2021年12月8日(水)
とうふの比嘉~みんさー工芸館~宮良川ヒルギ群落~のばれ岬観光農園
右が問題の「超上げ底パフェ」。店の雰囲気が良かっただけに、残念だ。
ミンサー工芸館から東に走ること、10分足らず。
アッという間に、宮良川ヒルギ群落の無料駐車場に到着。
すぐ脇の階段を降りれば、早くも宮良川沿いのヒルギ群落が広がっていた。
ひと目でマングローブの仲間とわかる、タコ足状に絡み合う根っこの上。
アフロヘアのように丸まった枝葉が、視線の高さで密集している。
・・でも、それだけ。
川岸の泥地で歩いて行ける範囲は、駐車場真下にあたる橋の両側のみ。
他はすべてヒルギに蔽われているから
訪れた者は、その湿った狭い陸地に立ち尽くすしかない。
ひょっとしたら、マングローブのジャングルに入って探検気分を味わえるかも・・
勝手に膨らませていた妄想は、あっさりポシャッた。
干潮帯だったら、もう少し歩き回れたのかも。
これ以上突っ立っててもしょうがないか。
諦めて車に戻ろうとした、そのとき。
川の上流から、若い男女と思われる灰トーンの嬌声が静寂を破った。
なにごとかと見やると、数隻のカラフルなカヌーが
ガイドに先導され、次々と流れてくる。
なるほど、これが噂に聞く「カヌーツアー」か。
大自然をエンジョイするカヌーツアー。アラカンには、眩しすぎる。
実はこの日の計画を立てる際、ずーっとドライブ三昧に終始するか
それともカヌーツアーなどオプショナルツアーに参加するか、迷っていた。
だけど、若い人たちと一緒だったら、ちょっとキツいかな。
そう思って、今回は遠慮したのだ。
・・やっぱ、カヌーツアーを申し込まなくて正解だったな~。
ヒルギ群落に響き渡る、元気溌溂な歓声を背に受けつつ
自分の判断が間違ってなかったことを、改めて確認するのだった。
ともあれ、これで石垣市周辺の立ち寄りスポットは全クリ。
あとは一路、最北端の平久保岬を目指して走るのみ。
見事に広がった青空のもと、国道390号線に沿って
反時計周りに白保~石垣空港~野原岬方面へと、気持ちのいいドライブが続く。
余りにも天気がいいものだから・・
どっかこの辺の景色のいい所でひとやすみしようか。
ってことになり、「絶景を眺めながらスイーツ&ランチが楽しめる」との
キャッチコピーが目に入った、のばれ岬観光農園を目指すことに。
丘の上に建つ白亜のショップ。絶好のロケーション。
店内も綺麗でオシャレ。ここらで"観光地値段"を予想するべきだった。
国道を右に逸れ、畑の中を突っ切る未舗装の農道を進むこと、数百メートル。
なだらかにくだる丘の上に、目指す建物があった。
スカイブルーの空と、マリンブルーの海(まんまだな)。
草地とヤシの緑にくわえも、花々の紅・橙・黄色。
インスタ映えしまくりの絶景に、年甲斐もなく興奮したせいか
白亜のショップでパイナップルジュース(500円)に加え
スペシャルメニューだったパイゴロフロート(1500円)までオーダー。
庭に設けられた"スペシャルシート"をゲットし
絶景+絶品スイーツを、心ゆくまで堪能したのだった・・・
看板に偽りなし! 文句なしの絶景が眼前に。
一見、超ゴージャスな「バイゴロフロート」。だけど、中身は・・
とかなんとか、気持ちよくシメたかったのだけれど。
現実は、厳しかった。
ゴージャスな「パイゴロフロート」に口をつけ
上に載ったパイナップルに続いて、中身のジュースを飲み始めたところ。
たちまち巨大な半透明の球体が、姿を現した。
最初は、フルーツシャーベットかな? と思ったのだが
次の瞬間、"ビリヤードボール大のアイスキューブ"だと気づく。
それもひとつだけじゃなく、ふたつ。
早い話、容器内の半分以上を、どでかい氷の球が占領していたのだ。
・・いや。コロナ禍で、どこも経営が厳しいのはわかるけど。
ひとつ1500円也のパフェの、半分以上が"ただの氷"ってのは
いくらなんでも、〈上げ底すぎ〉でしょ!?
この旅最大の"ガッカリ体験"に打ちのめされながら、ふと隣を見ると。
相方もまた、パイナップルジュースのコップを手に、苦笑いを浮かべていた。
見ると、同じく巨大な氷球がゴロンと入っている。
ジュース、半分も入ってなかったね。
これまた見事な〈上げ底商法〉に、ひっかかっていたのだ。
・・それでも、一杯500円なら場所代"ってことで、まだ納得できる。
だけど・・これで1500円は、ボリ過ぎじゃないの?
ホントに、景色は素晴らしかったんだよ。
店内のボードにも、細やかな心遣いが・・・
なにはともあれ、今回の石垣島旅行で唯一
身も蓋もない「観光地値段」を食らってしまったのが
ここ、のばれ岬観光農園だった。
なまじ店の雰囲気や店員の対応が良かっただけに、残念でならない。
少々キツい言い方になったかとは思うが
誰にも同じ"ガッカリ"を味わって欲しくないので
敢えて事実を書かせてもらった。
※「事実」と言ったくせに、肝心の「証拠写真」を撮り忘れていた。
余りにショックが大きかったせいもあるし
哀しい記録を呼び起こす一枚を、敢えて残したくない気持ちが強かった。
他の利用客が暴露する前に、改善を願うばかりである。
ケチつけたくせに、写真は何枚も撮っていた。
ガッカリはしたけど・・綺麗だったなぁ。
ではでは、またね。