ひょっとしたら、本誌(ヤングジャンプ)の方で
とっくに謎解き済みの話題かもしれない。
でも、「コミックス読者」のうたた(俺だ)には関係ナッシング。
第7巻まで発売された『推しの子』の"その後"について
妄想の大?風呂敷を拡げてみた。
★以下、ネタバレ注意!★
真っ先に言及したいのは
DNA型鑑定で異母兄と判明した姫川大輝との会話で
両者の「実の父」がすでに死去(自殺〉していたことが判明。
アクア最大の目標=復讐する相手があっさり消えてしまった件について。
いやいやいやいや。
これで一件落着!なんて・・まさか有り得ないだろ。
まんいちこのまま〈芸能界成り上がり物語〉にスライドしていったら
6巻を費やして築き上げた"モチベーションピラミッド"が、脆くも崩れ落ちてしまう。
これだけのストーリーテラーが、そんなもったいないことするわきゃない。
てなわけで、勝手な妄想を述べさせていただく。
〇アクアと(ルビーも)姫川の、真の父親は他にいる。
〇姫川の両親が心中したのも、彼が自分の実子ではないと知った父・上原清十郎が
唯一のプライド(人気女優の夫)を粉々に砕かれた怒りから母・愛梨を殺害。
その後、自ら命を絶ったのだと考える。
むろん黒幕は"真の父親"なので、この男が暗躍したのかもしれない。
〇なぜか? だって、これでオシマイじゃつまらんだろ。
あのアイが「才能あるタレントを引っ掛け回す売れない役者」との間に出来た命を、
アイドル生命の危機を承知で必死に生み育てようと決意、実行するだろうか。
やっぱり彼女の相手は、色々な意味でピックネームでないと釣り合わない。
またそうでなければ、《父親捜し》をここまで引っ張るはずないよ!
――と思いたいし、信じたい。
〇必ずや、この先の展開で「本当の父親は他にいた」事実が判明。
姫川大輝を巻き込んだ三人で、"実の父親捜しパート2"が開幕するに違いない。
なにより、"復讐"なしでアクア&ルビーがスターへの道を登っていく物語には
それほど魅力を感じない。
確かに芸能・テレビ界、演劇畑など、各ジャンルのディテール表現は極めてリアル。
いわゆる「業界マンガ」としても、十二分に成立している。
でもそれじゃ先人たち(漫画家&小説家)の後追い、令和版バージョンアップ止まり。
いわゆるひとつの"芸能界モノ"で、終わってしまう。
ぜひここは、スターダムを駆けあがるルビーと歩調を合わせるように
〈真の父親=アイ殺害の黒幕?〉探しを、ぐいぐいと盛り上げていただこう。
そのあたりも含めて、今後の展開を期待している。
せっかく何度読み返しても面白い、希有なマンガの仲間入りを果たしているのだから。
ではでは、またね。