城跡散策でリフレッシュ! 2021年1月13&14日(後編)Ara-kanふたり旅

2021年1月14日(木)

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この日の目的地

すっかり味をしめ、快晴が続いたこの日も

道の駅を組み込んだ〈近場ドライブ〉に出発した。

246を南西へと向かった前日とは異なり、本日の進路は北西方面。

一般道をのんびり走ること、およそ1時間。

八王子をぐるり囲むようなバイパスを抜けた先に、それはあった。

東京都内にたったひとつしかない道の駅、八王子滝山.。

 

ところが、案内板に従い駐車場に乗り入れようとすると

両手を広げた誘導員が仁王立ち。

そう、道の駅正面に広がる第一駐車場が、全部埋まっていたのだ。

昼どき(13時前〉だったとはいえ、まっさらな平日。

なのに、大型車5台・普通車55台が利用できるスペースが一杯だとは。

いきなり〈都内唯一の道の駅〉の人気ぶりを見せつけられた。

 

さいわい、駐車していた車の回転はよく

1分と待たず、空いているスペースに停めることができた。

さて、ここはどんな道の駅かな?

入口脇に並べられた植木や花々を眺めつつ正面のドアをくぐると

左右両側に広い農産物直売エリアが。

地元の農家から届いたのだろう新鮮な野菜類たちが

どんどん来訪者のカゴに放り込まれていくのだ。

うかうかしてると、お買い得品が売り切れてしまうかも・・。

"先に食事を済ませようか"という当初の目論見をあっさり返上し

まずは、買い物に集中することに。

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お買い得品満載

農家ごとに異なる値段設定の野菜たちをあれこれ見比べては

カゴに入れること、十数分。

丸ごとの白菜、レンコン、小松菜などなど

いろいろ戦利品の詰まったエコバッグをぶら下げ

.奥まったところにあるフードコートへ。

セルフサービスの店「やさいの食卓 八農菜」で

野菜と油揚げがたっぷり入ったつゆでざるそばをいただく「滝山そば」と

キノコたっぷりのうどんをいただく。

ともに、"おふくろの味"を思い出させる素朴でホッする味付けだった。

・・とまあ、ここまでは何事もなかったのだが。

 

あらかた食べ終わった、そのとき。

男たちの豪快な笑い声に、ギョッとした。

見ると、窓際の並び席に座っていた我々の背後。

フードコートの中央に位置するテーブルに

ベージュの作業着をまとった5人ほどの男たちが陣取っていた。

まだ料理ができていないにも関わらず、すでに彼らはマスクを取り去り

自分達にとっては面白いことを話しているのだろう

何度も、フードコートに響きわたる大声で笑っていたのだ。

「響き渡る」なんて、ずいぶん大げさな表現だな・・

とか思うかも知れないが、正真正銘の事実。

つまり、それほど不自然な笑い声を繰り返し発していたのである。

ここまで露骨なアピールをされては、以下のように勘繰らざるを得ない。

 

『みんな何びくびくしてるんだ。俺達はコロナなんかちっとも怖くないぞ!』

はい。〈無謀さ〉を〈男らしさ〉だと勘違いしている、どーしよーもない方々だ。

 

とはいえ、食器の返却がてら彼らの顔を正面から見てみると

・・半グレどころか、これっぽっちもヒネた雰囲気を漂わせていない

極めてまっとうな、.どこぞの工務店?の作業員たち。

同僚と示し合わせて、ちょっと遅めのランチを食べに来ただけなのだろう。

そんな、ごくごく普通の社会人が、

不特定多数の来客が詰めかけている食堂の真ん中で

己の勇気を誇るかのように、唾を飛ばしながら大笑いしているのだ。

――こりゃ、ダメだ。

世界中の指導者たちが声を枯らして警告しているのに

なぜ、新型コロナが下火にならないのか。

彼らのありさまが、そのまま答えになっていた。

 

 

・・ま、上記の怒りのなかば以上は

自分たちが旅行できなくなった〈八つ当たり〉に過ぎないんだけどね。

 

ともあれ、ちょっとばかし不快な思いをさせられたが

道の駅・八王子滝山じたいは、すこぶる充実した施設だった。

食べ終えて出口に向かうときにも、農家の人達が新たな農作物を搬入してきたので

多少遅い時間に訪れても、品薄でガッカリすることもなさそうだしね。

おそらく近隣の人たちにとっては

〈お買い得品満載のスーパーマーケット〉の役割を果たしているのだろう。

だから、常に満車になるぐらい駐車場も混んでいるわけだ。

 

さ、せっかく八王子まで来たんだから

気を取り直して、ついでにどこかを見て行こう。

入口正面にある大きな地図&観光案内を調べてみると

10分足らずのところに、「滝山城址」があるとのこと。

城跡を含めて広い公園になっているらしい。

それなら、腹ごなしの散歩にも、ちょうどいいや。

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奇しくも「築城500周年イベント?」開催中

スマホのカーナビを頼りに、駐車スペースに車を停め

小高い山の上へと続く細い道をたどっていくが

両側から竹が迫る急な坂道を越えても、まだ着かない。

大きな分岐をへて、ようやく平らな場所に出たが

まだそこは三の丸の入口・・と、

思ったよりも、ずっと大きな城跡だった。

 

いったいどうなってるのか?

ここにきてようやく

入口(登山口?)で手に入れた無料パンフレットに目を通すと

その名も「滝山城 城攻めマップ」。

なんと、添付されているQRコードからの無料ダウンロードでARアプリが起動。

.敷地内の10カ所で、再現された城の映像を見ることが出来るのだった。

・・なんて偉そうに書いたけど、実際はアカウント入力で挫折して

再現映像までたどりつけなかったり。

でも、そんなもん(ゴメン)なくたって、充分過ぎるほど気持ちのいい場所だった。

なにしろ好天に恵まれ、人影もまばら。ちょっとしたハイキング気分。

親切なパンフレット&案内板のおかげで、鉄壁の守りを誇る城の工夫もよくわかる。

しかも、多摩川や狭山丘陵などの眺望もなかなか。

さらに他に誰もいないときはマスクを外し、木々の香りをたっぷり楽しめる。

まさに、〈一粒で三倍以上おいしい〉城跡巡りだった。

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広さと静けさが心地よい、中の丸址

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春が待ち遠しい・・

このあと、例によって欲を出し

西にあるもうひとつの城跡(高月城跡)を目指して出発。

ほとんど訪れる人のいない踏み分け道と

「この先私有地につち立ち入り禁止」の看板にビビリながら

たどりついた丘の上の何もない城跡も、個人的には結構好きだったぞ。

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完全無人高月城址へ

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兵どもが夢の跡。。?

ともあれ、軽い思い付きから始まった

日帰り道の駅ドライブ✖2。

いい意味で予想を裏切ってくれた充実ぶりに

相方も「また行こうね!」と大満足。

かれこれ1年近くのあいだ、海外旅行には行けずじまい。

それどころか国内旅行でさえままない現状では

これが精一杯の〈ガス抜き〉なのだった。

 

ではでは、またね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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