2019年12月3日(火) イスタンブール市内
今回の旅では、まだ列車や長距離バスに乗っていなかったので
天気と気分次第では、日帰りでエディルネorブルサに行ってみよう
などと考えていたのだが・・
予定していたこの日は、あいにく朝からどんよりした曇り空。
天気予報もイマイチだったので
昨日に続き、イスタンブール市内を回ることにした。
だったら、いっそのこと「王道コース」にチャレンジしよう!
7大観光スポットの入場券がセットになった
『ミュージアムパス』(5日間有効)を購入することに。
ホテルから、昨日とほぼ同じルートを歩いて
朝から行列ができていたアヤソフィアの入口にたどりついた。
さっそくチケット売り場で「ミュージアムパスを2枚」と言いながら
旅行前にガイドブックで確認した料金を2人分、差し出した。
ところが受付の女性はは眉を寄せ、小さく首を振る。
どうして? 1人185トルコリラだから、400で足りるはずだよね?
納得いかない気分のまま、指し示された料金表をよくよく見ると・・
「ミュージアムパス」の横に「220TL」の文字が!
いつのまにか、日本円にして4000円以上に値上げされていたのだ。
何かに負けたような気分で追加料金を払い、とにかく購入する。
なにしろ、アヤソフィアに入るだけで1500円近く?かかるから
3か所入れば元が取れる計算になる。
それにしても、トルコの物価を考えると
このあたり(世界遺産)の入場料は、かなり高めだ
なので無責任な一観光客としては
アヤソフィアが博物館(有料)からモスク(無料)に替わったのは
むしろ嬉しい知らせに思えてしまった。
ともあれ、肝心のアヤソフィア内部は・・さすが!のひとこと。
ギリシャ正教時代とイスラム寺院時代の様式が混然と同居しているさまは
ほかでは出会えない、不思議な光景だった。
また、トルコきっての観光スポットだけあって
今回の旅で初めて、日本人観光客と話をすることができた。
(団体旅行で来たという、やや年上の女性ふたり)
中国語や韓国語を話す団体とは何度もすれ違ったが
空港以外、明らかに日本人と分かる観光客の姿は、ほとんど見かけなかった。
世界でも有数の人気観光地のはずなのに、どうして?
・・そういえば、半年ぐらい?前からテロやデモが相次いで起きて
ちょっとばかり情勢が不安定になっていた。
そこに不安を感じた中高年の方々が、トルコへの旅を自粛してたんだっけ。
けれどアヤソフィアは、今日もアジアなど外国からの観光客で大賑わい。
いいか悪いかは別として
この程度で旅行を控えちゃうのは、日本人だけなんだよね。
だからこそ一年近く続いてるコロナ騒動でも
政府の「お願い」を律義に守り、感染抑制に励んでいられるわけなんだけど。
正直、もう少し自分の頭で考えて、決断し、行動してほしいなぁ。
・・なんて思っちゃうのは、私だけなんだろうか。
やや、話が時を越えてしまった。
もいちど1年ちょっと前のイスタンブールに戻って、旅を続けよう。
1時間以上かけて、巨大なアヤソフィアを隅々まで歩いたことで
早くも〈博物館疲れ〉に襲われてしまった。
すぐ隣で、次なる観光スポット・トプカプ宮殿が待っていてくれたのだが・・
”――、、明日にしよっか”
相方とも意見が一致。
ひとやすみがてら乗り物で移動し、別のエリアを目指すことに。
すっかりおなじみになったエミノニュふ頭までのルートをたどり
そこから、地元の利用客でごったがえす市内バスに乗り
スマホのマップをたよりに
昨日訪れたミフリマー・スルタン・ジャーミイ近くのバス停で下車。
どこか下町っぽい細い道をたどって、小さな寺院の前へ。
外から眺める限り、ごく質素な石造りの建物なのだが
一歩中に入れば、鮮やかに彩色されたモザイク画の数々が。
朝方購入した『ミュージアムパス』で入場できる、7つの施設のひとつ。
『カーリエ博物館』だった。
さきほどのアヤソフィアとは大違いで、訪れる人はポツリポツリ。
おかげで、広くない博物館(バレーボールコート程度だったか)のなかを
ゆっくり歩き回り、じっくり自由に鑑賞することができた。
・・とはいうものの、宗教心がすっぽり抜け落ちているせいか
「モザイク美術の傑作」と謳われる作品の前でも
”ふーん、これがそうか・・”ぐらいの感慨しか湧いてこないんだよね。
てなわけで、カーリエ博物館を出たときには
〈博物館はお腹いっぱい!〉状態に。
そんなことより(なんて失礼な言いぐさか)
普通の市場や繁華街やスーパーマーケットを見てみたい!
という相方とも意見が合致。
昼食をとることも考え合わせ、観光地じゃない「普通の繁華街」へと向かうことに。
トラムに乗ってひと駅のエディルネカプ停留所から
高速道路を利用したピストン輸送バス(メトロシビュス)に乗り替える。
このメトロビュスが、凄かった!
数十秒ごとに次々バスがやって来て、大勢の利用客がどんどん乗り込んでいく。
ほとんど〈ラッシュ時の山手線〉状態だったのだ。
・・そりゃあ、ヨーロッパ有数の1500万人都市だもの。
観光スポットを一歩離れりゃ、こんな感じだよ。
ぎゅうぎゅう詰めのバスのなか、ドア脇のボールに身体を預け
ハイウェイの側を流れる高層ビル群を、ぼーっと眺めていたのだった。
目指すは、ヨーロッパ最大級の広さを誇る(と書いてあった)
巨大ショッピングセンターCevahir(ジェヴァーヒル)!
はたして、無事たどりつけるのか!?
でばでは、またね。
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