2022年8月23日(火) ホテル神の湯温泉⇒昇仙峡
フライング気味だけど、昇仙峡で見つけた木の実。
夜半近く目が覚めたのをこれ幸いと
チェックイン直後に入りそびれた、2階の貸切露天風呂へと向かう。
・・しかし、入口の扉には「入浴中」の札が。
こんな夜遅くでも、ダメなのか・・
やむなく、これまた24時間入浴可能の大浴場を目指すことに。
人気の絶えた1階ロビーを通り抜け、無人の脱衣場から無人の浴室へ。
すっかりお気に入りになった「寝風呂」に身体を横たえ
濡れないように持ってきた文庫本を読み始める。
自宅の風呂場では、欠かせなくなった習慣。
旅先でも他に誰もいないときは、時々楽しんでいる〈入浴読書〉だ。
湯温が低いためのぼせることなく、延々読み続けていられる。
こりゃ、切りがないな・・なんて悦に入っていたら
いきなりあたりが暗転する。
振り返ると、ガラス越しに脱衣場の照明が落とされていた。
人の姿は見えなかったが、24時を待って宿の人がスイッチを切ったらしい。
まあ、仕方ない。
まさか風呂場で本を読んでいるとは思わないだろう。
そろそろと「寝風呂」から起き上がり、脱衣場に本を戻す。
その後は入浴に集中?し、露天風呂と屋内の「寝風呂」を行ったり来たり。
心ゆくまで、〈貸し切り大浴場〉を満喫した。
ほてった身体でエレベーターに乗り込んだところで
・・そういえば、あそこは空いたかな?
と、思い出し、もっかい2階の貸切露天風呂へ足を運ぶと
今度は「利用できます」の札が!
充分温泉は堪能したけど、ここは「入る」の一択だ。
いそいそ数段の階段を昇り
ちょうど茶室の入り口のように身を屈めないと入れない戸口を潜ると
3畳ほどの広さの板張りの脱衣&洗面所が。
その左後方に、平たい五右衛門風呂を思わせる浴槽が鎮座
千葉の「ろくや」にある一人用の陶製浴槽を、ひと回り大きくした感じだ。
ともあれ湯舟に身を浸すと、眼の前には甲府の夜景が。
相変わらず富士山は雲の中だったものの、この解放感は捨てがたい。
そんなこんなで、繰り返しなるが
浴場に関する印象は決して悪いものではなく、客室も充分に及第点。
ただ、いわゆる〈旅館の味〉に慣れた口にとっては
夕食・朝食ともに、「フツー」の粋を超えるものではなかった。
ちなみに、夕食同様一階の食事スペースで頂いた朝食は
「定番セット+ピュッフェ」というスタイル。
あらかじめいくつかの小皿に用意された一人分の料理の他に
ご飯・味噌汁・ジュース類に加え、カレーなどの追加メニューも取って来れるという
自由度の高いものだった。
おそらく、食べ盛りの子供や若者のニーズに応えたのだろう。
しかし、肝心の「朝食セット」が・・良くも悪くも"旅館の朝食"でしかない。
結局、全品を食べきることができず
代わりにビュッフェのカレーでお腹を満たした。
(このカレーは宿の自慢らしく、食べている人が少なくなかった)
実際、これまで百軒以上の旅館・ホテルを渡り歩いてきたが
地方色を出すなど、夕食の内容で頑張っている施設は数あるものの
これが朝食になると、一気に定番=フツーへとグレードダウン。
大いにガッカリさせられるケースが、とっても多い。
てなわけで――宿の真価は《朝食》で決まる!
実際、朝ご飯のときに「旨い!」と感激させてくれた宿は
"再訪したい特別な場所"になっているのだ。
おや、また宿の話に終始してしまった。
話を朝食後に戻して、チェックアウト時のエピソード。
清算時に対応してくれた宿の職員が、東南アジアからの留学生らしく
一生懸命日本語で説明してくれるのだが、なまりがきつくて意味が聞き取れず
何度も聞き返してしまった。
どうか気を悪くせず、めげずに頑張ってほしい。
あと、車に荷物を積み込み、出発するまでの間。
玄関前に立って、ずーーっと見送っていた職員の方。
おそらく「おもてなし」の一環なのだろうが
時間も手間も無駄でしかないので、おやめいただきたい。
そういう"カタチ"を見せるのは、団体バスが行き来する大型旅館だけにしよう。
待たせているのが申し訳なく、慌てて出発せざるを得なかった。
(おかげでしばらく走ってから、改めて荷物のチェックをするハメに・・)
うーーん、なんか今回も説教臭くなってしまったなぁ。
いよいよ認知症一年生に祝御入学かも!?
でもって、いよいよこの後、渓谷美で名高い昇仙峡に向かうのだが
いいかげん文字数を稼いでしまったので
そこらへんは次回、ということで。
ではでは、またね。
昇仙峡のシンボル仙娥滝(せんがたき)。昨日に引き続き、天気はもやもや。