美しきゴシキドリ-五色鳥 台湾南部うたた旅 2023.11.27-12.2 3日目/高雄⇒屏東⇒霧台④ 霧台山豊民宿👣霧台散策👣霧台山豊民宿

2023年11月29日(水) 

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露台の夕暮れ。広場に居並ぶルカイ族の勇者たち。

 

午後2時半、露台部落の散歩へと出発。

オーナーから受け取ったカギを使い、自宅感覚で戸締り。

そのままあてもなく歩き出した。

住宅の窓や壁、路肩のコンクリ面など、いたるところに目を引く光景が。

ときには、ミロやピカソや連想させるデザインも。

こちらの郵便局は、原色の縞々&水玉模様。

野外美術館みたいで、見て歩くだけで楽しい。

民家の庭先。物干し竿にぶら下がるルカイ族の民族衣装。

気が付けば見晴らしのよい高台に立っていた。標高1000メートル超えの山岳地帯だ。

めちゃくちゃカラフルな魯凱文物館。

集落内でこの手の民族衣装を着た人は見かけなかった。

祭りや記念日ぐらいしか身に着けないのだろう。

文物館の右隣に、霧台小学校の門。ここにも民族衣装姿のルカイ族、仁王像?

文物館と小学校の向かいに、円形の広場。ルカイ族の像は、ここに並んでいた。

遠目には恐ろしげだが、近寄ってみると朴訥な親しみやすさが伝わってきた。

 

その後、どこまでが道でどこからが住居の敷地か判然としない通路をたどり歩く。

ふと賑やかな鳥のさえずりに顔を上げると

うっそうと茂る木々の間に、数羽の野鳥の影が飛び回っていた。

美しく複雑な鳴き声は、コマドリを連想させる。

枝の隙間から覗くシルエットは、明らかにスズメより大きくツグミぐらいか。

はしっこく飛び回り、なかなか静止してくれないが

直線距離は3~4メートル程度だったので、しばらく粘ってみることに。

すると・・

ようやく一羽がファインダーに収まる。

完全に逆光だったけど、ヒバリのようなボサボサ頭がチャーミング。

さらに待つこと、しばし。

ようやく日なたに現れた姿は、意外なほどカラフル。

背中から側面にかけて鮮やかな緑色、頭上の黒、くちばしの上に赤い点。

まるでルカイ族の民族衣装のような配色だ。

ひょっとして、これは大発見!?

と思って、台湾の野鳥を調べた結果は・・おそらくタイワンゴシキドリ。

台湾全土で普通に見られる、ごくありふれた野鳥だった。

全身に緑、赤、黄、青、黒の5色の羽色があることが名前の由来で、学校や公園など、

割と身近な場所で見ることができるーーとのこと。

こんなにカラフルなのに、レアじゃないんだ。

とはいえ、日本ではお目にかかれない野鳥に逢えたのはとても嬉しかった。

 

気の向くまま集落を歩き回るうち、時刻は午後4時近くになっていた。

そろそろ晩御飯を食べに行かないと・・

実は、霧台には夜間まで営業する飲食店がなく

どこも午後5時前後に閉店してしまう、というのだ。

そんなわけで、宿の女主人に勧められた停留所近くの店に向かった。

展望テラスのあるカフェレストラン、午後4時。

日帰り観光の客は誰もおらず、店内は見事なまでにガラガラ。

迷わず峡谷に面したテラス席に座り、まずは桃源郷とも称される景観を楽しむ。

見渡す限り山また山。この時刻になって、美しい青空が広がってくれた。

では、この絶景を眺めながら、一足早い晩御飯をいただこう。

注文票はいたってシンプル。露台名物のちまき(小米粽)は外せない、と2個希望。

・・・ところが、なんと「売れ切れ」との答えが。

昼間やってきた観光客が、食べつくしてしまったのだという。

残っていたのは、台湾であれば食べられるようなメニューばかり。

ーーこんなことなら、もっと不便な場所にあるローカルレストランに入ればよかった。

などと悔やんだものの、他の店に行けば食べられるという保証もなし。

あっさり諦め、オーダー可能な料理で妥協することに。

結果、どこでも食べられる麺類とひき肉ご飯で我慢する。

竹筒飯は残ってたので一応食べてみた。味のほうは・・ま、観光地だからね。

食後にデザートを・・と店員に尋ねてみたら、こちらは見事に全部売り切れ。

夕方までの間、いったいどれだけの観光客が詰めかけたことやら。

かろうじてお茶だけ残っていたお茶をいただき、早々に店を後にした。

 

夕食を終えても、まだ午後5時前。

明るいうちに宿に戻るのもしゃくだったので、夕暮れの露台をもうひと巡り。

石造りの長老教会。一瞬ガウディを思い出した。

教会のすぐ先の道から、小学校の校庭を見下ろす。なにやら生徒が並んでいた。

アーチェリーのクラブだろうか。狩猟民族の伝統が息づいている?

そのまま坂道を降りてゆくと、いつの間にか小学校の敷地内に入っていた。

どうもこの集落は、私有地(施設内)と一般道の境目が曖昧みたいだ。

そのままカラフルな門柱をくぐって、小学校の外に出る。

振り向けば、さっき目にした「Wutai Elementary School」の校門が。

・・まさか不法侵入だったわけじゃないよね?

 

20分もあればひと回りできる小さな集落・露台。

あちこちにカラフルな意匠があって、それを探して歩くだけで楽しかった。

だけど一番の収穫は、ルカイ族とは関係ない野鳥タイワンゴシキドリ。

ま、それもまた旅の醍醐味?ってことか。

 

ではでは、またね。