産寧坂で"Oh, My God!!"  神戸・京都ふたり旅 2023.4.17-20 1日目⑤ 清水寺👣清水坂👣産寧坂👣祇園・蔵元直営 遊亀👣ホテル(清水五条)

2023年4月17日(月)羽田空港神戸空港🚟三ノ宮駅👣神戸散策👣三ノ宮駅🚃京都駅👣相鉄フレッサイン京都清水五条👣清水寺👣産寧坂👣祇園・遊亀👣ホテル

    道ゆく外国人が「オーマイガー!」と賛嘆した産寧坂からの日没


本堂は世界的にも有名らしいけど

五分ほど細道をたどる子安塔からの眺めはあまり知られてないようだ。

観光客の大多数を占める外国人の半分以上は塔へと登る道を選ばず

そのままUターンし、音羽の滝へと直行してしまう。

とはいえ、どこにでも好奇心旺盛な人種はいるもので

全体の2~3割は、つづら折りの階段を昇りつめ

夕陽を浴びて朱く染まった子安塔の足元へ到達する。

そうして初めて、ここから臨む清水寺ならではの絶景に巡り会うのだった。

 

           緑の海に浮かぶ"清水の舞台"

           独特の風情が漂う、黄昏の五重塔

 

登ってきた観光客の間から、何度となく歓声が上がり

そのたび夢中になってデジカメやスマホのレンズに収まる姿があった。

実際、ここでも一人旅の外国人旅行者(若い男性)に声を掛けられ

清水寺とのツーショットを撮影してあげた。

少しずつ、青から赤へとグラデーションしていく空の下で

何度も位置を変えては、緑の中に浮かぶ清水寺を撮影していた。

 

    この辺りまで来たとき、四か国語の「閉園アナウンス」が始まった

 

そんなこんなで、暗さを増してゆく森の道を音羽の滝へと向かい始めた

閉園?時刻まで20分前だったと思う。

清水寺の見学時間は午後6時になっております。

 ご来場の皆さまは、それまでに退出のほどよろしくお願いします」

みたいなアナウンスが、境内に響き渡った。

それ、最初は日本語、続いて英語・中国語・韓国語の順で繰り返される。

中国語まで最初の声と同じ男性で、韓国語だけ若い女性の声に切り替わった。

 

   「急げ」と言われても、色んな角度から見ていきたいのが人情だ

         何度も足が止まり、デジカメを構え直す

          五重塔は、いまだ夕陽に赤く染まっていた

 

それ以来、数分ごとに同じ内容のアナウンスが連発されたものの

だからといって、各国の観光客の足取りが速まることはなく

結局、10分前あたりから登場した作業服姿の職員たちに押し出されるかたちで

(最後まで確認したわけではないけど)有料エリアから退出していった。

 

         閉園後も門前で三々五々時を過ごす観光客

 

なんにせよ、修学旅行(高校)での「清水寺」とは全く異なる体験に

驚かされっぱなしの1時間余りだった。

むろん晴天というプラス要素も手伝ってはいたが

40年近く前、ほとんど無人三十三間堂を歩き回って以来

《京都の底力》をひしひしと実感できたのが、無性に嬉しかった。

 

     ちょうどいい塩梅の雑踏のなか、のんびり清水坂を降りてゆく

 

そんなこんなで、なお真西からの陽射しを浴びて朱く輝く五重塔をあとに

道沿いの店々を眺めながら、観光客(9割方外国人)で賑わう清水坂を降りてゆく。

と、ちょうど右に折れれば産寧坂という路上で数名の観光客が立ち止まり

いずれも西に向けてスマホを掲げていた。

何かと思って視線を上げると・・・

ちょうど清水坂の延長上の山の端に、太陽が沈みかけていたのだ。

 

        そして、たまたま・・この瞬間に巡り逢う

 

途中を遮る雲もガスもなく、くっきりと丸く切り取ったような日輪が

半分近く西の稜線に姿を隠していた。

思わずデジカメを構え、何枚もシャッターを切る。

その間にも、坂を登ってくる観光客(外人女性)たちが何事かを足を止め

振り返ってはーーOh,my god!!  とため息のような歓声を上げる。

 

         誰もが立ち止まり、沈む夕陽に見とれていた

ほんの2、3分の出来事だったが

様々な国の言葉で交わされる賞讃の声と共に

忘れがたい清水寺体験のひとつとなった。

 

期待を遥かに上回る清水寺見学に、すっかり気分は昂揚したものの

いっぽうで、お腹はペコペコだった。

神戸の中華ランチから何も口にしてないのだから、当然だろう。

しかし、「清水寺なら18時まで開いてるから、とにかく行ってみよう」

なんて行き当たりばったりな動機でホテルを出たため

本日最後の重大ミッション・夕食の計画は、まるっきり白紙だった。

 

       "安くて旨い夕食"を求め、産寧坂から二年坂へ・・

          「都をどり」よりも「今夜のメシ」だ!

 

ともあれ、祇園方向に向けて産寧坂をおりてゆき

グーグルマップで安くておいしい店をチェックしていこう。

と、"安くて美味しい店"は決して多くない京都の盛り場で無茶ブリしつつ

夕飯スポット探しに励んでみたのだが・・・

案の定、産寧坂から八坂通、八坂神社前、祇園白川まで足を伸ばしても

希望に沿う店はなく、あった!と思ったら長蛇の列で1時間待ちは確実だったり。

 

。。しょうがない。

ホテル近くのなか卯に入るか、コンビニで何か買って部屋で食べるかーー

と、諦めかけたそのとき。

あと少しで鴨川沿いの通りに出るという祇園西側の路上で

ほとんどの席を外国人で埋まっている、一件の居酒屋に遭遇する。

店の名は「蔵元直営 遊亀」。

どうやら京都の地酒が自慢の店らしい。

だが、行列こそできてないものの、暖簾越しに中を覗いても空席は見当たらない。

よそさうな店だし、居酒屋だからそんなに高くないはず。

でも見たところ満席っぽいし、空いてても予約が入ってるんじゃないか。

 

      食べ終えてから撮ったので、あたりは完全に真っ暗

 

・・なんて、ぐだくだ悩んでいると。

「とにかく入ってみようよ」と相方が入口の戸を開け、店の人に声を掛けた。

すると「ちょうどいま、空いたとこだよ」と、カウンターへ招いてくれた。

幸運にも、2人分だけ予約の入ってない並び席があったのだ。

ラッキー!とばかり、左隣に中国人?右隣に南欧人?のカップルが並ぶ間に収まり

改めて店内を見回すと、見事なまでに外国人、それも欧米人ばかり。

恐らくここも、欧米の旅行ガイド(サイト)で紹介されているのだろう

自分たちの直後に続々と入店してきた欧米人は、みな予約客だった。

 

    最初に撮った"店の写真"が、これ。いかにバタバタしてたか察してほしい。

      生酒に続き、料理が出てきあたりで、ようやくひと息。

      頭上に並ぶ「生酒リスト」は精米度で細かく分かれていた。

 

あくまで偶然ではあったが、蔵元直営の居酒屋に入れたのだ。

せっかくだからと、いつものビールや酎ハイではなく

生の日本酒(地酒)をいただき、そのまろやかな味を堪能する。

新鮮な魚を中心にした料理の数々も、どれも美味しく、おまけに安い。

結局、ふたりでお酒を一杯ずついただき、お腹いっぱいになるまで食べたつもりが

会計してみれば5千円台と、予想外のお手頃感。

なるほど、これなら海外の旅行ガイドで紹介されるはずだ。

円安の今だったら、ファストフード店並みの激安店という感覚だろう。

 

     プライバシーを侵害せぬよう、外国人客だらけの店内を一枚。

           店を出ると、そこには順番待ちの集団が・・

 

大満足で店の外に出ると、そこには十人以上の全員欧米人の行列ができていた。

時刻はようやく夜八時を回ったあたり。

なるほど、本格的に混雑するのは、これからだったのか。

それにしても、絶妙のタイミングで空席に滑り込んだのだなぁーー

と、改めて自分たちの"悪運の強さ"に感謝するのだった。

 

        ほろ酔い気分で、夜の祇園界隈をぶらぶらり

         一生縁のないお茶屋?あたりもおっかなびっくり

      たまたま佐竹道場も発見。とにかく"濃厚な"1日だった。

 

ではでは、またね。