"絶景カフェ"でカレーランチ 京都ふたり旅 2021.10.4-7 3日目(その2) 近江八幡🚌長命寺~シャーレ水ヶ浜~長命寺

2012年10月6日(水) 近江八幡長命寺ほか

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         誰の口にも合う、"普通に美味しい"ビーフカレー

 

近江八幡駅前、午前11時すぎ。

朝方の雲は消え、頭上には綺麗な青空が広がっていた。

なので・・確実に天気がいい今のうち八幡山の展望台に上がろうか

それとも、午後からの混雑を見越して早めに「琵琶湖畔ランチ」に向かおうか。

二者択一の間で、迷っていた。

・・が、相方の「お腹空いてきたね」のひとことで、後者に決定。

善は急げと、駅前バスターミナルの「長命寺行き」停留所へ。

時刻表を見れば、わずか数分後に次のバスが出るという。

ラッキーとばかり、間もなくやってきたバスに乗った。

終点の長命寺までは30分以上かかる(40分だったかな)ので

なるべく眺めのよさそうな窓際席を確保する。

 

しかし、その後2~3分の間に、次々と観光客らしき方々が乗り込み

出発時間には10人近くが吊革に立つ、大混雑ぶり。

え? 長命寺って、そんなに人気のある観光地だったの?

・・ンなわけなかった。

案の定、市街地を少し出た田んぼ沿いの停留所で

我々以外の観光客っぽい人(大部分が中高年女性)は、全員下車する。

停留所の名は、「北の庄ラ・コリーナ前」。

なるほど、噂のラ・コリーナはここにあったのか。

実は、我らも余裕があれば立ち寄る有名スポットなのだった。

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    広がる青空。「晴れ男」と「晴れ女」の最強タッグは、今日も絶好調。

 

ま。それについては後ほど触れるとして。

運転手を入れても、全員で5.6名しか乗っていないバスは

長命寺川ぞいの田園風景のなかを快適に飛ばし、琵琶湖のほとりへ

40数分後には、終点・長命寺に到着する。

「高雄」同様、ここでも最後まで乗っていたのは我々だけだった。

 

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        じっくり琵琶湖を眺めたのは、おそらく今回が初めて

 

さて、はるばる長命寺までやってきたのだが

今回の目的地は、ここではなく

さらに琵琶湖添いの道を20分ほど歩いたところのカフェレストラン。

「シャーレ水ヶ浜」だ。

キラキラ光る湖面と対岸に連なる比叡山を左手に眺めながら

ポカポカというより、かなり暑めの日射しの下を、テクテクと歩いてゆく。

幸い、行き交う車の数は少なく、数分に1台程度。

高雄"トラック街道"のような不快感とは無縁の、絶景散策コースだった。

 

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           晴れ渡った湖畔の道を、のんびり歩く

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    「シャーレ水ヶ浜」。ドライブの途中で立ち寄るには最適か。

 

やがて、湖畔に沿った道の先に、木造ロッジ風の建物が見えてくる。

本日のランチスポット、「シャーレ水ヶ浜」だった。

時刻は、正午を少し過ぎたあたり。

広めの駐車スペースには、10台以上の車が停まっている。

予想通り、わざわざ長命寺から歩いてくる酔狂な客は、他にいないようだった。

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            いろいろとウッディな店内

 

木造のデッキから山小屋風の店内へ入ると

これまた木造の広いフロア―。

お約束のように、琵琶湖が目の前にあった。

たしかに、"琵琶湖を一望できる絶景レストラン"だ。

これならインスタ映えもするだろう。

若い家族連れやカップルで、半分以上のテーブルが埋まっていたが

ラッキーにも、湖と対面できるカウンター席が空いていた。

さっそく確保し、セルフの水を取りに行く。

料理を注文してから入店するシステムだったので

後は、オーダーしたビーフカレーセットが来るまで、のんびりすごすだけ。

 

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           こんな写真を撮りたくなる気分

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           帰りぎわ、客が引けたタイミングで一枚

 

ふたり並んで琵琶湖を眺めていると

数年前に訪れたルアンパバーンのカフェを、思い出した。

泥色のメコン川と青い琵琶湖という違いはあるが

水の広がりを目の前にして過ごすひとときは、似かよっていた。

・・でも、肝心の料理は、あっちの方が旨かったかな。

ロケーションこそ抜群だけど、カレー自体は普通の美味しさ。

ま、期待しすぎたこっちにも問題あるかもだが

せめてなにかひとつ、オオッと湧き上がらせる〈攻めの姿勢〉がほしかった。

たとえば、鼻から目へツーンとくる花椒の粉が潜んでいた、とか。

でもま、万人に好まれる味っちゃ味だし。

「絶景カフェ」に、冒険なんか必要ないのだろう。

 

グタグタ文句をタレつつも、ふたり揃ってカレーは完食。

同じくまあまあのアイスコーヒーも飲み干して、店を後にした。

来た道を逆にたどって、再び長命寺のバス停前へ。

今度はタイミングが合わず、100mほど手前で出発するバスを見送ることに。

次のバスまで、また30分ほど暇になった。

 

せっかくここまで来たんだからさ。長命寺にもお参りしてこうか。

軽い気持ちで口にしたものの、入口脇の説明を一読し、即座に諦めた。

およそ800段ある石段を登り切らないと、本堂に辿り着けないんだってさ。

健康長寿に霊験あらたか。だから「長命寺」なんだろうけど。

そりゃ、お参りするたびに800段昇り降りすれば、健康にもなるさ。

 

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   「ダイ・ハード」な長命寺への階段。地元の方は平然と登ってったけど。

 

てなわけで、あっさりお寺詣りを断念した我ら。

門前の茶屋で団子を食べたり

反対の湖側に設置された長命寺港の待合小屋や埠頭をプラプラ。

小屋の隅っこで昼寝する猫に負けじと、日向ぼっこに勤しんだのだった。

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        どこに行く船が出るのか? 長明寺港の待合小屋

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           こういう時間の過ごし方も、素敵だったり

 

午前中の「武佐駅」もそうだけど、実際のところ

頭の中をからっぽにして過ごす、こういうなんでもないひとときが

後になると、いちばん思い出深い瞬間だったりもする。

やっぱり、旅っておもしろいよなぁ。

 

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          不思議と記憶に残る、長命寺港の30分

 

――おっと、無駄口を叩いてたら、それなりの文字数を稼いでしまった。

この後、帰りのバスで途中下車して訪ねた八幡山は、次の機会に。

 

ではでは、またね。