うかれ猿、木から落ちる 「全国旅行割」戦記④  MakeMakeの"ここに行きたい"

調子のよいときほど、うっかりミスには注意し

確認の上にも確認を重ねた上で、最終的決定を下すべきであるーー

てなことぐらい、理屈では十二分に承知していた・・・つもりだった。

 

だが、しかし。

まさかこの俺が!? と天を仰ぐしかない大チョンボをやらかしてまったのだ。

 

そう、あれは、(思い出すのもつらいなぁ)

前回のブログを書き終えた直後のこと。

自分ではうまいこと立ち回り、ほぼ理想的な宮古島旅行を再予約した結果

すでに予約済みのツァーと、日程も目的地も同じものが2つ、存在していた。

当然、以前に予約したツアーの方をキャンセルしなければ

新しい予約(特にエアーチケット)は確保できない可能性が高い。

JALからジェットスターへの変更なので大丈夫なのかもしれなかったが。

 

そこで、さっそく旧予約のツアーをキャンセルしようと

旅行会社の予約確認ウインドを開いた。

すると、キャンセルボタン(バナー)に並んで

キャンセル料として3万5千円あまりという数字が、目に飛び込んできた。

その瞬間、俺はパニックに陥った。

え?・・えええーっ!?

ついさっきまで1万6千円だったのに、なんで急に倍以上になったのだ!?

 

もしも、このとき、いったん心を落ち着け

画面を上下にスクロールして、キャンセル料アップの原因を確認してみたなら

一瞬にして疑問は解け、致命的なトラブルを犯さずに済んでいた。

なぜならば、その高額なキャンセル料の上方(画面外)に表示されたツアー名は

「北海道帯広4日間」・・2日後に出発する《別の予約》だったのだから。

 

そうーーたまたま、ホントに、たまたまなのだが

このときキャンセルを決めた「旧宮古島ツアー」と

翌々日出発予定の予約済みツアーは、同じ旅行会社の手配旅行だった。

なので、同一画面の上方と下方に2つ並んで表示されていた。

でもって、俺が予約管理&キャンセル画面を開いたとき

最初に表示された箇所こそーー最新の予約物件。

すなわち、「北海道帯広4日間」の予約確認&キャンセル画面だったのだ。

(だからこそ、キャンセル料も全料金の半額にあたる3万5千円に跳ね上がっていた)

 

少しでも冷静になって考えれば、当然、キャンセル料の高さから

これは別の予約なのでは?⇒スクロールして再確認⇒やっばり北海道の方だった!

という流れで、すぐ勘違いに気づき、正しい(宮古島)ツアーの画面までスクロール。

最後にもういちどツアー名を確認してから、キャンセルをクリックしていたはずだ。

 

ところが、すっかり調子に乗って浮かれていた(俺って凄いんじゃないか?)ため

該当する予約確認&キャンセル画面を呼び出した時点で

翌々日出発の北海道旅行の件は、頭の中から完全に閉め出されており

宮古島ツアー」一色に染まっていたのだ。

そこへきて、いきなり「キャンセル料3万5千円」が表示されたものだから

瞬間、目の前がカーーーッと熱くなってしまった。

自分の皮算用がことごとく外れたという敗北感と屈辱感に襲われ

こうなったら一刻も早く、「3万5千円」を払ってキャンセルしてしまおう。

(目の前から消し去り=なかったことにしたい、というセコイ心理)

そんな強烈な想いに支配され、愚かにも確認を怠ったまま

くだんのキャンセルボタン(バナー)を、強くプッシュしてしまったのである。

 

もしも、この旅行会社のキャンセルボタンが

該当するツアー内容と隣接していたなら

こんなバカバカしいミスは、起き得なかったに違いない。

しかし哀しいかな、パソコンの同一画面上に表示されていたのは

具体的な旅行内容ではなかった。

数字やアルファベットばかりのツアーナンバーと、キャンセル料金だけだったのだ。

そのため、目の前の「キャンセル」が宮古島旅行のものだと信じ込んでいたうたたは

激情の赴くまま、自分の失態(実際には失敗していなかった)に八つ当たりして

クリックするべきではない「キャンセル」を、思い切り押し込んだのだった。

 

かくして、準備万端整えていた翌々日の「北海道(帯広)4日間旅行」はキャンセル。

支払い済みだった旅費総額の半分にあたる3万5千円余りが、あっさり失われた。

 

・・・哀しいかな、己に失敗に気がついたのは

「キャンセル」を完了させた、直後のこと。

北海道旅行をキャンセルしたことで、次の予約である「宮古島ツアー」が

CRT画面のトップへと、せり上がってきたからである。

 

うわーーーーーーーやっちまったぁ!!!!

この瞬間、全身を貫いた衝撃と、己自身に対する激しい怒りは

最近数十年来、体験したことのない凄まじさだった。

実際に体験したことはないが

自分の運転する車が人身事故を起こした際のショックに近いのではないか。

すぐさま、己自身の「視野の狭さ」と「思い込みの強さ」に対する激しい怒りが

際限なく込み上げてきた。

少し遅れて、八つ当たりのように、

「なぜキャンセルボタンと旅行内容を隣接して表示しないのだ、この旅行会社は!」

という強い怒りが、ふつふつと湧き上がってきた。

 

なにはともあれ、まずは一緒に旅行する相方に

この大失敗は報告し、謝罪しなければ。

4日間の旅行を実現させるため、必死になって休みの日程をやりくしてくれたのだ。

怒りと恥辱に震えだした両手を握りしめたまま、やらかしたパソコンの前を離れ

階下でくつろぐ相方の元へ、駆け下りていくのだった。

※この項、続く。

 

ではでは、またね。

・・なんて言える気分ではなかったな、当時は