2022年6月7日(火)北見市内(ホテル)⇒道の駅ぐるっとパノラマ美幌峠⇒
900草原⇒セイコーマート
広々した牧場で暮らす牛たち。なるほど、ミルクが美味しいわけだ。
早々と一日分の観光を体験したような充実感を胸に、駐車場まで戻る。
(展望台で写真を撮った夫婦+両親と再会し、改めて礼を言われてしまった)
とはいえ、いつまでものんびりしているわけにはいかない。
テンポよく移動していかないと、帯広到着が夜になってしまう。
最後にもう一度、青い空と白い雲に彩られた展望台を見上げ
屈斜路湖畔に降りてゆく道を走り出す。
この透明な空気感は、北ヨーロッパと一緒。
車窓一杯に拡がるのは、見渡す限り新緑また新緑。
これまた絵に描いたような「初夏の高原」が、どこまでも続く。
しかも左手には、屈斜路湖の青い水面。
前を見ても、後ろを振り返っても、車の姿がないから
信号機も横断歩道もないワインディングロードを、好きなペースで走っていける。
こんなに快適なドライブが楽しめるのだから、
いつの間にかスピードオーバーしてしまうのも、無理はない。
しかし実際には、視界の続く限り彼方まで伸びている一本道だろうと
一般道の制限速度は50キロが上限だ。
ふと気が付けば、メーターが時速70キロ台に突入し
そのたび、あわててアクセルを緩めることの繰り返しだった。
単なる車窓風景が、こんなにも美しい。
本日のルートは、ここから釧路湿原へと南下していくわけだが
その前に、900(キュウマルマル)草原という名の牧場に立ち寄ることにした。
牧場見学は、明日の帯広周辺巡りに組み込んでいたものの
なにしろこの快晴だ。
屋外の施設は天気のいい時に訪ねるべし!・・と
迷わずカーナビの目的地を「900草原」に切り替える。
道道53号線から右に分岐する細い道をくねくね走ること、5~6分。
見晴らしのいい丘陵地のなかほどに、900草原展望台はあった。
観光シーズン(夏休み)には混雑するのだろうが
100台以上の車が収容できそうな広い広い駐車場には
我らのfit以外、2~3台が停まっているだけ。
展望台を兼用したレストハウスも休業中。
どうぞご自由に好きなだけ見学して行ってください。
――という雰囲気に満ち満ちた、見渡す限りの牧場風景が目の前に広がっていた。
900草原のかなたに、四角い頂上の雄阿寒岳。
ホルスタインだけど、雄牛っぽい雰囲気・・てことは肉牛?
ゆるやかに起伏を繰り返す一面の緑。
いたるところにミニチュアサイズの牛たちがのんびり休み、草を食んでいる。
その西のかなたには、昨日飛行機の窓から見下ろした雄阿寒岳の雄姿。
これまた、どっちを向いても絶景また絶景のオンパレードだ。
あんまり気持ちいいもので、気が付くと30分以上過ぎていたが
その間、展望台で見かけた人影は、若い女性の2人連れと
タクシー運転手らしき男性の、これまた2人連れのみ。
牛と人の比率が100対1以下だなんて、そうそう体験できるもんじゃない。
好きな景色を好きなだけ眺めていられる、幸せ。
なぜか一列になって休む牛たち。あのラインが涼しいのかな・・
美幌峠と同様に、圧倒的な人口密度の低さのおかげで
ずっとマスクを外したままでいられたのも、快適さに花を添えてくれた。
こういう景色のただ中でマスク越しの呼吸を強いられるのは
文字通り「拷問」に等しい体験だと思う。
おそらく観光客で賑わっているだろう富良野や美瑛では
マスクの有無に神経をすり減らされていたんじゃないだろうか。
経営難に苦しむ観光地には悪いけど
ついつい"人の少なさ"に喜んでしまう、ワガママなオヤジを許してほしい。
それにしても、さすがは酪農王国・北海道。
明らかに牧場運営がメインで、観光施設は"ついで"扱いだ。
この商売っ気のなさ、清々しくて好きだなぁ。
美幌峠&900草原、2つの絶景を存分堪能しても、ようやく時刻は正午近く。
次の目的地・釧路湿原展望台まで、30分以上かかる見通しだ。
途中で適当な店が見つからない場合を考えて、いったん弟子屈町方面へ戻り
目星をつけておいたセイコーマートで、昼食用の「豚丼弁当」を購入することに。
帯広名物とのことだったので、できれば現地で食べたかったが
とりあえず「食べられるときに食べておく」のが、我らのモットー。
北海道のコンビニ、セイコーマートの豚丼もなかなかの評判だったので
食べ比べの可能性も残しつつ、早めの実食に踏み切った次第。
何度も利用したセイコーマート。これもまた北海道を代表する味なのだ。
てなわけで、「豚丼弁当」を2つゲット。
キャンペーン中だったメロンデザートを頬張りながら、一路車は南下を開始。
目指すは、湿原の西に面した釧路市湿原展望台と
そこから徒歩30分ほどの位置にある、サテライト展望台だ!
ではでは、またね。