イソヒヨドリとオオバンと野生ネコ!? 宮古島ふたり旅 2022.12.12-15 2日目② 宮古島/島尻漁港⇒池間島/池間湿原⇒宮古島/西の浜ビーチ&雪塩ミュージアム

2022年12月13日(火)

ホテル/伊良部島⇒渡口の浜⇒島尻漁港⇒池間湿原⇒西の浜ビーチ&雪塩ミュージアム

        人生初!のイソヒヨドリ(オス)をゲット!

 

大型フェリーならいざ知らず、20人も乗れば一杯なりそうな小型船だ。

海が荒れて欠航するのは、よくあることらしい。

先ほどまで券売小屋の前に集まっていた数名も

あっさり諦めたのだろう、いつの間にか誰もいなくなっていた。

さて・・・これからどうしよう。

本日のメインイベントは「大神島訪問」と決め込んでおり

代替案をなにも用意していなかった。

強い風がびゅうびゅうと吹き付けるなか

せめてもの記念にと、連絡船や大神島などをデジカメに収めていると

駐車場を囲む石垣の上を素早く動く、小さな影に気づく。

双眼鏡代わりにデジカメをズームすると、見慣れない野鳥だ。

赤い腹と青い背中の鮮やかなコントラストに

にわかバードウォッチャーの血が騒ぎ、何度もシャッターを切った。

 

    近づくと「なんか用?」と、こちらを見る。なかなか強気な彼だった。

 

この野鳥撮影(おそらくイソヒヨドリのオス)のお陰で

大神島に渡れなかったショックは治まり

とりあえず近くの観光スポットを回ってみるか、仕切り直すことができた。

地図を広げてみると、大神島の西海上池間島があり

宮古島から橋づたいに移動できるようだった。

続いてミジンコのような丸っこい池間島の北側に、「池間湿原」の四文字を発見。

湿原を一望できる展望台も設けられているらしい。

よし、ここに行こう。

 

相変わらずの曇り空の下、車に乗り込み、宮古島の北端へ。

そのまま全長1400メートル余りの海中道路池間大橋を渡り

池間島をぐるっとめぐる細い道を反時計回りに進んで、未舗装道路へ侵入。

 

        この道の先に湿原が・・・きっとあるに違いない。

      左上の檻っぽい建造物が池間湿原の展望台。誰もいなかった。

     案内図に記された遊歩道は工事中らしく、すべて立ち入り禁止。

 

空き地にしか見えない駐車スペースに車を停め

武骨な鉄骨で組まれた展望台から、沖縄県内最大級の湿原を眺める。

 

        どんよりした空の下。生き物の気配は皆無か。

 

・・・・・・・なにもいない。

肩を落とした次の瞬間、草むらの影から水面を漂う水鳥のシルエットが。

真っ黒な体に、頭頂部からクチバシの上にかけて白いペンキを被ったような姿。

ーーーオオバンだ!

40~50メートル離れていたが、デジカメのズームを最大まで利かせて

どうにか特徴的な黒白の雄姿を捉えることに成功する。

 

               オオバン?発見!

            すぐまた水草の間に消えてしまった・・。

 

これで、本日2羽目の"初野鳥"ゲット!

なんだかバードウォッチングの旅をしている気分になってきた。

まあ、それでもいいか。

案外満たされた気分で、展望台の階段を降りかけたとき。

相方が、湿原の反対側に広がる野原を指差した。

「あれっ、なんか捕まえてる。ネコじゃないかな」

示されたあたりに目をこらすと、確かに野良猫っぽい動物の歩き去る姿が。

それもハトだろうか、身体の半分ほどもある野鳥を咥えている。

どうやら、ハンティングに成功した帰り道らしかった。

あわててデジカメを構え、悠然と去って行く後ろ姿にシャッターを切る。

気分はすっかり、野生の王国だ。

 

         獲物(野鳥)とともに悠然と去っていく白猫。 

 

お腹が減ったなと思ったら、時刻は正午を回すぎていた。

そろそろお昼にしようか。

来た道を戻って、池間大橋を南下し、せっかくここまで来たのだからと

橋の南端にほど近い、雪塩ミュージアムに立ち寄った。

            西の浜から池間大橋を臨む。

        宮古島土産の代表格・雪塩の店を目指す。

 

宮古島名産の雪塩を購入したり

すぐ前にある西の浜ビーチでぼーっとしていると

あれよあれよという間に雲が切れ、陽射しが落ちてきた。

ーーーやった!待ちに待った青空だ!!

 

    気がつけば間に雲が切れ、青空が覗いていた。山岳地帯の天気みたい。

         池間大橋もさっきより美しく見えてしまう。

 

当然、この機を逃さずビーチを目指すべし。

車に戻り、宮古島で最も美しいと評判の与那覇前浜ビーチ目指して、一路南へ。

だが走り始めてすぐ、「すむばり食堂」の看板が眼に入る。

そういえば、ついさっきまで、ここで昼食を摂るつもりだったっけ。

 

         「昼飯」と「ビーチ」の間で揺れる心。

 

・・・・どうしよう。

とっくにお腹はペコペコだ。

身体の欲求に従えば、ランチタイムを優先すべき。

それにひょっとしたら、このままずっと晴天続きかもしれない。

ならば、慌ててピーチに向かう必要はないだろう。

だが、あくまでそれは願望に過ぎない。

むしろ、いつまた曇り空に逆戻りしても不思議じゃない。

果たしてーーこの先の空模様はどっちだ!?

路肩に停めた車の中、気まぐれな青空を見上げては思い惑うのだった。

 

てはでは、またね。