あわてたとき 人は本性をあらわす。
この言葉がいまほどピタリと当てはまってしまう時代は
そうそうないだろう。
つい先日、全世界の前で声高に発した宣言を
そんな事実など存在しなかったかのように
まるで逆の内容を胸を張って主張し
尊大な態度で気の小ささを懸命に隠し続ける
自由の国の大統領。
かたや、謝罪のひとことすら口にせず
ただ一方的に自国の感染症対策の素晴らしさを繰り返す
賞賛は私に。
でも、苦情はよそに。
己の責任に関する発言は一片たりとも漏らさず
記者会見に出席するマスコミ関係者を自身のシンパで固めたうえ
気に入らない質問に対しては
論点をずらした見当違いの回答で処理。
「視聴者」を退屈させぬよう
想い出したように中身の欠落した横文字を口走っては
フリップ片手のキャッチフレーズショーで
頑張ってる感を演出し続ける元テレビキャスターの都知事。
人を動かす。
それこそが最大の仕事であるはずの政治家。
その頂点に君臨しているというのに
最も身近な存在のパートナーすらコントロールできず
好き勝手に暴走させてしまう
口だけで「責任を痛感」なさっている総理大臣。
文字通り未曽有の事態が進行しつつある、いま
なにより既得権益で大好きで
前例と平等をたてに上っ面をとりつくろってきた人々の顔から
とってつけた仮面が、ポロポロと剥がれ落ちてきた。
日を追うごとに世界中で大変な数の犠牲者が生み出されつつあるなか
こんな発言は不謹慎極まりないと思いつつ
それでも、声を大にして言いたい。
わたしたちは、稀有な時代を生きている――と。
かつてここまで小学生の子供にでもわかるかたちで
《人間の本性》がさらけ出されたことはなかったからだ。
さあ、いまこそ、ひとりひとりの身に具わった五感をフル稼働し
単なる見た目のイメージや耳障りだけのいい言葉に誤魔化されることなく
様々な国のリーダーや周囲の人々、尊敬する有名人たちが
この大騒動のさなか、何を語り何を実行しているのか
ぜひ、先入観をとっぱらって見聞してほしい。
この時代に生を享けて
こんなにも面白い「ショー」を見逃すなんて
ちょっと、もったいなさすぎるぜ。
ではでは、またね。
