2019年9月28日(土)
朝、窓を叩く雨音で、目が覚めた。
終日、降ったり止んだりという予想だった。
なので、当初の予定だった「路線バスでの近郊巡り」は諦め
《台北B級グルメツアー》へと変更。
いままで食べそびれていた、〈気になるお店〉を訪ね歩くことにした。
ホテルでもらった朝食券(マクドナルドのセット)を仕舞い込み
散歩がてら、下町の雰囲気が漂う萬華地区へ。
幸い雨はパラパラレベルまで弱まり、傘を差さなくても平気なぐらい。
絶品粥で有名な「周記肉粥店」に入り、看板メニューの肉粥と紅焼肉を注文。
シンプルながらダシが効いていて、激ウマ!
しかも小ぶりのお椀が一人前だったので、完食しても腹五分目といったところ。
これならもう一軒行ける!
龍山寺駅を越えた先にある、「陳記専業腸阿麺線」まで歩き
牡蠣とモツ入りの線麺をいただく。
これまた海と陸のダシが効いていて、今思い出しても涎が出てくるうまさ。
思わず台湾語で「ホージャ!」と言うと
店のおじさんが大きく頷き、ニカッと笑い返してくれた。
食事部門にかぎれば、今回の台湾旅行でナンバーワンの味だったかも。
二軒のハシゴでお腹も大満足。
腹ごなしを兼ねて、龍山寺や三水市場をぶらつき、ナッツを購入する。
(これは廸化街のほうが安かった)
次に目指すのは、デザートの名店、かき氷の『冰讃』だ。
徐々に激しくなる雨のなか、五分ほど歩くと長蛇の列を発見。
しかも、半分くらいが日本人女性のように思える。
ひょっとして、ここか?・・と思ったら、やっぱりそうだった。
毎年4月から10月、「愛文マンゴー」の旬の時期しか営業しない
マンゴーかき氷の超有名店なのだ。
さっそく、20人ほどの列の最後尾につく。
それを待っていたかのように、雨脚が徐々に強まりはじめた。
風も強く、傘をさしていても肩が湿ってくる。
それでも誰ひとりリタイアせず、満員の店内をじっと見つめている。
スイーツへの情熱、ハンパない。
ひたすら待つこと、およそ30分。
ようやく店内に入ることができ、待望のマンゴーかき氷と対面する。
マンゴー自体は、酸味より甘みの方が強く、甘党好みの味。
スイーツ好きにはたまらない味だろうと思うが
個人的には、数年前にコタキナバルで食べた酸味の効いたヤツが最高だった。
あれ以来、大のマンゴー好きになったのだが
残念ながら、どこで食べても「甘~い」実ばかり。
秘かに期待していただけに、ちょっとだけガッカリだった。
それでも、ミルク味の氷は癖になるおいしさ。
充分、行列する価値のある味だった。
・・と、綺麗に食べ終え、ふと店の前を眺めると
相変わらず傘を手に並んでいる十数名の乙女?たちの姿が。
しかも、雨はさっきより激しくなり、文字通りの「土砂降り」へと激化。
これ以上座っているのが申し訳ないようで、そそくさと席を立つ。
で、店は出たものの。
「どっちにしても、この雨じゃ歩けないよね~」
どちらともなく言いかけたところで
・・なぜか急に雨脚が弱まり、ポツポツ程度に。
冷静に考えれば台風関連の雨なので、降ったり止んだりは当たり前なのだが
こうもタイミングが合うと、ひょっとして晴男(女)?・・なんて考えてしまう。
時刻は午後1時過ぎ。
小腹が空いてきたので、廸化街の手前にある「石家割包」に立ち寄り
軽い昼食として台湾式角煮バーガーをいただく。
二種類食べたが、脂身多めの肉のほうがトロリとして好みだった。
相変わらず降ったり止んだりの空模様の中、廸化街を散策。
10年ほど前にも来たはずだったが
その頃と比べると格段にリノベーションが進んでおり
ほぼ一軒おきにオシャレな店が営業していた。
なんだか別の観光地に来たようだったが
個人的には、昔ながらの古びた店の方が味わいがあって好きだ。
とかなんとか言いながら、行ったり来たりして
ナッツ・ラー油・木製マッサージ器などを購入する。
ひとやすみついでに、「夏樹甜品」で杏仁豆腐をパクつく。
朝から出ずっぱりだったので、さすがに歩き疲れ
手荷物も増えて来たので、一旦ホテルに戻ることに。
雙連駅まで1キロ以上歩くのがシンドク
途中の大通り(重慶北路二段)からバスに乗り、台北駅前で下車。
「台北のドンキホーテ」と呼べそうな光南大枇發で化粧品などを購入。
さらに西門の繁華街で、可愛いパインのイラストが気に入り
一口パイナップルケーキをまとめ買い。
両手と背中(デイバッグ)を戦利品でいっばいにして、ホテルに戻る。
1時間ほどベッドに寝そべり
旅先の日課?ともいえる〈夕食前の小休止〉をとる。
元気をチャージして、18時すぎに出発。
西門駅⇒松江南京駅に移動し
「歩き方」に載っていた火鍋の店に向かったものの
・・同じ番地には違う名前の妙に新しい、これも火鍋の店が。
どう考えても、閉店か移動のどちらかだろう。
また乗り物で移動するのもタルいので、ガイドブックを再チェック。
近場にあった「四平街番茄牛肉麺」に入り、トマト味の牛肉刀削麺をいただく。
なかなかの美味しさ――というよりも
この時は別のニュースに気持ちを奪われていたのだ。
たまたま、スマホの情報を更新したところ
たったいま、ラグビーワールドカップの日本対アイルランドの試合が終了。
日本が劇的な逆転勝利を遂げた、というビッグニュースが飛び込んで来たのだ!
まさかアイルランドに勝つとは思っていなかったので
相方とふたり、思わず大騒ぎしてしまう。
興奮冷めやらぬまま、夜の四平街をふらふら。
「迷客夏」で、定番のタピオカミルクティーをテイクアウト。
安売りスーパー「勝立生活百貨」で、ナッツなどを購入したものの
・・なんか、あまり安くないね。
そう。昨夜入った閉店間際のカルフールのほうが
お買い得だったような気がしたのだ。
そこで、行天宮駅⇒西門駅へと移動した後
ふたたびホテル前のカルフールに乗り込むことに。
昨日同様夜10時近くだったが、すごい人混み。
でもって、今度こそきっちり値段を確認すると・・
――やっぱり、ここが最安!!
これまでのうっぷん?を晴らすかのように
ナッツ類・粉末コーヒー・干しマンゴーなどを買いまくる。
MRTを乗り継ぎ、何件も激安スーパーを回ったけど
結局、一番お買い得だったのは、ホテルの真ん前にあったカルフール。
ともあれ、雨のため急遽実施した「B級グルメの日」。
1日7食と、Ara-kanふたりにしては、かなりの食い倒れぶりだった。
なのに、これっぽっちも腹がもたれないのは、さすが台湾!
観光地らしいスポットは廸化街だけだったが
やっぱ食べ物が旨いと、旅は嫌でも充実するものだ。
あっという間の、台湾最後の夜だった
ではでは、またね。