2017年6月3日(土)
前日と似たようなことをしていると埒が明かないので
ちょっと遠出の日帰り旅行を試してみる。
早起きして、メトロを乗り継ぎブルゴーニュ方面への始発駅
ベルシー・ブルゴーニュ・ベイ・ドーヴェルニュ駅へ。
自動チケット機でボーヌ行きの切符を買おうとしたが、どうやってもダメ。
めげずに、隣(といっても4~500メートル歩いた)のメインステーション
リヨン駅で再チャレンジ。
すると、ブルターニュ地方行きの列車は全部この駅出発だと判明。
ガイドブックに書いてあったことは何だったんだろう?
ちなみにボーヌ往復の切符代は2人で2万五千円・・た、高い!
ベルギーとフランス2国でユーレイルパスを買っとけばよかったのだが
この時は、まだそういう発想が出来ず、全部別個に買っていたのだ。
ともあれ、出発間近だった特急列車に乗り込み、3時間余りかけてボーヌへ。
なぜボーヌかというと、20年以上前に担当したフランスワインの番組で
ロケハン&シナハンのため、二週間かけて
シャンパーニュ~ブルゴーニュ~ボルドーの三大ワイン産地を巡った。
そのとき、ブルゴーニュが一番印象深かったので
相方を中心都市ボーヌに連れて行こうと思ったのだった。
到着したボーヌ駅は、とても小ぢんまりしていたが
それでも数十人の観光客は下車していた。
しばらくは、この町を散策。
適当な時間に、ブドウ畑の中を走るバスに乗り
ニュイ・サン・ジョルジュ~ディジョンと移動するつもりだったので
駅でバスの時間を調べたが、情報は得られずじまい。
しかし、駅から500メートルほど歩き
町を囲む城壁前にあった観光案内所に入ると
親切な女性ガイドがいて、バスの時刻もくわしく教えてくれた。
ボーヌ発15時過ぎの便に乗り
3時間ほど散策&ランチにあてることにした。
あとはプラブラとボーヌを市内観光。
町のシンボルである「オテル・デユー」に入り
カフェレストランで19ユーロのランチを2人で分けて食べたり
(生っぽい鶏肉がジューシーで美味しかった)
ワインの町らしい土産物店を覗いたりして、のんびり過ごす。
トイレが一番オシャレかも・・
15時前、ボーヌ特産のキャンデーを土産に、再び駅前へ戻る。
しかし、誰に聞いてもバス停の場所がわからない。
駅前だというのは確かなので、駅舎の反対側まで足を運ぶが
やはりそれらしい場所は見当たらず。
おまけに、時刻表の時間を過ぎても、いっこうにバスはやってこない。
やきもきしながら行ったり来たりすること、およそ30分。
やっとバスらしきものが現われ
駅舎から100メートルほど離れた路上で停まった。
これを逃してなるものか・・と、走りながら手を上げ
運転者に向かって「ニュイ・サン・ジョルジュ?」と尋ねると
そうだよ!と力強く頷いてくれた。
その後も10分ほどバスは停車し続け
列車から降りて来た地元の住人を何人か乗せ
ゆっくりと走り出した。
ガイドブックに書いてあった通り
道の両側に広がっていたのは、見渡す限りのブドウ畑。
昼すぎからかかっていた雲が厚みを増し
ポツポツ降り始めたが、気持ちのいいバスの旅だった。
ちなみに、バス代は1.5ユーロ。
地元の人用なので、格安だ。
25分ほどで、コート・ド・ニュイの中心地ニュイ・サン・ジョルジュに到着。
ここも昔の取材のときに立ち寄り
モンラッシェのワインセラーで試飲させてもらった、思い出の地だ。
土産物店兼のバス停を出て、小雨がパラつくなか、
ブドウ畑に囲まれた小さな村を、あてもなく散策する。
静かで風情のある集落のたたずまいに
ここでも一泊したかったな・・と、せんないことを考える。
とはいえ、思いのほか道が曲がりくねっていたのか
途中で現在地がわからなくなった。
ボヤボヤしてると予定していたバスに乗り遅れるので
自宅に入ろうとする通りすがりの男の子を呼びとめ
メインストリートはどこかと尋ねた。
すると、家の中から母親らしき人が出て来て、親切に教えてくれた。感謝。
おかげで、無事バス停へと戻ることができた。
迷子へと向かう道・・
18時38分。
今度は時刻表通りやってきたバスに乗り込み
しとしと降る雨の中、次第に暗さを増すブドウ畑を抜け
19時20分すぎ、ディジョン駅前に到着。
予約していたパリ行き列車まで1時間ほどあったので
20時25分、ほぼ満席のSNCF特急に乗車し
22時過ぎ、パリ・リヨン駅に帰還。
メトロを乗り継ぎ宿から徒歩7分ほどの
タイ料理店Lao Lane Xang Restaurantで、遅めの夕食を摂る。
味付けはやや洋風だったが、そのぶんくせがなく食べやすかった。
その後も、宿に直行するのがもったいなかったので
再びメトロに乗ってパリ中心部へと移動。
ルーブル美術館、ブルボン宮、エッフェル塔などライトアップを楽しんだ。
早朝から深夜まで移動ばかりの忙しい1日だったが
パリ市内観光でお茶を濁すよりはメリハリの利いた時間を過ごせた
・・ような気がする。
ベルギーからフランスへと南下してきた今回の旅も
残すところ1日、いや夕方には空港に行かないとなので半日少々。
限られた時間だけど、やりたいことはいっぱいだ。
さて、なにしようかな?
ではでは、またね。