7・8月のヨーロッパは避けたほうがいいみたい エストニアからラトヴィアへ 2019.6.27-7.4 5日目 60'sふたり旅

2019年7月1日(月)

 

今日は朝いちばんからの大移動の日。

7時前に起きて荷造り&身支度をさっと済ませ

階下のレジ兼フロントでチェックアウト。

開店まもないパン屋のイートイン席で軽く朝食をとる。

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結局ここで3食摂ったパン屋さん

宿(店)の人に笑顔で見送られ、10分ほど離れたパスターミナルへ。

無事クレッサーレ8時20分発パルヌ行きのパスに乗車する。

がら空きの車内でゆったり身体を伸ばし

うとうとしながら緑と青空が延々続く道を眺めること1時間。

港からフェリーに乗り込み、エストニア本土へ。

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今日も快晴 海風が気持ちいい

さらに1時間近く走ったところで、終点・パルヌに到着。

ここで、エストニアの首都タリンからラトヴィアの首都リーガに向かうバスに

乗り換えるだけで、今日の大移動は完了するのだが

果たして、うまいこと接続できるのか?

 

チケットカウンターで「次のリーガ行きチケットを2枚ほしい」

とつたない英単語を並べ訊ねてみると

係のお姉さんは眉間に皺を寄せてキーボードをカタカタ。

ほどなく2枚のチケットを用意してくれた。

しかも、25分後に来るバスの席が取れたというのだ。

ラッキー!

乗車券をゲットしたことで一安心。

カフェコーナーでブリトーみたいな軽い昼食をとり、バスを待った。

 

だが、定時を過ぎ、10分経ってもバスは姿を現わさない。

一瞬、泰麒場所を間違えたのかと思い

通りの反対側にある別の停留所まで走るが

どうやら、間違ってはいない様子。

そうこうするうちに、ようやっとバスが姿を現わした。

しかし、妙に重そうな雰囲気を漂わせ、よっこらしょとピットインする。

これはひょっとして・・いっぱい乗っているのかも?

いや~な予感を抱えバスに乗り込むと

予想通りの、満席状態。

2人のでかい若者が占領する最後尾の席でチケットを見せ

右側半分を空けてもらって、なんとか着席する。

さっき購入した最後尾の2席が、最後の空席だったのだ。

 

それにしても、どうして今日に限ってこんなにぎゅうぎゅう詰めなのか?

バスの中を見渡すうちに、疑問は氷解した。

乗り合わせていたのは、学生など若者い観光客ばかり。

そう。奇しくもこの日は、7月の第1日目。

ヨーロッパ全土を挙げてのサマーバケーションが、スタートしたのだった。

エアコンの冷気が届かない最後尾の席で

身体を縮こまらせながら、強く心に言い聞かせた。

――ヨーロッパで、《夏場の旅》はできるだけ避けよう。

 

途中、謎の渋滞に遭いながらも、3時間後の午後3時前。

無事バスは、リーガのターミナルに滑り込んだ。

 

真夏のように強く照りつける日差しのせいかもしれなかったが

この4日間旅してきたエストニアとは雰囲気が違う。

エストニアの人々に接するたび

シャイで真面目なところに日本人との共通性を感じ

ひそかに親近感を抱いていたのだが

ここリーガ(ラトヴィア)の国民は、どこかラテンっぽい空気をまとっている。

よく言えば、開けっぴろげで人懐っこい。

悪く言えば、マイペースの自己中・・といったところか。

歩行者用の信号無視も当たり前。

タリンではみんなはきちんと守ってたのに、見事なまでに対照的だった。

そして、明らかに人々の体つきも違う。

エストニアみたいなモデル体型の女性もちらほら見かけるが

背が低く丸まっこい、ずんぐりむっくりタイプが多数を占めている。

バルト三国とひと口に言うが、それぞれ民族も言語も異なる国家だ」

というガイドブックの文章そのままの、違いっぷりだった。

 

到着早々、そんな小難しいことを考えていたわけではない。

頭の中を占めていたのは、ただひとつ。

――ホテルはどこだ!?

幸い、地図アプリで検討をつけていたこともあり、すぐにわかった。

バスターミナルをぐるっと回って道を渡った向かい側。

スーツケースを転がしても、5分ほどという好アクセス。

Boutique Hotel Monte Kristという5階?建ての中級ホテルだった。

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つつましい看板

今回も安さを追求し、予約したのは屋根裏部屋のツインルーム。

窓こそないが、部屋は広々としており、天井までの高さもおよそ5メートル

壁のスイッチで大きな天窓が開閉できるようになっていた。

充分過ぎるほどの快適さだった。

ちなみに、2泊分の合計は106ユーロ。

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やや古いが落ち着いた室内 ・・やっぱちょっと疲れたかも

ひとやすみする間も惜しんで、

まずは、ちらりと見かけた不思議な巨大建造物めざすことに。

ホテルの向かい側、ほんの3~4分のところに

いくつものカマボコを並べたような巨大なドーム型の建物が5つ並んでいる。

リガの台所を支える、中央市場だ。

なんとこの建物、ドイツのツェペリン型飛行船の格納庫を移築したもの。

中には、肉屋・魚屋・ハチミツ・乳製品店といった食材や

衣類・バッグ・毛織物・アクセサリーなど手工芸品店

さらに食事やビールを手軽に味わえる店も

もちろん観光客向けの土産物屋も軒を連ねている。

また隣の広場には、いっぱいに連なる露天の店。

奥のスペースは、これまた数え切れない青果&花市場と

まさに、お買い物ワンダーランド状態。

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元飛行船格納庫 リユースのクリーンヒット!?

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持って帰りたいものがてんこもり

ここまで抑えていた購買意欲を解き放つときが、ようやく巡ってきた!

目についた店にかたっぱしから立ち寄り

 

バッグ、ウールの靴下、チョコなどを購入していく。

この後はリガから空路で帰るだけなので、

「お荷物」を気にする必要もない。

幸い、物価もイタリアやスペインより低めだったおかげで

気持ちよく買い物を愉しむことができた。

 

午後5時過ぎ。

膨らんだ買い物袋をホテルに持ち帰り、恒例の小休止。

7時過ぎ、まだまだ昼間真っ盛りの旧市街へと繰り出すことに。

トラムの停留所にある売店(キオスク)で

e-タロンスというカード式のチケットを購入し

旧市街の東側を南から北へぐるりと大回りするトラムに乗り込んだ。

左に古い町並み、右に緑地公園と運河を眺め、旧市街北端の停留所で下車。

ヤコブ教会・リーガ大聖堂・市庁舎などの建造物

目に入った店などに立ち寄りながら、ホテルに向かってぷらぶらしていく。

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リーガにもネコがいた

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何を狙ってるの?

この日の夕食は、ホテルからほんの2~3分のところに見つけた

Melna Bite(マルナー・ビテ)というレストラン。

旧市街のなか、露骨に観光客向けではないモダンな外装に惹かれて入ったのだが

――これが大当たり!

見た目真っ黒。エビとイカスミで和えた新鮮野菜のサラダ。

地元名産、ゆでた黒豆ズィルニ。

ムール貝のパスタなどなど・・

店員の対応も明るくてきぱきしており

料金も、日本の居酒屋レベル。

肉類より魚介類を好むふたりにとっては

今回の旅でいちばんの夕食となった。

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おいしすぎて写真を撮り忘れる

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また、大好きな黄昏どきがやってくる


さあ、充実と満足のエストニア&ラトヴィアの旅も

残すところ、1日半。

後悔のないように、ゆっくり急いでいってみよう。

 

ではでは、またね。