人生を3倍楽しくする法 エストニアからラトヴィアへ 2019.6.27-7.4 出発5日前  バルト二国うたた旅 

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経由地モスクワからタリンへ向かう


旅を「人生」にたとえる人は数多いが

私もまたそれを強く実感しているひとりだ。

 

とりわけここ数年

航空券・宿泊先・おおまかな移動手段などを自力で手配し

妻とふたりで1週間前後の海外旅行に出かけたとき

最初に現地に到着して以後の1~2日間の長いこと長いこと。

初めて降り立った土地で右往左往しながら

乗り物に乗ったり移動したりといった

ごく普通の行動ひとつひとつのすべてが

興奮と緊張と発見と驚きの連続。

「あれ? ……まだ初日だよね!?」

「やれやれ、やっと2日目が終わった」などなど

余りに遅い時間の進み具合に呆れるばかり。

 

だから、いつも、しみじみ想ってしまう。

――ああ、子供の頃の時間感覚を思い出すよなあ。

 

そのくせ、数日が経過し、

現地での買い物や食事、移動手段に慣れるにつれ

最初は、遅かったはずの時間経過が徐々にスピードアップ。

旅程もなかばを過ぎる頃となると

「えっ、もう後半戦だっけ?」

「明日帰りなんて、……あっという間だったね~」

前半とは逆に、凄まじい速さで過ぎ去っていく体幹時間に

これまた呆れてしまうのだ。

 

で、毎回のように痛感することになる。

――なんだ、これって、人生とおんなじじゃないか!

 

そう。

異国の旅先に降り立つだけで

最初の(若いとき)ほど、時間はゆっくりと流れ

残り少ない(高齢になる)ほど、時間は早く過ぎる

という人生を追体験するような日々を手に入れることができるのだ。

 

気がつけば、あっという間の六〇代。

ちっとやそっとでは感動できなくなった当方にとって

それはまさに《人生のリプレイ》にも匹敵する鮮烈な体験だ。

また、年を重ねるにつれ猛スピードで過ぎ去るばかりの月日のなかで

ひとつひとつの旅は、この上なく濃密で充実した数日間として

いつまでも色褪せない宝石のように輝き続けている。

  

というわけで、ここ10年ほどというもの

毎年、2~4回のペースで格安航空券を買い求めては

1週間程度の《人生リプレイ体験》を愉しんでいたのだが・・

 

――新型コロナによる問答無用のパンデミック

まず、5月末から8日間の予定でスケジュールを組んでいた

「初めてのアイルランド」は渡航不能に。

さらに、11月末に予約済みの「リスボンバルセロナの旅」も

予断を許さぬ状況に陥ってしまった。

 

どのみち自宅には、1000冊を超える未読本がスタンバイ状態。

のんびり読書さえできれば退屈しない日々を送っているので

自宅待機も緊急事態宣言もどんと来いなのだが

この〈人生最大の楽しみ〉を奪われたことだけは、悔しくてならない。

 

なので、せめてもの憂さ晴らし!とばかり

過去の旅の記録をカレンダー通りにたどりなおし

果たせなかった新たな体験の代わりにしようと思いついた。

 

ちょうど、昨年(2019年)6月27日から7月4日にかけて

エストニアからラトビアへに旅した記録が、手元にある。

ぶっちゃけ〈還暦夫婦の珍道中〉としか呼びようのないものだが

これから海外での自由旅行を計画している方々にとっては

多少は有益な情報も紛れ込んでいることだろう。

 

誰もがブログに参入している昨今

果たして読んでくれる人がいるのか期待薄ではあるが

最大の目的は、不満&ストレス解消でしかない。

なにはともあれ、いけるとこまで行ってみることにしよう。

 

ではでは、またね。