ナキウサギは"のんびり屋"  帯広ふたり旅 2022.10.26-29 2日目(1)然別湖温泉⇒然別橋👣駒止ガレ場👣然別橋

2022年10月27日(木) 然別湖温泉・ホテル風水⇒然別橋⇔駒止ガレ場

      こんなに簡単に逢えるなんて・・しかも、逃げないし。

 

朝起きると、目の前に白い靄がたちこめる湖面。

太陽は昇ったばかりだが、いっぱいに広がる蒼空が今日の晴天を約束していた。

せっかく早めに目覚めたのだからと、少し早めに一階のレストランへ。

湖を見下ろす窓際のテーブルで、景色と一緒に美味しくいただく。

         

       朝もや立ち込める然別湖。きっと今日もいい天気。

     湖畔の特等席で朝ごはん。バラエティ豊富でついつい食べ過ぎる。

       湖を眺めて過ごす食後のひととき。贅沢な時間。

       結局、チェックアウト間近まで部屋で過ごしていた。         

 

さて、今日はどこへ行こうか。

事前に立てた予定では、このまま北上して層雲峡に立ち寄り

上川町から旭川を経由して美瑛&富良野を回って来るつもりだった。

ところが然別湖に泊まってみると、早くも夜の気温は氷点下。

レストランから見下ろす地面も、一面真っ白な霜に覆われているようす。

これでは、層雲峡までの山道も凍結している恐れがある。

ごく一般的な夏用?タイヤのレンタカーでは、かなり敷居が高そうだ。

 

         まずは、湖畔を巡る散歩道を歩いてみた。

     日陰の落ち葉は、みな霜で真っ白。昨夜の寒さがうかがえる。

 

結局、ただでさえ不慣れな土地での無理はNoと判断。

当初の予定を改め、午前中いっぱい然別湖周辺のスポットを回って

あとはゆっくり帯広市内のホテルを目指すことに。

となると、せっかく豊かな自然を自慢のエリアに来たのだ。

直ぐ近くにネイチャーセンターもあることだし

きっとハイキングや自然観察路などが、用意されているに違いない。

 

そう思い直し、一階売店脇の観光パンフレット置き場に行ってみると。

ーーあったあった。

手作りの『然別湖周辺マップ』が。

さらに隣には『ナキウサギ観察マップ』なるものまでが!

え? この近くにナキウサギが住んでるのか?

ナキウサギって、高い山に登ったり大変な思いをしないと逢えないんじゃないの!?

野生動物大好き人間としては、がぜんやる気が湧いてきた。

さっそくホテルのフロントへ直行。

上記2枚の手作りマップをいただきがてら

「いまこの時期でもナキウサギに逢えますか?」

勢い込んで訪ねてみると。

お約束はできませんが、運が良ければ逢えるはずです・・との答え。

こりゃもう、行くっきゃない!

 

自慢じゃないけど〈野生動物遭遇運〉には自信がある。

40年近く昔の話だが、テレビの動物番組の取材で日本各地を巡ったときも

目の前でライチョウの縄張り争いが始まったり(富山県立山室堂/11月)

同じく目の前で、ニホンカモシカの子離れ行動に遭遇したり(秋田県・太平山/春)と

カメラマンでもないのに、幾多の"決定的瞬間"をゲットしてきたのだ。

注/ニホンカモシカの子離れ行動

 母親鹿が新しい命を産み育てるため、誕生した一年前からずっと一緒にいた我が子を

 自分の元から引き離し、独り立ちをうながす行動。

 この時見たのは、突然、ザザザザッという音とともに

 目の前を流れる小川の斜面に小鹿が転げ落ちて来て(母鹿に突き落とされた)

 それでも後を追おうとする我が子に「付いてくるな!」と威嚇する母鹿の姿だった。

 『わくわく動物ランド』という番組で放送されたはずだから

 ひょっとしたら覚えている方がいるかもしれない。

 

あ、また遠い昔を思い返してしまったけれど。

天気運(晴れ男)同様、なぜか野生動物には好かれるタイプなのだ。

そんなわけで、意外にあっさり会えちゃったりしてーー

などと、甘~い考えを抱きつつ

車で数分ほどの「ナキウサギ観察ロード」入口・然別橋へ向かったのだけど。

まさかまさか・・あんなに簡単に逢えるとは。

 

きっと何年も前から、定番の観察路として整備されていたのだろう。

目指す然別橋の脇には、5~6台分ほどの駐車スペースが用意されていた。

すでに3台ほど車が先着しており、望遠カメラを構えたアマチュアカメラマンが

何とその場で、ナキウサギの出現を待っていた。

ホテルで貰った「観察マップ」を見ると

確かに観察路の入口近く、橋のすぐ脇の斜面に、こんな記述が。

「このあたりにもナキウサギがいます ご注意あれ!!」

 

そうはいっても、見た限り完全に日陰になっており

実際、斜面に顔を出している岩の表面は、びっしり白い霜で覆われていた。

ーーこんな寒々しい場所に、ナキウサギが出て来るわけないよな。

そう勝手に判断し、早々と最初のポイントはパス。

(後ほど、それがいかに無知な考えだったかを思い知る)

マップの中央に記された「有名な『駒止めガレ場』」目指して

細い踏み分け道を登り始めるのだった。

 

       樹氷のような霜が降りた山道を、ゆっくり登っていく。

          朝日を浴びた木の芽。植物の"意志"を感じる。

 

なんだか前フリで終わっちゃったけど

思いのほか長くなったので、続きは次回ということに・・

 

ではでは、またね。