雨に泣き、美味に笑う  高知ふたり旅 2022.11.29-12.2 1日目➁ ひろめ市場/明神丸⇒(牧野植物園)⇒ホテル~居酒屋 三郷

2022年11月29日(火)

高知龍馬空港⇒ひろめ市場/明神丸⇒(牧野植物園)⇒ホテル~居酒屋三郷

   アーケードに翻る坂本龍馬。これを見ると「高知に来たなぁ」と実感する。  

 

"土佐カツオ"に舌鼓を打ち、おいしかったねーと言いながら

車を停めたひろめ市場の屋上に出ると。

相変わらずの雨模様。

いつもなら、まさにこのタイミングで太陽が顔を出すところだが

今回ばかりは、待ってましたとばかり雨脚が強まってくる。

しかたない。雨でも楽しめそうな近場のスポットをチェックしてみると

車で15分ほどの所に「高知県立牧野植物園」が。

温室もあるようだし多少の雨でも大丈夫だろう、と市の東・五台山を目指す。

刻々と強まる雨のなか、一方通行のくねくね道を警戒しいしい登ってゆき

なんとか植物園前の駐車場へと辿り着いた。

 

強い雨にも関わらず、大型バスが何台も停車しており

大勢の観光客が傘や雨合羽で身を固め、続々と植物館の入口へと向かっている。

思ったよりずっとメジャーな観光スポットらしい。

じゃあ、俺たちも行ってみるか・・。

相方と目を見交わすものの、どちらも率先して出る気にはなれない。

なぜなら、激しい雨に風まで加わり、空もどんより鉛色。

どう考えても植物園向きの天気ではなかったからだ。

車窓を叩く大粒の雨を眺めること、しばし。

どちらからともなく、呟いた。

ーーやっぱ、やめとこう。

 

せっかく、スケジュールに縛られない自由旅行なのだ。

こういうときこそフレキシブルに対応しないと、フリーにした意味がない。

きっと今回は"縁がなかった"のだ。

そう心を決め、植物園の入口を通り過ぎて、高知市内へ戻り

今日から3連泊する予定の、高知グリーンホテルはりやま橋へと直行。

チェックインまでは1時間以上あったが、フロントにお願いして駐車場に車をイン。

時間つぶし&雨宿りを兼ねて、繁華街(アーケード街)をぶらつくことに。

3年前に訪れた記憶を掘り起こしながら、日曜市が開かれる大通りや

坂本龍馬の巨大垂れ幕が目を引くアーケードを行き来した。

 

そのなかでも強く印象に残ったのが、オーテピア高知図書館。

きっかけは、ちょっとトイレに・・という別の目的ながら

実際に入ってみると、最新のトイレはもちろんあらゆる施設がピッカピカ。

オシャレな雰囲気に加え、蔵書の充実ぶりもハンパない。

しかも、平日は夜8時まで開いている。

"あぁ、こんな図書館が近くにあったらなぁ!"

書架の間を歩きながら、叶わぬ望みをボヤいていた。

 

      今回の旅で最も"羨望の念"に襲われた、高知図書館。

     特設コーナーも充実。そこらの書店より居心地よさそう。

 

15時過ぎ、ホテルに取って返し、改めてチェックイン。

破格の激安ツアー(3泊4日レンタカー付で総額4万円未満!)だけあって

ツインながらも部屋は狭く、むろんトイレはユニットバス形式。

おまけに禁煙ルームにも関わらず、煙草の匂いが強く籠っており

毎回部屋に入るたび、思わず息を止めてしまうほどだった。

それでも、往復の飛行機代にもならないんだから仕方ないよ。

と、文句のひとつも言わずに耐えてしまうのが"昭和のふたり"だったりする。

※ダメ元で部屋の変更を申し出ておけばよかった。

 次回からは心がけるようにしよう。

 

ともあれ、外は相変わらずの雨降り。

初日からお店巡りを楽しむような柄でもない。

ここは晩飯までのんびりしようと、2時間近くベッドに入って読書など。

18時が近づくと、バっと飛び起き

あらかじめ目を付けておいた「今夜のお食事処」へ、いそいそ向かった。

今回最初の夕食に選んだのは、ホテルから歩いて数分の居酒屋 三郷(みさと)。

新鮮な海の幸が格安で提供され、満席で入れないこともザラだというので

開店時間の18時前から店先で待機。

ノレンに明かりがともると同時に入店し、まんまと最奥の座敷席をゲットする。

 

    (早くも)この旅イチバン1の夕食処・三郷。・・ああ、また行きたい。

      席について撮った1枚。この後、カメラの存在を全忘却する。

 

で、どんな料理を食べたかというと。

どうやら、最初のひと皿から「うまいうまい!」の興奮状態になったらしく

写真に撮ることをきれいさっぱり忘れてしまった。

なので、うろ覚えのところもあるが・・こんなラインナップだったと思う。

〇(何かの焼き魚?)

〇土佐巻き

〇気まぐれサラダ

〇だし巻き卵

〇長芋そうめん

間違いなく言えるのは、どれも期待以上の味だったこと。

(シメに食べた長芋そうめんの感動的な食感は、今でもはっきり覚えている)

お酒も、二杯目は「ダバダ火振り」(栗焼酎)で、これまた感激。

もちろん会計も激安としか言いようがなく

どうして三日続けてこの店にしなかったのか、今でも後悔しきりである。

※ただ、これまでの旅の経験で言えば

 「感激した店に続けて行っても、決して最初を超えることはない」

 という歴然たる事実を、幾度となく身を持って確認しているからなぁ。

 その苦い経験が刻み込まれていもんで、どうしても連荘する気になれず

 「もっと他に感激できる店があるに違いない!」と

 "初物ハンティング"にチャレンジしてしまう。

 結果かなりの高確率で、感激ではなく落胆と後悔にまみれるーーという流れに。

 バカは死んでも治らない。

 それでも、なお〈未知の感動〉を求めるのが、旅人の性なのだ。

 

     夕食後。はっ・・!と(カメラを)思い出し、看板に向ける。

 

なにを気取ってんのやら。

とにもかくにも、珍しくも雨にたたられた高知の初日。

だが、それを補って余りある、大充実の昼&夕食であった。

 

   夕食後だけど、まだ7時半。ほろ酔い気分で盛り場の路地をぶらぶら。

 

ではでは、またね。