これで厄除けは万全!? 京都ふたり旅 2021.10.4-7 1日目(その5) 出町柳(鴨川デルタ)~上賀茂神社~居酒屋「よこちょう」

2021年10月4日(月) 新横浜⇒京都市

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       コワカワイイ。上賀茂神社の「神様ピクトグラム」?

 

願いが通じたのか、乗り込んだ4番バスの乗車率は3割ほど。

相方ともども窓際の席を確保し、京都市北部の遊覧ドライブへと出発した。

昨年11月、木々の高さと余りの静けさに感激した糺の森を横目に

下鴨神社から洛北高校前へ。

さらにバスは洛北?の住宅地へと分け入り

反時計回りに寄り道しつつ、少しずつ上賀茂神社を目指して走り続る。

結局、45分ほど乗っていただろうか。

三度目になる"鴨川渡り"を終えたバスは

上賀茂神社に続く参道にお尻を向けるように停車した。

 

時刻は、午後3時をいくらか回ったあたり。

依然として陽射しは強いものの、ときおり涼しい風を感じるようになった。

バス内でひとやすみできたおかげで、リフレッシュも万全。

中合わせの位置にあった京都駅方面行きバス停で、帰りの時間をチェックして

広々とした草地の中、幾本ものカラフルな幟旗が立ち並ぶ参道を抜け

上賀茂神社の本殿へと歩き出す。

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             ほとんど無人。午後の参道

 

夕方に近い時間のせいか、はたまたコロナの影響か

京都を代表する神社のひとつだというのに、人影はまばら。

参道周辺の広場から門を潜り、国宝の本殿に至る間も

数組の参拝者とすれ違うだけだった。

本殿前に聳える真紅の楼門、紫式部も参拝したという片岡社

そして楼門の奥に垣間見える国宝本殿・・

かくも荘厳な風景のなかに、好きなだけ佇んでいられるというのは

何物にも代えがたい贅沢だなぁと、痛感する。

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  細殿前の立砂(たてずな)。神が降臨した神山(こうやま)をかたどっている。

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         太鼓橋の文様も、なにやら曰くがありそうな・・

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           国宝の本殿は、例によって立ち入り禁止

 

縁結びのご利益があるという紫式部の絵馬を見つけたり

楼門前に据えられた、干支の動物・猪の籠細工?をびっしり覆う

おみくじの"剛毛"を鑑賞したり

3人目の命を宿した長女のために安産のお守りを購入したりと

とりとめもなく過ごすうち、あっという間に時刻は4時を過ぎていった。

 

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  上賀茂神社の紋「二葉葵(フタバアオイ)」。徳川の紋はこれのパクリらしい。

 

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       おみくじまみれの今年の干支・猪。ちょっと得意気?

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     京都有数のパワースポットは、どこを向いても美しい!

 

大きく傾いた日射しを浴びながら、参道前のバス停へととって返す。

同じバスを待つ数人とともに、京都駅前行きの4番バスに乗車。

夕暮れ色に染まりつつある街を、往路以上の時間をかけて

のんびりゆっくりと南下してゆく。

次に降りる停留所は、すでに決めていた。

さきほど乗った出町柳駅前より、さらに7つほど先のバス停・四条河原町

言わずと知れた、京都市内でも有数の繁華街だ。

その近くに、夕食に目星をつけておいた店があったのか?

いや、さきほど、急に、ある「用事」ができたのだ。

 

実は、1時間ほど前のこと。

上賀茂神社の境内を歩いていたとき。

突然、相方が苦笑いしながら、片方の足を上げてみせた。

見ると、あんぐり開いたワニの口のように、靴底がべろんと垂れている。

とうとう寿命が来ちゃったみたいなのよ・・

旅行に出る前から、剥がれかけていた靴底が

この日の"酷使"によって、とうとう剥がれ落ちてしまったのだ。

一刻も早く、代わりのウォーキングシューズを探さねば!

そこで、なるべく大きな繁華街まで戻り、靴を探すことにしたのだった。

 

てなわけで、睡魔と闘いつつ、無事、四条河原町のバス停で下車。

スマホのマップで「靴屋」を検索すると

新京極のアーケードに、愛用のABCマートを発見。

二階分の店内をくまなく探し回った結果

見事、現品限りで残っていた格安のブランドスニーカーをゲットしたのだ。

最初のうちは、明るい青緑の靴底や踵に記されたピンクのワンポイントが派手だと

気にしていた相方だったが、すぐ考えを改め「買ってよかった!」と大喜び。

最終的には、今回の旅で一番嬉しい"お土産"の地位を得たのだった。

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     京都ならではの路地(ろーじ)。次回こそ、あちこち歩いてみたい。

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         この日の夕焼け空。翌日はもっと綺麗だった。

 

やれやれ、これで明日からの街歩きも心配なくなった。

時計を見ると、5時半をいくらか回ったところ。

今夜の夕食にと考えていた店が開くのは、午後6時。

のんびり歩けば、ちょうどその頃、店の前に着く見通しだった。

ボロボロになった靴から、新品のスニーカーに履き替え

足取りも軽やかになった相方とともに、鴨川を東へと横断。

おりしも西の空を赤く染める夕焼を眺めつつ、川沿いをのんびり北上してゆく。

開店時間10分ほど過ぎた頃には

目指す魚自慢の料理屋「よこちょう」に到着していた。

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        灯りだけ見ると高級っぽいけど、そんなことないよ。

 

基本的に予約は入れない方針なので

満席だったらどうしよう・・と不安に思いつつ入口の引き戸をあけると

早くも店内は先客で満員のような賑わいぶり。

迎えてくれた店員さんも、一瞬困った雰囲気だったが

お二階へどうぞ。との声に救われた。

すぐに、無人の二階席に明かりが灯り、我々が最初の二階客になった。

 

事前の情報では、魚料理が美味しいという評判だったが

北海道の毛ガニが6000円とか勧められると

そりゃ、ウマいだろうけど、やっぱり毛ガニは北海道で食べたいな~

などとヘゾが曲がり始め、値段表示のない「お造り」もパス。

おばんさいの八寸や、サンマの塩焼きなど、地味で無難なメニューを選び

初日の夜にしては小ぢんまりとしたディナーを楽しんだ。

もちろん、どれも美味しかったけどね。

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         ツブ貝とイワシの煮つけ。定番の「おばんさい」。

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    豪華なごちそうより素朴な料理のほうが落ちつくのは、貧乏性のせい?

 

1時間ちょっとで夕食を終え

店を出た時は、予想以上にアルコールが回っていた。

当たり前といえば、当たり前だった。

思えば、この日は夜明け前の4時半に起床。

八時半には京都駅に到着し、それ以来"バス休憩"以外は、

町歩き(美術鑑賞も)と食事の繰り返しで

結局、15時間活動しっぱなしだったのだから。

 

半袖にちょうど気持ちいい涼しさになった夜風に吹かれながら

途中見つけたスーパーマーケットで、2リットルのミネラルウォーターを購入。

手近な停留所で京都駅前行のバスに乗り、荷物を預けた駅前ホテルにたどりついたのは

午後8時前だった。

チェックインの手続きを済ませ、10階の部屋へと上がり

ベッドに転がったところで、この日の記憶は途切れた。

数年前だったら、どんなに疲れていても

翌日に向けた検討や確認は、欠かさず行っていたことなのだが。

・・・うーーーん。

やっぱり、年々体力の衰えを実感せざるを得ないなぁ。

このぶんだと、明朝あたり足腰の痛みに悩まされているかも。

ま、これが現実なのだから、仕方ないな。

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       京都駅ビルの天井。改めてみると、現代建築っぽい。

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           泊まった部屋の正面には、京都タワーが。 

 

ではでは、またね。