大主神社の"神樹" 宮古島ふたり旅 2022.12.12-15 4日目 海の駅⇒公設市場⇒佐良浜(大主神社-命根御嶽-おーばんまい食堂)⇒なかゆくい商店⇒白鳥埼⇒下地島空港🛫羽田空港

2022年12月15日(木)  海の駅⇒宮古島公設市場⇒佐良浜(大主神社-命根御嶽-おーばんまい食堂)⇒なかゆくい商店⇒白鳥崎⇒下地島空港🛫羽田空港 

    飛んでしまえば「100%快晴」・・くそー、青空が目に染みる!

最終となるこの日は、夕方の便で帰るスケジュール。

それでも連絡船が動くならば、大神島に渡ろうと思っていた。

朝10時台の便で渡り、午後イチの便で戻れば

レンタカー返却の手間を含めても、17時15分発の飛行機に間に合うからだ。

 

だが、朝起きて部屋のカーテンを開けると

その目論見は、もろくも崩れた。

空一面はすっぽりと厚い雲に覆われ

しかも強い風が眼下の街路樹を斜めに押し倒していたのだ。

・・・・しょうがない。大神島は、次のお楽しみに取っとこう。

哀しき負け惜しみと一緒に、三日間代わり映えのなかった朝食をかきこみ

ときおり体を叩く雨粒に身を縮め、とにかく車に乗り込む。

 

この空模様だと、ビーチに行っても意味がない。

とはいえショッピングなんか、柄でもない。

せいぜい地元の市場かスーパーで格安の土産物を探すぐらい。

それでも「これで最後」と思うと

"もっかい伊良部大橋を渡ろっか"ーーという運びになった。

伊良部島を反時計回りに四分の一周。

海の駅をざっと眺めてから、伊良部大橋を一直線。

休業日のため先日入れなかった宮古島公設市場を訪れ、ぶらついてみた。

 

             海の駅。念のため立ち寄ったけど・・

     宮古島公設市場。じっくり回れば面白い物が見つかりそうだった。

 

建物内では、個人経営の小さな店が10軒ばかり開いていたけど

島の駅に比べると、バラエティ色が少ないような。

観光客向けではなく、地元のご近所さんが通う商業施設っぽかった。

ま、一応この目で確認できたからいいか。

今度こそ宮古島に別れを告げ、再び伊良部大橋経由で伊良部島へ。

渡り切ったところを、いつもとは反対の右へハンドルを切る。

目指すは、伊良部島東岸の中心地・佐良浜漁港&集落。

行けなくなった大神島に代わり、急遽にメインに繰り上げたスポット。

 

実はこの日、朝食を出してくれた女性(地元の人)に

「佐良浜の大主神社は大神島と繋がりがあり

 私らも子どもの頃からお詣りしている神聖な御嶽なんだよ」と、教えてもらった。

そんなこと、ガイドブックや観光マップには一言も書いてなかったので

"これは行くっきゃない!!"と気合が入ったのだ。

 

      鳥居が立ってるから神社っぽいけど・・中身は、まったく別物。

 

んで、実際、集落の北にあった大塗神社を訪ねてみると。

外観はごく普通の神社だったけれど

本堂?の中は、神社というより御嶽そのもの。

もっと目を引いたのは、その建物裏側で太い根を広げる樹木だった。

正面にお供えの祠が据えられているので

どうやらこちらの樹木のほうが〈御本尊〉らしい。

昨日、ひょんなことから訪れた「ヌーズマー御嶽」同様

樹木を神聖視する伝統が息づいているのだろう。

 

          裏手の"神樹"に漂う、ただならぬ気配。

       裏山?から切れ落ちる海と荒波が、これまた凄い。

        冗談だと思うなら、ぜひとも足を運んでいただきたい。

しかも神社の脇の丘を上がると、その先は大海原へと続く断崖絶壁。

おまけにその海は、悪天候&強風で荒れまくっている。

3日連続で大神島に渡れなかったいきさつもあり

やっぱ"宮古の神様"に嫌われたのかも・・

なんて、根っからの不信心者らしからぬ感慨を抱いてしまった。

 

     坂を上り切ったところに「命根御嶽」。命名だけでビビりそう。

        手前に広がる"空間"が、たゆまぬ信仰を語る。

 

その後、強風にあおられながら

斜面に広がる佐良浜の集落内を登ったり降りたり。

小高い丘に建つ「命根御嶽」を訪ねて、手を合わせてみる。

当然そんなことで風雨が弱まるはずもなく

すごすごと港に隣接する漁業協同組合まで戻り

建物内に設けられた「おーばんまい食堂」に入って、本日の昼ご飯とする。

 

           おーばんまい食堂で"日常"に戻る。

          社員の「こてつ」は、お休み中。

     昼過ぎに覗いたら団体客でいっぱいだったので、時間をおいて再訪。

        壁の大漁旗が"漁師町の店"をアピール。

 

おーばんまい食堂は、「いんしゃの駅・佐良浜」とも呼ばれる観光施設。

伊良部島の漁港で水揚げされた海鮮丼や定職が人気の店だ。

地元にちなんだグッズやTシャツなども扱っている。

(セール中のトートバッグを購入。お土産品入れとして重宝している)

 

     人気メニュー・マグロゴマ漬け丼。甘めの味付けは女性好み?

 

ここで名物の「マグロゴマ漬け丼」をいただく。

"海が荒れ魚が獲れないのでは"と思ったが

漬け丼だからか大変美味しくいただいた。

ただ、個人的には、ちょっと味付けが甘めだったかも。

次回は「海の恵みを詰め込んだ」海鮮丼を試してみたくなった。

 

荒れっぱなしの海を眺めながら、のんびり休んでいたら

あっという間に、時刻は午後2時過ぎ。

レンタカーの返却を考えると、残り時間はせいぜい1時間半ってとこか。

でも、その前に、もう一度立ち寄りたい場所があった。

車に乗り込み、伊良部島を東から西へ横断。

下地島へと渡る手前で右折し、2日目にも訪ねた「なかゆくい商店」へ。

相変わらず行列の絶えない店先に並び、"紅芋ぱんぴん"を再度購入。

できたてほやほやを、あっという間に平らげる。

・・・・たぶんこれが、今回の旅でいちばんおいしかった食べ物なんじゃないかな。

 

        行列の絶えない「なかゆくい商店」。確かに旨い!

                  水着姿で買いに来る客もいるらしい・・

 

まだ余裕があったので、島の北端・白鳥崎を訪ねる。

透き通るような青い海には会えなかったけれど

荒天ならではの「岩に砕ける大波」が、迫力満点だった。

これはこれで、得難い景色ってヤツだろう。

 

        旅のラストは"地の果て"を感じさせる白鳥崎へ。

       最後まで(高)波に翻弄された4日間なのだった。

 

もちろん強風&雨のため、この絶景も10分ほどでギブアップ。

結果的には早め早めのレンタカー~空港到着となり

その分、下地島空港内の施設でのんびり過ごすことができた。

 

       リゾートホテル内みたいな下地島空港ショップエリア。

       ソファやリラックススペースがいっぱいなのは嬉しい。

 

そんなこんなで、4日間通して、まともに晴れたのはわずか2時間足らずという

最低レベルの〈悪天候ツアー〉に終わった、今回の旅。

40年余りに渡る「ふたり旅」の歴史のなかでも

記憶にないほど、"晴れなかった"気がする。

昨年の高知がそうだったように、空模様がイマイチなときでも

"肝心な時には晴れてくれる"のが

〈晴れ男&女コンビ〉を自認する我ら二人の"当たり前"だったのだから。

そういう意味では、今度ばかりは"宮古の神サマに嫌われた"と思いたくなる。

※実は、この次訪れた沖縄本島でも、神の島に渡れない(船が欠航する)

 まったく同じ状況に見舞われている。

 ・・どうやら、沖縄周辺の神様に愛想をつかされてしまったようだ。

 

     タラップまで自力で歩く。キューバハバナ)空港を思い出した。

     曇ってるから"宮古ブルー"もこの程度・・・最後まで悔しいぞ!

            リベンジを 翼に誓う 宮古かな

ま、そうは言いつつも、相変わらず無神論者を改める気はないから

ひょっとしたらこの先ずっと、〈神の島に渡れない〉状態が続くのかも。

ぜひとも、そのあたりを確かめたいので

今年の秋から冬にかけては、沖縄方面行きは決定だな。

(事故や急病で命を落とす――なんてことになったら、いよいよ"神の鉄槌"だ。

 なんだか怖いような、愉しみなような、複雑怪奇な気分なのだった)

 

ともあれ、これにて「宮古島ふたり旅」は、おしまいおしまい。

次は、上でも触れた『沖縄(那覇)4日間』だよ。

 

ではでは、またね。