"古城ホテル" Castel Santa Catarina・・今も頑張ってるかな?
地下鉄マルケス駅から、およそ2分。
何の変哲もない住宅街のなかに、目指す建物はあった。
壁でかこまれた広いエントランスを登ると
庭園とセットになったような"お城"が、迎えてくれた。
「古城」というより「邸宅」と呼びたくなる小振りな建物だったが
最上階に物見の塔らしきものを備えた、趣のあるホテルだ。
あいにく、旅に出る1カ月ほど前に申し込んだため
本館(古城本体)の部屋はすべて予約済み。
新館(ガーデン内に増設された建物)のツインルームしか空いていなかった。
それでも、普段愛用しているホテルとは、明らかにグレードが違う。
静かで落ち着いた雰囲気と、派手ではないがリッチな装備。
ドアの内側に貼られた料金表にを見ると、一泊の料金は120€。
ネット予約での68€は、ずいぶんお得だった。
プチ・リゾート気分で、夜までゴロゴロしてもよかったが
明日の昼までしかポルトには滞在できない。
ほんの30分ばかり小休止を挟み、ふたたび旧市街を目指すことに。
まずは地下鉄でサン・ベントへ。
降りてすぐのところにある、鉄道のサン・ベント駅に入った。
ここは、ホールの壁を飾るアズレージョで有名な観光スポットだ。
どこか教会を連想する広い空間。
その高い天井を支える壁一面に
焼き物(陶器)で作られた壁「アズレージョ」が、張り巡らされていた。
利用客より見物客の方が多い、サン・ベント駅
よく見ると、列車も壁画になっていた
そこから南へと延びる道を500メートるほどぶらつき
ポルトを紹介する写真に必ずと言っていいほど写っている
ドン・ルイス1世橋を歩いて渡る。
晴れていればさらに絶景だったはず。風が気持ちよかった。
ドン・ルイス1世橋の主役は、列車。歩行者は両端を歩こう。
ここから見下ろす旧市街のたたずまいは
真下を流れるドウロ川の伸びやかさと相まって
まさに、絶景。
爽やかな風に吹かれながら、飽きもせず眺めていた。
明日は、バスに乗ってコインブラまで移動して
その日のうちにリスボンに戻る、という予定だった。
土壇場になってバタバタしたくなかったので
念のため、コインブラ行きのバスターミナルまで足を運び
運行時刻や乗り場の位置などを確認した。
そんなこんなで黄昏時の旧市街をウロつくうち
徐々に気分は〈レストラン探索モード〉へと切り替わっていく。
まだネット検索には慣れておらず
頼りになるのは「歩き方」と「己の嗅覚」のみ。
あーでもないこーでもないと、迷いながら
結局、ガイド本に載っていたアバデァイ・ド・ポルト(Abadia do Porto)に決定。
レストラン入口。料理は・・撮り忘れた。
"タコのてんぶら(ポルト名物)が食べたい"と訴える相方の希望を受け
イワシのてんぶら共々、魚介類の天ぷら祭りを開催する。
どちらの素材も新鮮でおいしいかったが、味付けはほぼ塩味のみ。
なんとなく物足りなさを感じてしまう我ら日本人は
隠し持った醤油入りスプレー容器を取り出し、シュッシュッと吹き付ける。
・・・うん、やっぱり、このほうがずっと美味い!!
ではでは、またね。