君は"仁淀ブルー"を見たか  高知ふたり旅 2022.11.29-12.2 3日目② 水の駅あいの里⇒安居渓谷(水晶淵・砂防ダム)

2022年12月1日(木)高知市内⇒波川公園⇒水の駅あいの里⇒安居渓谷

       2022年12月1日午後1時過ぎの「仁淀ブルー」

 

見事に晴れ渡った青空の下

仁淀川本流から支流の安居川沿いへ

さらに土居川との分岐点を越えて

徐々に細まるくねくね道を遡り続けること、40分余り。

ようやく、安居渓谷の入口にある「みかえりの滝」付近に到着する。

だが車窓から見る限り、それらしき滝は見当たらない。

一瞬、車を停めて探してみようかと思ったけれど

そうそうするうちにも太陽は中天から西へと傾き始めていた。

・・・まずい、あと少しで陽が陰ってしまう。

 

       青空と追いかけっこするように、水晶渕を目指す

      崖の上で踊る陽光。いつまでこれが谷の底に届いてくれるのか・・

 

地図で見る限り、渓谷は南北の方向に切れ込んでいる。

要するに、晴れたとしても、正午前後の短時間しか陽射しは当たらないのだ。

ーーここは、仁淀ブルーを体験できる「水晶淵」を最優先しなくては。

 

そのまま車を進ませるよう相方に頼み

数分後には、水晶渕手前の駐車スペースへ滑り込む。

急いで身支度し、遊歩道に沿ってさらに上流へ。

 

    川沿いの遊歩道から、さっそく一枚。日が当たらないと、こんな感じ。

          たぶんこの先に、水晶淵が待ってるはず・・

 

途中、行き止まりの岩場(荒尾谷?)を引き返しながらも

どうにかこうにか、水晶淵のほとりにたどりつくと・・

 

         PM1+α。早くも陽射しはナナメっている。

       それでも水晶淵は、ギリギリ日向に踏みとどまっていた。

      発色の悪いデジカメだけど、少しは美しさが伝わるかな。

        風が吹いてないと、水の存在を忘れてしまう。         

 

さんさんと降り注ぐ陽射しを浴びて、エメラルド色に輝く透明な浅瀬。

まだ13時を少し回っただけなのに

西側の崖が作る影は、早くも水面の端にさしかかっている。

ーーギリギリ、間に合った!

悪運の強さにホッとしながらも、視線は水晶淵に釘付け。

「仁淀ブルー」なんてこじゃれた名称に、誇大広告じゃないの?

とか、ナナメに受け止めていたけれど。

確かに、これは一見の価値があるスポットだった。

 

おまけに、朝から昼過ぎまで曇っていたせいか

仁淀川きっての観光スポットだというのに

訪れていたのは、我らふたりの他には、若いカップルひと組だけ。

これ以上ない恵まれた状況で、天下の絶景を堪能できたのだ。

 

        波紋に見とれているうちに、時間は過ぎてゆく。

           気がつけば、半分近くが影の中に。

 

そんなわけで、思う存分水晶渕を鑑賞し

何枚もの写真や動画を撮っていたのだけれど

気が付けば、いつのまにか崖の影は大きく水面に貼り出し

早くも半分ほどが、光を失っていた。

全部日陰になる前に・・と

すぐ上流にある、もう一つの名所「砂防ダム」まで足を延ばしたものの

透明は透明ながら、こちらは完全に影のなか。

太陽光を浴びて輝く「仁淀ブルー」を体験した心は、ピクリとも動かなかった。

 

   もうひとつの絶景スポット「砂防ダム」。綺麗なことは綺麗だけど・・。

       刻々と陰に沈んでゆく水晶淵に、感謝と別れを。

 

結局、水晶渕と太陽のデュエットを満喫できたのは、30分足らずか。

けれども、このうえなく濃厚なひとときだった。

昨日の室戸岬もだけど

前後の天気がいまひとつでも

ここぞ!という時には、キッチリ晴れてくれる。

やっぱ天気運だけは、ハンパなくツイてると言えそうだ。

・・・なーんて、高をくくっていたら

続く宮古島と沖縄で、"しっぺ返し"のダブルパンチを喰らうんだけどね。

 

          なによりも青空(太陽)に、ありがとう!

 

さて、「美しさ天界級」(仁淀川町公式ガイドブックより)だった安居渓谷を後に

我らがレンタカーは、一路高知市内へ。

じゃなくて、反対方向の仁淀川上流へと突き進む。

目指すはーー四国カルスト天狗高原だ!

もう2時過ぎだぞ、ちょっとキビしいんじゃないのか?

引き止める心の声には耳を貸さず

せっかくここまで来たんだし、こんなに晴れたんだから、行くっきゃないじゃん!

と、無謀な遠回りに身を投じるオバカなふたりだった。

 

ではでは、またね。