モヤっとしたときは、マンガがいちばん! 『東京タラレバ娘①~⑨』東村アキコ 周回遅れの漫画Rock

最近、自宅のパソコンに

「セキュリティ警告」「不正使用」「アカウント停止」など

いかがわしい〈アラートメール〉が、連日のように届くようになった。

どうせガセだろうと放置していたら

今度は使用しているカード会社からの「緊急メール」を着信。

出所をチェックしつつ連絡をとると

カード番号などの情報がどこかから漏れており

疑わしい支払い履歴が発見されたとのこと。

そこで確認後、こちらに購入した覚えがないことを伝えると

即刻、現在のカードは使用停止に。

新たなカードを送ってもらうこととなった。

 

その後も、以前と変わらぬ執拗さで〈迷惑メール〉が届いているが

(特にAmazonを名乗るヤツが多い)

とりあえず、すべて無視!

本当に必要なケース以外、一切のカード情報は洩らさないと決めた。

 

・・まったくもう。

どこでどうやってカード情報を盗み出すのやら。

相変わらずお祭り騒ぎが大好きな人たちは

仮想通貨だかなんだかで便利になった便利になった、って騒いでるけど

「ドコモ口座」事件をはじめ、詐欺とかトラブルばっか。

心配事ばかりが増えて、ちっとも便利になった気がしないのだ。

 

てなわけで、ダラダラ長いマクラになってしまったけど

気分が塞いだり、ムシャクシャしたときには

やっぱ面白い漫画が読みたくなる。

文庫に比べると数分の1しかない「愛読マンガ」の棚から

テレビドラマにもなった『東京タラレバ娘』を、読み返すことに。

 

東村アキコは、自分のなかでは一風変わった位置を占めている。

読んでいる間はメチャクチャ面白いが

しばらくたつと、ハジケたときのスピード感や「劇内劇」が鼻についてきて

・・あれ?あんまし面白くなかったかも。

と思い直すようになってくる。

で、狭い書棚スペースを確保するための「処分候補」に移し

もっかい読んでイマイチだったら売っちゃおうと

期待せずに読み始めると

――これが、ムチャクチャ面白い!

ありえないようで実際には充分アリなギリギリトーク

断崖絶壁の上をフルパワーでぶっ飛ばすようなギャグも最高だが

個人的には、〈人間の根っこ〉を知る人にしか書けない

"なんちゃって名言"の数々が、たまらなく好きだ。

 

たとえば、第8巻39ページ。

『女同士の 友情は

 いつだって 自分のことは 棚に上げ

 なぜか 自分以外の女には 真実の愛を 追求させたがる』

 

私が選者だったら『マンガ名言集』に収録せずにはいられない

珠玉の言葉が、まるで混ぜご飯の具のように

いたるところゴロゴロ出てくる。

 

しかも、上記の「名言」には続きがある。

『そんな 格好して アンタたち

 ほんとは 消防士じゃ ないんじゃないの?

 焼けぼっくいに 火を点けたがる

 放火魔なんじゃあ ないんですか?』

 

必ずと言っていいほど、名言を放った自分自身に突っ込み返す。

この見事な切り返しを味わい直すだけでも

何度も読み返す価値がある、と思ってしまうのだ。

(おかげで塩野七生『十字軍物語』が最高潮の第3巻で足踏み中)

 

嬉しいことに、手元には

いつ出たのか気づかずにいた『リターンズ』がある。

あと少しで本編を読み終えるので

どんな「オマケ」を見せてくれるのか、愉しみでしかたがない。

(『シーズン2』も始まってた。オッチャンは付いてくだけで精いっぱい)

 

んで、それが終わったら

もいちど『ひまわりっ!』から

自宅の〈東村アキコライブラリー〉を総ざらえだ。

 

ではでは、またね。