"カタール王プロデュース"のワールドカップ。 本日の"なんだかなぁ"

カタールで開催されたワールドカップ2022が、閉幕した。

見事なまでに、"予想通り"のストーリーだった。

いったいなにがどう"予想通り"なのか?

「こうなったら面白い(理想的)だ」という展開に終始したからだ。

後出しジャンケンの結果論だと笑われかねないので

くどいようだが、8日前に書いた拙文をコピペしておこう。

カットするのも面倒だから、全部青文字で表示させてもらった。

 

(表題)「面白くなるほう」へ向けて操作してない?  

カタールワールドカップ2022の"作劇感" 

 

予想を超える番狂わせが続いたり

前代未聞のジャイアントキリングが頻発したり

近年まれに見る「波瀾万丈のワールドカップ!」である。

だがいっぽうで、主力選手の苦言や抗議もひっきりなしに湧き上がっている。

そう。重要な試合を任された主審の仕事ぶりが、余りに"下手くそ"だというのだ。

 

確かに、素人目にも明らかなファールにカードを出さなかったり

あるいは、え?これが!? というシーンでカードを出している、との印象が強い。

かといって、日韓ワールドカップの韓国戦で見られたような

あからさまなホームタウンデシジョンでもない。

実際、開催国のカタールは3戦全敗で大会を去った。

ならば、この"気持ち悪い演出感"は何に起因しているのか?

 

あくまで妄想に近い邪推に過ぎないのだが――

これらの違和感(作為感)は、主催者側であるカタール王族に起因すると考える。

彼らが目指す「ワールドカップ像」は、ただひとつ。

 

主審の権限をフルに使って

可能な限り面白い試合を作り出す――ということだ。

 

具体的には、劣勢なチームへのジャッジは甘めにし

優勢なチームに対しては厳しいジャッジを下す、というもの。

むろん、圧倒的な自力の差がある場合であれば

多少"えこひいき"を加えようと、文字通り「焼け石に水」。

ジャッジを手加減した程度で結果が覆るわけもない。

だが、両者の力の差が大きくない試合の場合

たった一度のオフサイド判定や一枚のイエローカード

ゲームの流れは大きく変わってしまう。

なぜならば、人間は"感情の動物"

いかに身体能力やテクニックを磨こうとも

ごく小さな心理的要因がきっかけで、ガタガタになるものなのだ。

 

そもそも、番狂わせやジャイアントキリング

提供される側にとっては、このうえない"ごちそう"である。

常勝軍団がどれほど圧倒的な勝利を収めたところで

「やっぱ凄いね」が精々なのだから。

 

もちろん、息つく暇もなく白熱のゲームが披露されるのだから

一観客観客(視聴者)としては、これ以上ない面白イベントである。

しかし、その「面白さ」が

"仕組まれた=演出されたもの”だという可能性は

検討してみたほうがいいんじゃないかな。

 

なんといっても中東カタール

"パンとサーカス"を提供する「王様の国」なのだから。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

その後行なわれた、準決勝と決勝の結果は、ご存じの通り。

絵に描いたような「新旧スター対決」が実現し

最終的には、メッシが「5度目にして悲願のW杯」を手にした。

むろん、ここに至るまでに「演出家(実行者は主審)」が加えた"手心"は

さほどあからさまなものではなかった。

 

準決勝の2試合では、アルゼンチンとフランスの攻撃時

ペナルティエリア内で生じた微妙なプレーを

VARで確認することなく、PK(ディフェンスのファール)と断定。

両チームに有利なゲーム展開になるよう、"後押し"しただけ。

 

さらに「世紀の対決」となった決勝戦では

これまたVAR抜きの一発判定で、アルゼンチンにPKをプレゼント。

その後、後半半ばを過ぎ、アルゼンチンの圧勝を引き戻すべく

前半同様の微妙なシーンで、追撃するフランスのPKを演出してみせる。

これによって巻き起こった"追撃ムード"に乗って

まさか同点になるとまでは予想しなかっただろうけれど

すでにこの時点で、どちらが勝っても「劇的な決勝戦」になることは、約束された。

 

もろちん、延長における熱戦とラストのPK戦に"演出"など介入する余地はなく

両国のスターが魅せた華麗なプレーに心動かさずにはいられなかったけど

それもまた、前後半90分を絶妙にコントールしてみせた"演出力"あってこそ

実現し得たものに他ならない。

 

最終的に勝敗の行方は、PK戦に委ねられてしまったわけだが

すでにこの2国が決勝に進んだ時点で、国王の思惑はほぼ100%実現していた。

ーーメッシとエムベパの両者とも、カタール(企業)がスポンサーである

PSJ(パリ・サンジェルマン)の所属選手なのだから。

 

しかも「栄光の瞬間」の直前、なんと国王自らが

5大会越しの"悲願"を叶えたリオネル・メッシに、カタールの礼服を着用させた。

結果、あたかも"国王の臣下(身内)が優勝した"ようなシーンを演出してみせたのだ。

まさにこれこそ、今回のワールドカップ

タミーム・ビン・ハマド・アール=サーニー国王の

〈プロデュース作品〉だとハッキリ示している・・のだと思ってしまう。

 

いずれにせよ、"史上最高のワールドカップ"は

終始、「演出」の匂いがプンプン漂うスポーツイベントだった。

そう勘ぐり始めると、優勝したアルゼンチンに唯一の黒星を付けたのが

カタールと同じイスラム国家であり

昨年1月に完全な外交関係を回復したサウジアラビアだったことまで

なにがしかの「作為」を疑いたくなってくる

 

逆に言えば、それくらい「PKかシミュレーションか」の判定は微妙であり

今なお、主審一人が最終的な決定権を持っている、ってことなのだ。

彼(彼女)のジャッジ次第で、試合は面白くもつまらなくもなる。

おそらく主審自身も、「公正な判定」とは別に

「試合を盛り上げる判定」という引き出しを持ってるんじゃないかな。

だって、プロスポーツだぜ。

政治問題になったオリンピックに負けず劣らず、莫大なカネが飛び交う世界だ。

こっそりやり取りされるのが、カネだけだと信じるのは

あまりにも"オメデタイ"、それこそ机上の空論だと思わさるをえない。

 

・・ま、傍観者としては、余りに出来すぎだとは思いつつ

実際のところ、面白かったのは確かなんだから

これ以上色眼鏡で見るのもバカバカしいんだけどさ。

ただ、スポーツ競技は常に公明正大ーーじゃないことぐらいは

いつも頭の隅に置いておきたいものだ。

 

ではでは、またね。