。

こういうときは。とっとと食べて、さっさと寝るに限る。

 

頼みの綱の「歩き方」を開き、近くの手頃なレストランを物色する。

「料理のほとんどが10€以下」という値段と

「エビ」「タコ」など大好きなシーフードの名前に釣られ

歩いてすぐのバイシャ地区にあるDois Arcosに入る。

評判通り、地元の人が経営する、小ぢんまりした庶民的な店だ。

親日家というご主人の対応も、慎み深さと適度な距離感を保っており

「日本大好き!」みたいな押しつけがましは、なかった。

本に書いてあった「エビのガーリック炒め」「タコのサラダ」など

数皿を注文し、いつもどおり相方とシェアする。

ちょっとオリーブ油がキツイかな・・

疲れた胃にやや重く感じたものの、味自体には充分満足できた。

基本的にはスペインと大きく変わらない印象かな。

ただ、こちらも味付けが塩味メインとシンブルなので

日本から持って来た醤油が活躍しそうな予感もしたのだった。

 

帰りはちょっと距離があったが

ようやく陽が落ちたリスボンの市内散策を楽しみつつ

30分ほどかけて、とことことホテルまで歩いて帰ることに。

陽が落ちると一気に気温が下がり、肌寒ささえ感じるが

ほろ酔い気分の身には、それもまた心地良い。

 途中、夜遅くまで開いているスーパーマーケットで

数日分のミネラルウォーターをまとめ買い。

これでいつも通りの

〈2リットル⇒500ミリリットルのボトル入れ替え)ができるぞ。

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              ライトアップも控え目

 

てなわけで、ようやっとポルトガルの実質1日目が終了。

だけどリスボンに慣れる間もなく、明日は移動日。

旅行会社に用意してもらったHotel Amazoniaにスーツケースを置いたまま

北のポルトまで移動し、そこで一泊する予定を立てていた。

実はこの旅で、初めて自力でホテルをネット予約したのだった。

今から振り返れれば、心配する必要はないと判ってるけど

当時(5年前)は、これだけで結構ドキドキしていた。

なんだって、"初めて"はキンチョーするもんだ。

 

ではでは、またね。