"チン・ホージャ"な海鮮ビア食堂。台湾南部うたた旅 2023.11.27-12.2 2日目/高雄⇔旗山➂ 旗山バスターミナル🚍高雄バスターミナル👣台鐵高雄駅🚇MRT中央公園駅👣愛河生啤酒小吃部👣愛河河畔👣樺達奶茶👣The Rivero Hotel

2023年11月28日(火)The Rivero Hotel👣寿山早餐👣鹽埕👣呉家金桔豆花👣高雄バスターミナル🚍旗山バスターミナル👣旗山老街👣政宗老店👣旗山バスターミナル🚍高雄バスターミナル👣台鐵高雄駅🚇MRT中央公園駅👣愛河生啤酒小吃部👣愛河河畔👣樺達奶茶👣The Rivero Hotel

夜風に吹かれて高雄・愛河沿いを歩く。多彩なモニュメントが目に楽しい。

 

冬粉(はるさめ)ランチを食べた後、もういちど旗山老街をひと歩き。

ここでも屋根装飾のことは忘れたまま。

バナナスイーツの有名店にも入る気になれず

パンケーキ?ひと箱だけぶら下げてバスターミナルへと戻る。

あとは行きとは逆のルートをたどり、午後五時前には高雄バスターミナルに到着した。

せっかく駅前まで来たのだからと、改装工事中の台鐵高雄駅に入ってみる。

前回(5年前)に訪れたときは、二階建て程度の低い建物だったが

すでに工事は8割方完了しているらしく、工事用の遮蔽壁をぐるっと回っていくと

広くて美しい地下コンコースが待っていた。

改札口に直結する高雄駅コンコース、巨大なクリスマスツリーが鎮座していた。

反対側を振り向くと、地下広場から地下街へと伸びる空間が。

しかし見物がてらこの地下街を抜けて駅の南側に抜けようとしたら

まだ工事が終わってないらしく、地下3階に降りたところで袋小路に行き当たる。

結局来た道を延々引き返し、駅周辺を2周ぐらいしてMRTの駅にたどり着く。

そこから目指す「中央公園駅」までわずか2駅なのだが

この"遠回り"が響いたのだろう、降りた時にはすっかり夜になっていた。

中央公園の入口。暗闇に翼を広げたような白いモニュメントが迎えてくれた。

もちろん、今からここで何かをしようという予定はない。

単に夕食スポットまで一番の近道が、たまたま公園を横断するルートだったのだ。

ほとんど灯りのない公園に足を踏み入れ、西へ西へと進む。

公園中央にある石畳の広場。遠くに聳える高層ビルが灯台代わり。

 

ほんの数分で広い公園を突っ切り、何の変哲もない住宅街を歩くことしばし。

いささかなうら寂し気な通りの途中に、目指す店の明かりがポツンと灯っていた。

一見飲食店とは思えない、シンプル・・というより粗末な店先に

8人ぐらい座れそうな丸テーブルが2つと、四人掛けテーブルが2つ。

すでに丸テーブルのひとつは地元の男性客で埋まっており

いかにも幼馴染同士っぽい雰囲気を漂わせ、大声で談笑していた。

彼らの前には、もれなく黄金色の液体波打つ巨大なジョッキ。

そうーー、店の名は「愛河生啤酒小吃部」。

高雄の飲食店ではめったに飲めない生ビールを提供する、海鮮料理店なのだ。

質実剛健を絵に描いたような店構え。

四人掛けテーブルに腰を据え、とりあえず生ビールをオーダーする。

空いていた丸テーブルも予約済みで、すぐ5~6人の男衆がどやどややって来た。

観光スポット・愛河付近の海鮮料理店だったので

観光客向けのお洒落なお店だろうと予想していたのが、見事に大外れ。

完全に地元向けの、大衆料理店だった。

・・でも、個人的には大歓迎。"こっち"のほうが肩がこらない。

注文票の最上段は、ビールなどのアルコール類。中ジョッキからピッチャーまである。

ちょっと少ないかと思いつつ一番小さなジョッキを注文したけど、杞憂に終わった。

料理の欄には、素材の値段と(たぶん)調理法が並んでいるだけ。

店の女主人との会話もままならなかったので、直接ガラスケース内の食材を指差し

オススメの調理法で仕上げてもらった。

喉ごし抜群の生ビールに、ぷりっぷりのエビ炒め。・・これは、たまらん。

空心菜らしき青菜炒めもガーリックが利いていて、言うことなし。

最後にどーんとテーブルに置かれた耳付き?ギョウザ15個。

「4~5個で充分」というこちらの希望に

「15個じゃないと作れないよ」と答えた女主人の意図が、やっと理解出来た。

野菜たっぷりの餃子はご飯代わりにうってつけ。あっという間に平らげてしまった。

 

他の客が食べている手羽先も美味しそうだったので、余裕があれば・・

と思っていたけど、餃子を完食するとお腹はパンパン。

酒宴たけなわの丸テーブル客2組を残し、会計を済ませる。

正確な金額は覚えてないけど、日本円で2000円ちょっとだったかな。

生ビール2(中ジョッキ)+エビ炒め+青菜炒めむ+餃子(15個)にして安すぎる。

 

最後にバカの一つ覚えの台湾語、「ホージャ(美味しい)!」と声を掛けたら

女主人はニカッと笑い、「チン・ホージャ!」と返してくれた。

チンは"真"だと思うから、「本当に美味しい」「すごく美味しい」ってことかな。

それぐらい店の味に自信を持っているのだろう。

閉店時間は830~900とかなり早め。夜遅くまで営業すると近所迷惑になるのかな。

そう勘ぐってしまうほど、元気な談笑がはじける海鮮ビア大衆食堂だった。

近くまで来たので夜の愛河沿いを散策。初日夜に見た巨人コンビも健在だ。

複合音楽センター「高雄流行音樂中心」。数秒ごとに灯りの色が移り変わる。

シンガポールマーライオンを連想させる、謎の巨大・・魚??

 

口直しが欲しくなり、夜10時まで営業している「樺達奶茶」に立ち寄る。

知る人ぞ知る、台湾全土にタピオカミルクティーを広めた創始店だ。

言うまでもなく、目当ては「元祖・タピオカミルクティー」!

しかし「タピオカミルクティーふたつ!」と声を掛けると

「タピオカは売り切れました」と、つれない返事。

泣く泣くタピオカ抜きのミルクティー「樺達奶茶」で我慢した。

この看板と同じ形状の容器で提供される。

普通サイズを注文したけど、日本ならLサイズで通るだろう。

予想より甘さ控えめで、茶葉の風味がしっかり香る健康飲料たった。

ともあれ、いつか"タピオカ入り"をリベンジせねば。

 

そのまま夜の高雄をぶらぶら歩いて、幸せ気分でホテルに戻った。

・・・と、まとめたいところだが、

実は、樺達奶茶の店を出て100メートルほどの交差点で

スクーターと乗用車の衝突事故を目撃した。

ちょうど問題の交差点を渡り切ったとき

後方から走って来たスクーターが、一時停止せずに直進。

そこに90度横から走ってきた乗用車が、これまた一時停止せずに直進。

速い話、どっちも徐行しなかったわけだ。

 

結果として、ドカン!という音とともに両者は衝突。

スクーターが横転し、ドライバーは投げ出された。

幸いドライバーに大きなけがはなく、すぐに起き上がったが

周囲の人が救急車を呼んだらしく、数分後にはサイレンの音が近づいて来た。

 

まあ、台湾でスクーターの乱暴な運転振りをずっと見ていたから

きっと事故も多いんだろうなーーと思っていたけど

こうも目の前で事故ってくれると、他人事では済まなくなる。

※距離にして5メートルほど。すぐ脇を乗用車が走り抜けた、と思った次の瞬間

 道路の中央まで進んでいたスクーターに側面から衝突していた。

 

ともあれ、巻き添えを食わなかったのは不幸中の幸い。

この先、道を歩くときには、注意の上にも注意しなければ・・

そう痛感させられた、高雄の夜だった。

 

ではでは、またね。