5月下旬の原生花園は超穴場! 道東うたた旅・春 2024.5.28-31 4日目② 小清水原生花園

2024年5月31日(金) 

阿寒湖温泉🚘摩周湖第三展望台🚘PANAPANA🚘小清水原生花園

小清水原生花園で一輪だけ咲いていた、謎の赤い花。

ハマナスっぽいが、開花時期はもっと先らしい・・・もしや"狂い咲き"?

 

午後1時少し前、小清水原生花園に到着。
雲を被った斜里岳が、勇壮な姿を見せていた。

まずは駐車場わきの手前のインフォメーションセンターで情報収集。

期待通り、現在咲いている花々の手作りマップを1枚100円!で販売していた。

いちばんの見頃は6~7月だそうだが、すでに春の花が咲いているとのこと。

職員手製の花の地図を携え、いざ原生花園へ。嬉しいことに入場無料だ。

入ってすぐ線路を横断、JR釧網本線原生花園駅の前を通る。

四十数年前にも鈍行列車に乗り、この駅を通ったはずだけど・・何も覚えていない。

最初に目に入ったのが、こちらの黄色い花。

インフォメーションでもらった「写真パンフ」によると、エゾキスゲユリ科)。

「道内のあちこちで見られますが、小清水原生花園ほどの大群落は他にはありません」

とのこと。

まだ時期が早いのだろう、ようやく数本がほころび始めていた。

大群落もいいけど、この"ボッチ感"もなかなか。

こちらはアブラナ科のハマハタザオ。白い花がワシャワシャ集まり賑やかな雰囲気。

園内で一番広い天覧ケ丘展望台。閑散としているが、その分好き勝手に歩き回れる。

薄日が射してきて、遊歩道の続く園内を淡い緑色に染める。

オホーツク海をの向こうでは、知床半島を形作る山々が峰を連ねていた。

足元に目を落とせば、可憐なタチツボスミレ

本州で見慣れた一般的なスミレに比べると、ひと回りほど大きい。

浜に面した遊歩道沿いに、白や黄色い花が顔を覗かせていた。

前方左は相方、その先の2人組は本格的な機材を抱えたプロの撮影者っぽい。

雲が切れ、知床の山並みがくっきり見えてきた。

たぷん右側のトンガリから遠音別岳、知西別岳と続き、左の凹みが知床峠

なんだタンポポか・・とスルーしかけて、持っていたパンフを二度見する。

原生花園に生えているタンポポのほとんどはセイヨウタンポポという外来種ですが、天覧ケ丘の一番海側の散策路付近ではエゾタンポポがたくさん見られます」とある。

確かに、普段目にするセイヨウタンポポとは少し違う気がする。

間違ってるかもだけど、ここはエゾタンポポだと信じたい。

なにせ人が少ないので、自分の好きなペースで気が済むまで見ていられる。
オフシーズンならではの愉しさ。

白と青紫のコントラストが可愛らしい、ハマエンドウマメ科)。

目が覚めるようなレモンイエローの花は、ツルキジムシロ。

良く見ると、花びらが星型(五角形)に切れ込んでいる。

海岸沿いの遊歩道を、そのまま砂浜へと降りてみる。

ほとんど漂流物のない砂浜だけが広がる波打ち際。結構風が冷たい。

この後、丘の陰にある風の来ないベンチ(テーブル)で、遅いランチを済ませる。

川湯温泉駅前の店PANAPANAで買ったハードパンは、いずれも絶品!

今年の初め沖縄で食べたハードパンに次ぐ美味しさかも。

風の届かぬ窪地に、クロユリの群落があった。

黒い花びらの表面に光沢はなく、実際に見た印象は、ひたすら地味。

一番手前の花に、クモ(コガネグモ?)が乗っていた。

クロユリとは対照的に色鮮やかだったのが、センダイハギ(マメ科)。

「6月上旬から湿地で見られるようになります。レモン色の花が穂になって咲くので遠くからでもよみ見えます」ーーその通りだった。

んで、今回最も謎だったのが、こちらの真っ赤な花。

一面の緑のなか、この一輪だけが花をつけていた。

インフォメーション入手した開花地図には、該当する花は見当たらず。

ひょっとしたらハマナスかも? 

と思い、限界までズームした写真(上の一枚)を撮影。

インフォメーションセンターの女性職員に見てもらったところ

ハマナスの開花時期はもっと先だから違うのでは?」と否定されてしまった。

とはいえ、センター内に貼られた数十枚の花の写真を見ても

ここまで鮮やかな赤い花びらを持つ植物は、ハマナス以外に見当たない。

気の早いハマナスがフライングした、ということに結論づけた。

一時間余りかけ、原生花園をのんびりひと巡り。

その間、原生花園駅には一本の列車も通ることはなかった。

国道を挟んで内陸側にも遊歩道があり、そちらにも足を伸ばしたが

開花していたのは、先ほど目にしたセンダイハギとタチツボスミレのみ。

雲の上にズイと頭を出した斜里岳だけは、一見の価値があった。

 

ハマナスが咲き乱れるハイシーズンにも訪れてみたいけど

ーーーきっと人混みに疲れてしまうんだろうなぁ。

 

ではでは、またね。