濃厚な濁り湯で"星見風呂"を愉しむ 奥日光&湯西川ふたり旅 2022.5.9-11 1日目 

2022年5月9日(月)自宅⇒羽生PA⇒道の駅日光⇒奥日光湯元温泉

    源泉かけ流しの露天風呂。ひと月遅れの桜が、文字通り"花を添え"る。

自宅(横浜市青葉区)から栃木方面を目指すには

東名から首都高経由で東北自動車道に乗るのが、最もスムーズだ。

ところが相方は、首都高の渋谷⇔池袋間を通ることを、だいぶ苦手としている。

道幅が狭く入り組んでるうえ、慣れたドライバーがビュンビュンかっ飛ばすからだ。

しかも最近、またもや値上げに踏み切ったというではないか。

そこで今回は、途中まで一般道(246&環七)を利用。

荒川を渡った首都高(S1)から、川口ジャンクションへと抜けることにした。

 

文字通り東京を縦断するため、東北道に乗るだけで2時間以上かかりそうなので

出発はいつもよりちょっと早めの朝9時過ぎに設定。

遅寝遅起きのうたたは、睡眠不足のため頭はボケボケだった。

とはいえハンドルを握るわけじゃなくナビ専門だから、ノープロブレム。

時折あくびを噛み殺しつつ、環七を突き進む相方を心で応援する。

幸い、246で多摩川を渡ったあたりまではスイスイ走れたが

環七に入ってから、めっきりスピードダウン。

こんなことなら、前回使った環八+外環道ルートの方が早かったな・・・

などなど、無駄な後悔に時間を費やしていたら、あっというまの2時間オーバー。

やっとのことで首都高(S1)に乗っかり

川口ジャンクション経由で最初の休憩地・羽生PAにたどり着いたのは

すでにお昼過ぎであった。

 

ググッた結果、何気に一番人気が高かったので羽生PAに決めたのだけど

建物が和風っぽいスタパ仕様?なだけで、特に「よかった!」と思うポイントはなし。

売店で売っていたおこわおにぎりをフードコートでもそもそ食べ

トイレを済ませて、車へと戻る。

まだまだ、先は長い。

なにせこの後、中禅寺湖の北。

湯の湖のほとりの奥日光湯元温泉まで、行かねばならぬのだ。

おまけに、曇り空からポツポツと雨が落ちて来た。

旅行運の強さだけが自慢のタネで、晴れ男・晴れ女を自認していた我らとしては

不覚!・・と、うなだれるしかない。

 

それでも、本降りまでは悪化せず

"ときどきバラバラ"のレベルに留まってくれたのは、不幸中の幸いというべきだろう。

おかげで、宇都宮から一般道に降り、日光街道の杉並木を通るときも

煙のような雲?をまとう色濃い緑の揃い踏みを、たっぷり堪能できたのだから。

 

羽生PA以降にスピードアップできたおかげか

二つ目の休憩ポイント・道の駅日光に着いたのは、13時を少し回ったあたり。

カーナビによると、残りの経路は一時間弱とのことなので

ようやく「あと少しだ・・」と、気分が楽になる。

 

で、JRと東武鉄道今市駅にもほど近い、道の駅日光。

県民割の期間中ということもあってか、なかなかの混雑ぶり。

なんとら広い駐車場に空きスペースを見つけ

併設の船山徹記念館を横目に、ショッピング施設へと直行。

明るいライト下、様々な土産物がずらり勢揃い。

元気な客引きの声に、いくらか気分が昂揚するも、そこはまだまだ初日。

何かを買い求めようという気分にはなれず、下見気分でひとまわり。

運転に疲れた時に使う「冷えピタ」だけコンビニで購入し、再び出発する。

 

その後も、水墨画のようにたなびく雲?を突っ切り

杉並木・東照宮前・いろは坂と、次々有名観光ポイントを通過。

中禅寺湖から戦場ヶ原を左手に眺めつつ、この日の宿に到着したのは

チェックイン開始の15時まで10分少々と、計ったようなタイミングだった。

折よく空いていた旅館正面の駐車スペースに車を入れると

それを見ていたように、宿の中から若い女性の職員が飛び出してきた。

強く降って来た雨から守るように傘を差し掛け、スーツケースを受け取ると

手際よく宿まで運び込んでくれた。助かる。

 

       整理整頓は後回し。何はなくとも、露天風呂へGO!

今回予約した部屋は、シングルベッドが二つの洋室。

同じ食事内容の和室に比べ、かなりお得な価格だったので、迷わず決めた。

確かに窓は腰高で、やや眺望に欠けるかもだが、まったく問題なし。

到着が早かったおかげで、露天風呂も完全貸し切り状態。

強い硫黄臭漂う白濁温泉は、これぞ山の湯!と感激するガツンとした手応え。

養分が濃厚なせいか、長時間浸かっていられない。

実際、2日後帰宅しても、体や衣服に硫黄の匂いがしっかり残っていた。

それでも、ポツポツ当たる雨粒を顔に受け

咲き残る桜花を眺めながら、ぷかぷか湯舟に漂う気分は、最高だった。

 

   貸し切り状態に乗じて記念撮影。角度が違うと湯船の色まで変わる!?

     窓の外は水墨画の世界。山頂には雪。果たして明日の天気は・・

で、もういっこの"肝心"。夕食の内容は・・

こちらは、他の客ふた組(計4名)と一緒に、広い食事スペースでテーブル食。

途中に2~4名用の個室席を見かけたので

たぶんこちらが、お値段高めの和室客に用意されたものなのだろう。

それくらいは差別化しないと、価格に見合わない。

ともあれ、我らはこちら(洋室客用スペース)で充分。

コロナのおかげで席も半分しか埋まっておらず、そのぶんゆったりしていた。

 

    着席時の食卓風景。中央、楕円形の皿に並ぶ先付けが"技あり"だった。

 

食事そのものに関しても、ひとことで言うと・・おいしい会席料理。

事前に用意された先付と鍋物(あとから火をつける)以外は

ひとつひとつ、出来立て熱々の皿が運ばれてくる。

いずれも、素材を活かした上品な味つけだ。

とりわけ先付の小皿料理は、それぞれに工夫が凝らしてあり、箸が迷った。

どちらからともなく、「やっぱり旅はいいね~」の言葉が出てしまう。

ただ、全般的に"おとなしめ"な味付けで、若い人は物足りなく感じるかもしれない。

ラカンの二人には、サービスのワンドリンクを含めて、満足のゆく内容だった。

 

最後のデザートまで残さずお腹に詰め込み

苦しい苦しいと言いながら、部屋のベッドでバタンキュー。

それでも、夜10時過ぎにはなんとか起き出し

先にひと風呂浴びてきた相方に負けじと、再度大浴場へ。

チェックイン直後と同じく、このときも露天風呂を独り占め。

雨もすっかり上がり、頭上には星が瞬いていた。

この分なら、明日は晴れそうだ。

今回はメインに「戦場ヶ原散策」を予定していたので

ずっと天気予報に一喜一憂していたが

旅先における"悪運の強さ"は、いまだに尽きていないらしい。

 

ではでは、またね。