2022年6月6日(月) 成田⇒女満別⇒道の駅網走⇒常呂&北見カーリングホール
右のストーンは1個20㎏。片手では持ち上がらない。
ゆったり流れる常呂川に左手に走ること、およそ30分。
車は北見の市街地へと入っていく。
市街地といっても高いビルはひとつもなく、空は広いままだ。
学校や公共施設風の建物が点在する道を二三度曲がったあたりに
「アルゴグラフィックス北見カーリングホール」はあった。
駐車スペースには数台の車が、
常呂と違って休みは火曜だから、今日も誰かが練習に来ているらしい。
一角に車を停め、常呂よりふた回りほど小さいホールへ向かう。
こちらは火曜が休日。すぐ隣の北見工業大学(国立)と提携して建てられた。
二年前にできた、新築感漂う綺麗な入口を潜ると
すぐ右手にガラス張りの受付&事務室。
見学してもいいですか?
リンクの中には入れませんが、外からでもよろしかったらどうぞ。と笑顔の返事。
お言葉に甘えて、ホテルのロビーを思わせる見学エリア?へ足を運んだ。
見学エリアからリンクを臨む。この距離なら肖像権も問題ないはず・・
右手を見ると、明るい照明の下、壁一面のガラス越しに3つのレーンが並び
それぞれに、高校生と大学生のチーム(もう一つは体験者?)が練習に励んでいた。
いっぽう目の前の見学エリア?は、照明も控え目。
足元にはカーペットが敷き詰められ、レーンに向かっていくつかソファが並ぶ。
その辺りもホテルのロビーっぽい。
テレビ中継ですっかりお馴染み、ハウスのモニター画面。
入った時に見学していた人は、練習している誰かの家族らしき1~2人のみ。
そのくせ、あたりには掛け声のような会話が飛び交っている。
見ると、頭上の壁際に数個のスピーカーがあり、声はそこから出ていた。
レーンの上で交わされる言葉をマイクで拾い、見学エリアに流していたのだ。
さらにリンクに面したガラス壁の上端には
ハウスを俯瞰で見下ろす映像が、リアルタイムで放送している。
カーリングの試合でよく目にする、3重マルの画面。
見学者(観戦者)のために、得点に関わるハウスの状況を撮影しているのだった。
要するに、会場(リンク)に入らなくても試合や練習がモニターできるよう
音声と映像でしっかりサポートしていたのだ。
なんて親切なシステムなのか。
おかげで、予約なしの飛び入り見学者でも
真剣な練習風景を、とても身近なものに感じることができた。
入って真っすぐの正面に飾ってあった、サイン入り「銀メダル獲得パネル」。
いたるところに、お祭りムードが漂っていた。
しかも、広々した見学エリアには
女満別空港以来すっかりお馴染みになった「ロコ・ソラーレ」の写真パネルや
オリンピックでのメダル獲得を祝うモニュメントがあちこちに並び
ストーンやブラシの現物まで、誰でも自由に手に取れるよう展示されていた。
試しにストーンを持ってみたら本当に「石の固まり」で、重さ20キロ。
めちゃくちゃ重かった・・
そのほかにも、日本代表時代の本橋選手のユニフォームが展示されていたり
「ロコ」のメンバーをモデルにした『ながら運動』を勧める小冊子など
少しでもカーリングに興味を持ってもらおうと
様々な方面から努力や配慮が注がれていることに、感心してしまった。
※せっかくなので、お土産代わりに「カーリングのひみつ」と
「カーリングdeながら」(ながら運動のススメ)のパンフレットを戴いた。
"町おこし"で考えたら、とんでもない経済効果なんだろうなぁ。
そんなこんなで、予想以上に充実した施設ぶりにすっかり興奮。
深く考えず、目に止まった品物やら、練習に励む高校生たちの姿を撮影していたら・・
10分ほど経って、ようやくガラス壁に貼られた「注意書き」に気付いた。
ーー会場内におけるプレーヤーの撮影はご遠慮ください。
そうだった。
ここ興味の向くまま撮った学生たちの姿を安易にネットで流したら
何が起きるか分からないのが、今の時代なのだった。
念のため本ブログでも、ドン引きショット以外使わぬようにしなければ。
居心地よかったので、だいぶ長い時間を過ごしてしまった。
結果的に、本命視していた常呂には入れなかったけど
ここ北見だけでも充分すぎるほど、カーリング見学を楽しむことができた。
次回はぜひとも「カーリング体験」を予約し、自分の五感で楽しみんでみたい。
なにせ指導員付きの使用料金が、2時間でたったの1400円!
よく考えると、冗談みたいな低料金なのだ。(平日18時までの場合)
この日最も驚いた「使用券」販売機。左下隅の料金にご注目!!
しかし最も驚いたのは、帰りがけのこと。
食券の自動販売機を連想させる、入場料金支払い機?の表示を目にしたとき。
「大人1回1400円」は、まだいい。
思わず二度見してしまったのは、「中学生以下の料金」。
なんと――1回280円!!!
未来の"日本代表選手"を育てようと、街を挙げて頑張っているのだ。
がんばれ、常呂&北見。
ではでは、またね。