2017年6月1日(木)
静かな村(町)で迎えることができた、快適な朝。
せっかく早めに起きたのだから
タクシーが迎えにくる前に少し散歩しようと
一階に降りて玄関ドアに手を掛ける、が・・押しても引いても開かない!
どうやら3階に泊っている長期滞在客?が、内側からカギをかけたらしい。
(オーナーから「鍵は書けないでほしい」と言われていたので
我らはその通りにしておいた・・はず)
やむなく、再度オーナーに電話すると、すぐオーナー夫人が対応。
ほんの数分で車で駆けつけ、外側からドアを開けてくれた。
朝早くからの電話にも嫌な顔ひとつせず、にこやかに去っていく奥さん。
たぶん、よくあることなのだろう。
何かの拍子で、またドアが開かなくなると面倒なので
そのまま荷物を外に運び出し、目の前のカフェで朝食を摂ることに。
開店時間より早かったようだが、ここも笑顔でOK!
静かなテラス席でコーヒーとクロワッサンの朝食をゆっくりいただく。
そうこうするうちに、時間通りタクシーがやってきた。
1時間半かけて歩いたルートを逆行し、ほんの10分ほどでバルボー駅に到着。
デュルビュイ0930⇒タクシー⇒0940バルボー駅
列車の到着予定時刻には少し余裕があったので
ホームをぷらぷらしていると
いきなり若いカップル(男性の方)に話しかけられた。
どこから来たのか? と訊かれたので、日本、と答えると
ニカッと笑って、俺は沖縄に行きたいんだ!
とか熱く語り始める。
空手を習っており、発祥の地・沖縄に憧れているようだった。
ベルギーを訪れて以来、なんやかんや気さくに話しかけられることが多い。
そういえば、この国では、まだ一度も不快な思いをしていない。
(宿のドタバタは、我らに向けられたものじゃないし)
実はこれ、ろくに英会話も出来ず、トラブルが当たり前の我らにしては
とても珍しいことだ。
結局、最後までこの国に対する好印象が覆されることはなかった。
バルボー駅0956⇒1046リエージュ1101⇒1203ブリュッセル中央駅
昨日たどったルールを、逆もどり。
※リエージュ駅で降りると、空手カップルが車窓から手を振ってくれた。
順調に乗り換え、予定通り昼過ぎにはブリュッセル(中央駅)に到着。
駅なかのカフェで中華麺風の軽食で腹を満たし
13時15分発予定のパリ行きバスに乗るため、早めに停留所へと移動する。
だが・・10分、20分、30分過ぎても、バスは来ない。
駅前大通り沿いの吹きっさらしの路上で
真夏のような陽射しが、じりじりと頭に降り注ぐ。
同じバスを待っている、ポルトガル人らしきおっちゃんに一方的に話しかけられる。
当然ポルトガル語などわからんので、適当に相槌を打っていると
それでも、気にせず話し続ける。
・・こういうコミュニケーションのやり方もあるのか。
今度、機会があったら日本語で試してみよう。
黙ってヘラヘラ笑ってるだけよりは、ずっとマシな気がしてきた。
それにしても、いつまで待たせるんだよ・・
と呆れ始めた14時過ぎ。
やっとバスが到着、40分ちょっとの遅れだった。
実は、事前に「最大1時間程度の遅延がある」と聞いていたので
とくにバニクることはなかった。
格安バスだもの(片道2千円ちょい)、少しぐらいの遅れは許容範囲でしょ。
バス自体の設備は問題なし、快適なハイウェイの旅を、のんびり楽しめた。
ただし国境で、いったん乗客全員が下車。
武装したフランス軍人?たちの前で、各自の荷物をチェックするなど
念入りなテロ対策が実施されていた。
少し前にロンドンで同時多発テロが起きたばかりなので
これくらいの警戒態勢は当然といえるだろう。
ブリュッセル1315が1405⇒1700が1800パリ着。
大場な遅れに加え、国境での検問と、あれこれ時間を取られたものの
18時過ぎにバスはパリ(オランピアード駅)に到着。
地図を見る限り、すぐ近くにトラムの駅があり
それに乗れば一本で宿の最寄駅まで行けるはずだったが
地下のバスターミナルから地上に出ると
ちょうど夕方のラッシュアワーだったようで、たいへんな人混み。
もちろんベルギーのように「どうした?どこに行きたいんだ?」
なんて親切に声をかけてくれる人などは、期待できない。
しばらくうろうろしてみたが、トラム駅への行き方はわからずじまい。
再び地下へ降り、通勤ラッシュに苦しみながらも
都心部経由のメトロ乗り換えで、ホテルの最寄駅へとたどりつく。
その後も、何度か道を間違えながら
(入り口が分からずグルグル)、ようやくチェックインできた。
この日から3泊で予約したパリの宿は、Appateo Palatino Paris 13。
高層ビル丸ごとがホテルで
早い話、フロント付きの高級ウィークリーマンションといった雰囲気。
チャイナタウンのただ中にあるせいか、宿泊客の大半は中国から来た個人旅行者。
冷凍冷蔵庫付きのキッチンがあり、宿食にはとても便利なところだった。
しかし、新しく都会的な施設ということは、いわゆる「パリのムード」は皆無。
半年前の検索時、タッチの差で逃したオペラ座前のアンティークホテルと比べると
どうしても後悔が先に立ってしまう。(パスタブ付きで、値段も安かった)
※この旅を境に、できるだけ早い宿の予約を心掛けるように。
ところが、その結果、今年早々に予約した
11月末出発のポルトガル&スペインの旅が、いまや風前の灯火。
航空券払い戻し不可のエミレーツ航空だし、最悪、全額戻ってこなかったり・・
ま、先の話を愚痴ってもせんないこと。
それでもこの宿の利点を言えば、やはり立地。
手頃なアジアン料理の店が、軒を連ねているのだ。
典型的なフランス料理は、味・値段ともにちょっと苦手な我らには
〈パリの夕飯はアジアン料理〉で、ほぼ決まりなのだった。
ともあれ、宿の部屋で小1時間ほど休んだあと
まだ日差しが降り注ぐ街に繰り出す。
周囲にひしめく中華料理店をのぞきながら
徒歩7~8分ほどの食べログで好評だったベトナム料理店で晩御飯。
久しぶりのアジアンテイストでホッとしたが
隣の店のほうがずっと込んでて、雰囲気もがよさそう。
明日はこっちにしようか、なんて話しながら
スーパーでミネラルウォーターを買い、ホテルへ戻る。
明日の予定は、パリの市内観光。
この前、パリに来たのは実に20年以上昔のこと。
さて、どこに行こうかな~。
ではでは、またね。