2日連続で大神島に肘鉄を喰らう  宮古島ふたり旅 2022.12.12-15 3日目① 佐和田の浜⇒島尻漁港⇒島尻マングローブ林⇒Bocca burger

2022年12月14日(水) 

佐和田の浜⇒島尻漁港⇒島尻マングローブ林⇒Bocca burger

      つうこんのいちげき!! 「全便欠航の呪い」は続く。

朝起きてカーテンを開けると、空一面がすっぽりと厚い雲に覆われていた。

一部なりとも青い空が顔を出していた昨日より、明らかに下り坂だ。

いつ雨粒が落ちてきても不思議ではない空模様を睨みつつ

ホテルの手前にある店で朝食をいただく。

ぼやいていともしょうがないので、レンタカーに乗り込み出発。

まずは、まだ行ったことのない島の北部へ。

昔ながらの家々が並ぶ細い道をそろそろと進み

「佐和田の浜」と呼ばれるビーチに出る。

遠浅の海にいくつもの岩が転がる不思議な海岸で

美しい夕陽で有名だそうだが・・多分この日は拝めそうになかった。

 

      伊良部島有数の「夕陽スポット」も、本日は開店休業。

          唯一の収穫、寒風に揺れるハマナスの花

 

風も出てきたので早々に切り上げ、伊良部島を反時計回りにぐるり半周。

伊良部大橋を渡って宮古島へ、さらに市街地を南から北へと縦断する。

目指すは、昨日と同じく島尻漁港。

今日こそはなんとしても大神島に渡るつもりだった。

連絡船の運航時刻も調べ、10時45分の便に間に合わせるべく

余裕をもって船着場に到着した。

・・・のだが。

 

        無人の切符売り場、固く閉ざされたガラス戸。

         貼り出された「おさんぽマップ」が哀しい。                                          

乗り場の手前にポツンと立つ切符売り小屋の周囲は、まったくの無人

もしや、またしても・・と不安を抱きつつ小屋に近づくと

正面のガラス戸に一枚の白い貼り紙が。

書かれていたのは、無情にも「本日の連絡船は全便欠航」の文字だった。

 

                                   近くて遠い"ロード・オブ・ザ・大神"

 

二日続けて渡航を拒まれるとは。"

きっとこれは宮古島の神様に嫌われているに違いない。

ーー根っからの無神論者に言われても、説得力がなさすぎる。

 

気を取り直し、港からほど近い天然記念物「島尻のマングローブ林」を訪ねることに。

人影のない駐車場から、川に沿って延びる木製の遊歩道をゆっくり歩いてゆく。

当たり前だが、沖縄や石垣島で見たマングローブ林と全く区別がつかない。

茶色い水面から寒そうに幹立ち上がらせるマングローブよりも

眼の高さで揺れる花・葉・実などに興味を惹かれ、何度もシャッターを切る。

 

                       誰もいない遊歩道が、川に沿って延びていた。

       マングローブヒルギ)たちも、どこか寒そう。

            ピンクの花&つぼみを発見。

            ランを想起させる五弁の花びら。

 

昨日の野鳥&野良猫に続き、この日はデジカメで植物採集。

宮古島まで来て、いったい何をやっているのか。

これもみな、憎っくき空模様のせいだ。

・・ぶつぶつ心の内で毒づきながらも、長い遊歩道の終点まで往復し

宮古島野生植物コレクション」をせっせとこしらえる。

 

           ご存じアダンの実。ヤシガニの好物だ。

       主役のマングローブより普通?の草花のほうが面白かった。

 

なんやかんやで30分以上は歩いただろう。

時刻も昼近くになり、腹の虫もぶーたれ出していた。

本当は、こんな日にこそタコ丼&そばをのんびり賞味したかったけど

後悔先に立たず。

前日とは目先を変えたかったので、一発奮起して

宮古ハンバーガーに挑戦することに。

空港近くの中心部まで南下し、スマホのグーグルマップを頼りに

好評(らしき)お店を探す。

いくら評判がよくても車を停める設備がないと困るので

駐車場ありきでチェックしてみると

地元の人々がひんぱんに車で乗り付けてはテイクアウトしていく店にたどり着く。

 

      宮古ブルー?を基調とした店構え、その名もBocca burger。

          青いベアーが「いらっしゃいませ」

 

オフラインマップなので詳しい情報は引き出せなかったが

えーい、ここに決めよう!

と、折よく空きができた駐車スペースに車を滑り込ませ、オシャレな店内へ。

気の利いた名前が付けられたセットメニューが色々あったけど

みんなけっこうなお値段だった(一個千円以上)ので

一番安い単品のハンバーガーを注文し、もくもくと食べた。

 

        単品とはいえスープ付き。さすがにお肉は美味なり。

 

宮古牛というブランド名を謡っているだけあって

風味・食感・ジューシーさ全部ファストフードとは一線を画す旨さ。

けれども、これを食べたければ"漱石+α"を出せ、ってんなら

――おいらはマックで充分なのさ。

普段はグルメぶってるくせに、妙にテンションの低い反応しか出て来ない。

歳のせいで肉類に対する執着が衰えたのかもしれないが

それが初めて食べた「宮古牛バーガー」に対する、率直な感想だった。

 

     壁には「最後の晩餐」のパロディ画。ユダも宮古牛を食べたかな。

 

ともあれ、終始一貫してローテンションのまま

この日の行程は半ばを過ぎてしまった。

・・・大丈夫なのか、宮古島の旅。

 

ではでは、またね。