2021年12月8日(水) とうふの比嘉~みんさー工芸館~宮良川ヒルギ群落~のばれ岬観光農園~玉取崎展望台~明石付近~平久保崎~吹通川ヒルギ群落~ぱぱ屋
"行っただけ"のそっけなさで平久保崎(しかも崎の字間違えてたし)を後にし
しばらく北上してきた一本道を、南へと折り返してゆく。
またもや"往復同じじゃつまんない"の虫が騒ぎ出し
美しいと評判の「サンセットビーチ」に立ち寄ってみることに。
だが、細い脇道をおっかなびっくり進むと
駐車スペースらしき空地の手前で、行く手を阻む一本の黄&黒ロープが。
脇に立つプレートに曰く、「シーズンオフのため進入禁止」。
しかもシーズン中は、ビーチへの入場料が必要とのこと。
残念。ここも、〈ザ・観光地〉のひとつだった。
このサギに会えたのは、サンセットビーチの手前。
すごすごと引き換えし、再び一本道を南下してゆく。
このままホテルに戻ってしまおうか。
とはいえ、時刻はようやく3時になるやならずや。
一年で最も昼間が短いこの時期でも、石垣島の日没は6時近く。
平久保崎から戻る途中で天気はあっさり回復しており
再び頭上には気持ちの良い青空が広がっていた。
もちろん太陽も高い空に留まっており、強い陽射しを投げかけている。
今から西海岸にそってぐるっと大回りしたところで
3時半頃には、ホテルに着いてしまう。
それじゃ、余りにもったいない。
この先どこかで、石垣島の自然に(無料で)触れられるスポットはないものか。
レンタカーマップの赤い道路の線を目でたどっていくと・・
振り上げた腕のように細長く伸びた半島の
ちょうど力こぶのできるあたりに、「ヒルギ群落」の文字が。
午前中に立ち寄った「宮良川のヒルギ群落」と似たようなもんかな。
と思ったが――どうせ通り道だし、時間もあるし、ダメ元で行ってみるか。
吹通川河口に広がるヒルギのジャングル。どこのボルネオだ!?
吹通川河口にかかる橋を渡ってすぐの駐車スペースに車を停め
脇の階段を降りると・・
目の前に、うっそうと茂るヒルギ群落と、圧倒的な翠の間を縫って流れる吹通川が。
まずもって、両岸に生える亜熱帯植物の密度が違う。
また、折よく干潮(4時頃)に近いせいか、群落周辺の陸地が広く露出している。
しかも泥地ではなく、サラサラした砂地だったので、とても歩きやすい。
そしてなにより、これだけ豊かな自然の広がりなのに
人の姿が、限りなく少ない。
道路脇とはとても思えぬ"静けさ"
冬でも元気なヒルギの葉
もちろん人跡未踏の地などではないし
現に駐車スペースには、たったいま川遊びしてきたといった雰囲気の
ウェットスーツ姿が数人、談笑していた。
駐車スペース下の砂地には、10台程度のカヌーが船底を上にして並べられていた。
おそらく、この川でもカヌーツアーが実施されているのだろう。
でも、午前中に訪れた宮良川よりも、自然が深いおかげかもしれないが
なんだか、とても、落ち着いて楽しめそうな雰囲気だった。
もしまた石垣島に来る機会があったら
その時はこっちカヌーツアーに参加してみようか――と思いたくなる程度には。
釣り人がふたり、上流から歩いてきた。群落で見かけた唯一の人影。
なにもないけど(トビハゼ以外)、それがいい。
ともあれ予想を遥かに超える美しさに、しばし見とれた。
続いて、おのおのの愉しみ方に、とりかかる。
ひとりは、「ヒルギ群落散策(探検)」。
もうひとりは、「絶景読書」。
2日目の白保ワタンジ、3日目の名蔵アンパルに続き
この日も小1時間ばかり、石垣島の自然を満喫したのだった。
ミナミトビハゼと追いかけっこ。
相方は、木陰で読書中。
静けさは、ぜいたくだ。
で、しばらく自然と親しんだ後は
やはりひと休み・・ティータイムが欲しくなる。
嬉しいことに、来た道をそのまま海岸沿いに直進すれば
2日目の〈オアシス〉、天然ジュースの「ぱぱ屋」の前に到着する。
野晴崎で遭遇した"がっかりフロート"のリベンジのためにも、これは外せない。
ところが、レンタカーマップの広告には「水曜休み」の文字が。
これは、縁がなかったかなぁ。
いったんは諦めたが、ガイドブックには「不定休」の3文字。
どうせ通り道だ。とにかく行ってみよう。
北に海を臨む道路から右折し、ヤエヤマヤシ群落へと続く登り坂の道をゆく。
その突き当り、駐車スペースのすぐ左手に、めざす「ばば屋」が・・
やった、営業中だ!
「ぱぱ屋」ふたたび。店の人は"また来たか"と思ってるかも。
ちょっと不愛想な店の女主人?に挨拶し
どちらも迷わず、一番人気のサトウキビ入りパインジュースを注文する。
初回に体験したような"驚き"こそなかったものの、予想通りの味とボリューム。
やっぱり美味しい!
大きめのコップ一杯にみっちり詰まった100%天然ジュースを
ふたりそろって、ほほを緩めながら飲み干すのだった。
次に来た時も、「ぱぱ屋」だけは外せない!
ではでは、またね。
冬場でも日没が6時近い石垣島