ツバメが乱舞する高原ホテル 台湾(梨山)うたた旅 2024.6.29-7.4 3日目③ 飛燕城堡度仮飯店👣館内散歩

2024年7月1日(月)Palmer Hotel👣台中駅🚋豊原駅👣平津豆漿早餐👣豊原客運バスターミナル🚌⇒梨山バス停👣梨山・哈羅!邦査👣飛燕城堡度仮飯店👣館内散歩

飛燕城堡度仮飯店(スワロー カステル リゾート&ホテル)。

少なくとも宿泊費に関しては、台湾三大宮殿ホテル「梨山賓館」に次ぐ高級宿。

どちらに泊ろうか迷っていただけに、つい辛口の評価を下したくなる。

 

実際のところ、このホテルで何が起きたのか、順を追って回想しよう。

まず、いつものようにフロントへと向かい

そこにいた若者(英語が通じなかったのでだぶん現地の人)に「リーホウ」と挨拶し

プリントしておいたアゴタの宿泊予約票(支払い済み)を差し出した。

すると彼は、わけがわからないという顔をし、館内の電話で誰かを呼び出した。

ほどなく中年女性と男性が次々に現れ

我々の予約票を覗き込んでは、あれこれ議論し始めるではないか。

ここにいたって、ようやく我らは理解する。

――今日我々がこのホテルに泊まることを、誰一人把握していなかったのだ、と。

 

おそらく春の大地震以来、太魯閣渓谷が全面閉鎖を余儀なくされ

その奥に位置する梨山に宿泊する観光客は激減。

長らく開店休業状態が続いたため

地震発生前に決めた我々の種箔予約も、どこかに紛れてしまったのだろう。

正直、予約した時点で宿泊料を全額支払っていなければ(キャンセル不可だった)

梨山に宿泊する旅程も変更していたかもしれない。

しかしその後の調べで、宜蘭⇔梨山をむすぶバス路線は従来通りに正常運行

途中の崖崩れで不通となった豊原⇔梨山のバス路線も

堡里経由の迂回ルートで、1日1便だけ臨時便が運航していることを確認。

当初立てた宜蘭→梨山→豊原から豊原→梨山→宜蘭という逆ルートに変更することで

どうにかこうにか今回の旅を成立させた、という四苦八苦の経緯があった。

だからこそ、やっとの思いでたどりついた梨山のホテルでは

それなりに歓待してもらえるものと期待していたのに。。

まさか予約していたことすら、忘れていたとは!?

 

とにかく、予約は成立している。

宿泊料も支払い済みだ。

スマホのテレビ電話で呼び出されたホテルのオーナー(らしき男性)に

その事実を繰り返しアピールした結果、ようやく納得してもらえた。

 

急遽、部屋(Deluxe Family Room)の清掃&ベッドメイキングが行なわれ

十数分後には、無事チェックインすることができた。

館内の至る所に、カラフルなステンドグラスが張り巡らされていた。

ひよっとしてオーナーは、中世ヨーロッパの城塞が趣味?

やっとのことで入室できた、Deluxe Family Room。

広々としたダブルベッドが2台に、これまたたっぷり一部屋分のリビングエリア。

う~~ん、さすがにゴージャス!

せっかくなので、ベランダ手前のリビングエリアでお茶をいただくことに。

でも広すぎ&豪華すぎて、逆に落ち着かない。

40年以上の"安宿+倹約旅行"で染み着いた「B級体質」は、もはや修復不能だった。

ベランダの正面には、一面の梨畑が広がっていた。

頭の上からチュンチュンと小鳥のさえずりが聞こえたので、そちらに首を巡らすと・・

梁の上に居並ぶツバメたちと目が合った。

なんと、ベランダの上に張り巡らされた軒先には、ツバメの巣が数珠つなぎ。

親鳥がヒナを育てている真っ最中だった。

実は、飛燕城堡度仮飯店(スワロー カステル リゾート&ホテル)という名は

彼らの巣がそこいらじゅうにあることから、付けられたらしい。

ホテルを紹介する文章の中にも

【特別な城の眺め~飛燕ツバメショー】と題された記事が載っていた。

「自然の風景を観察したい方は、山に面した部屋(泊った部屋)や5階の展望台で、ホバリングや急降下・求愛・隊形の変化・さまざまなダンスを鑑賞することができますので、ぜひご参加ください」

とも書いてあったので、5階の展望台にも足を伸ばすことに。

部屋を出てロビー階まで降り、さきほどすったもんだしたレセプション前を過ぎ

レストラン(バー?)ルームの真ん中を突っ切ってゆくと

目の前に幅20メートルはありそうな広大な板張りの展望台が待っていた。

5階展望台からの眺め。中央山脈の雲海が、標高2000mの高地を実感させる。

で、一転して顔を上に向けると・・・黒い点に見えるのは、すべてツバメたち。

黒い線のように見える三本の軒に、びっしりとツバメの巣が並んでおり

食べ盛りのヒナたちの腹を満たそうと、親鳥が一生懸命餌を運んでいるのだ。

残念ながら部屋のベランダから見るより距離があり、巣の様子はほとんど見えない。

それでも、賑やかに鳴き交わすツバメたちの声や、頭上一杯飛び交うさまは迫力満点。

野鳥(ツバメ)好きにはたまらない景色に違いない。

 

誰もいない(本当に宿泊客は我ら2人だけかも)展望台で

山々の絶景とツバメたちの"飛行ショー"を、心ゆくまで楽しみ

部屋に戻ったところで、いまだ時刻は16時を過ぎ。

暗くなるまで部屋に引きこもっていても逆にもったいないので

梨山の集落?をぶらついてみることに。

最初に出会った英語の喋れないお兄さんに手を振り、ホテルのドアを開ける。

正面左サイドから見上げた、ホテルの建物。

横に6つ並んだ半円形ベランダの中央2カ所が、この日泊った部屋のもの。

(両隣の部屋はカラだったので、ほぼフロア独占状態)

 

ではでは、またね。