人はなぜ鎌倉に通うのか。そのワケが、やっとわかった。 鎌倉ふたり旅 2022.4.17-18 2日目(1) 鎌倉駅前~海蔵寺

2022年4月18日(月)鎌倉駅前(ホテル〕⇒海蔵寺

         今回のベスト・オブ・ベスト!ーー海蔵寺

 

朝8時、中華粥セットの朝食をおいしくいただき

9時過ぎにはチェックアウト。

大きな荷物は夕方まで預かってもらえるので、今日も身軽だ。

空模様は、曇り時々晴れ。

天気予報は昨夜の時点だと「昼すぎから雨」だったが

今朝になったら「15時以降」にずれ込んでいた。

さて、自称〈晴れ男女〉の悪運はどこまで天に通じるか。

 

   早朝、大勢の学生が鶴岡八幡宮目指して歩いてた(その写真を撮っとけよ)

      朝食は中華粥。温泉旅館の和食に飽きた身には、新鮮&美味!

 

若宮大路を南下し、朝イチで向かったところは鎌倉市農協連即売所。

地元では"レンバイ"の名で親しまれる、野菜市場だ。

早めの時間帯とあって、鎌倉野菜をはじめ採れたての野菜がずらり勢揃い。

値段も手ごろで、どれも美味しそう・・

しかし今回は「買い物籠」がわりの車がないため、二の足を踏んでしまう。

結局、ウィンドウショッピング?で終始することに。

 

さて、どうしよう。

昨日立てた予定だと「雨模様だし朝から江ノ電でいいかな」と思っていたが

思ったよりも雲は薄く、眩しい陽射しも降りてくる。

せっかくの晴れ間だから、もう少し「花の寺巡り」をやってみるか。

 

江ノ電鎌倉駅に背を向けて、横須賀線を右手に北上すること20分。

桜や藤で知られる「英勝寺」を迷った末パスして

たどりついたのが、ちょうど鎌倉駅北鎌倉駅の中間に位置する、海蔵寺

ちょうどこの時期(4月上旬~中旬〉、本堂前のカイドウが盛りだというのだ。

 

だが、それ以前に、山門に向かって伸びる参道の"心地よさ"が格別だった。

何の変哲もない住宅街なのだが、左右から頭上を覆う青々とした新緑が眩しく

そこに、昨日からすっかり耳に馴染んだ「ホーーッ、ケキョ」。

ウグイスの澄み切ったさえずりが、絶妙のアンサンブルを奏でてくれる。

この道をぶらぶら歩いているだけで、幸せな気持ちになってしまう。

 

      海蔵寺の山門前。すでにここから"美の世界"は始まっていた。

         手前にツツジ?。左手奥に本堂を臨む。

 

しかも、拝観料(入場料)ナシということで

さほど期待せずに入った海蔵寺の、山門と本堂の間に広がる庭園、

その佇まいは、「見事!」としか言いようのない素晴らしさ。

 

      昨日も見たヒメシャガ。紅白のコントラストが目を引く。

         なんとかカイドウの花も間に合った。

        バラ科リンゴ属のハナカイドウ・・で合ってるよね?

 

たぶん、"たまたまいい時に訪れた"だけなのだろうけど

ツツジヒメシャガ・カイドウ、さらにヤマブキなどなど。

緑深い境内のなか、それぞれが絶妙な配置で花咲かせるものだから

どの場所にデジカメを向けても〈絵になる情景〉が、撮れてしまうのだった。

 

          本堂の左手には、ヤマブキの花畑?が

      バラのようにも見えるけど、きっとヤマブキに違いない。

     本堂裏手に広がる山水庭園。できれば本堂内から眺めたかった。

 

おまけに、庭園はもちろん本堂の中まで、手入れが行き届いており

それがまた本堂脇にひっそりと咲くヤマブキの黄色と相俟って

静かな情景を創り出している。

 

          チリひとつなく磨き立てられた本堂内

          屏風に記された墨跡を目でたどる

 

昨日から、四季折々の花々で有名な寺をいくつか見て回ったけど

今回の旅では、ここ海蔵寺が、文句なしに《最も美しい庭園》だった。

しかしそのいっぽうで、こうした出逢いもまた"一期一会"なのだ――

という当たり前の事実にも、気付かされた。

なぜなら、わずか数日、訪れる時が前後しただけで

《最も美しい庭園》の称号は、他の寺社に移っているに違いないのだから。

 

         左手隅から臨んだ庭園。これまた、絵になる。

        鐘楼脇からの眺め。・・・やはり、只者ではない。

 

ああ・・・この"魅力"があるから

毎年毎月、飽きもせず鎌倉を訪れる人達が絶えないのだなあ。

 

40年以上前から今まで、両手の指で足りない回数訪れた観光地だったけど

今回初めて、(四季折々の愉しみ方〉に気づけたんじゃないかな。

今頃になってやっとかよ・・なんて、言われるかもしれないが

知ったからには、満喫するっきゃない。

せいぜい暇を見つけては、この古都を愉しむとしよう。

とりあえずは、ハナショウブが咲く6月の海蔵寺

あるいはノウゼンカズラが咲く7月の海蔵寺

ーーって、海蔵寺ばっかじゃん。

 

  「十六の井」(拝観百円)も訪問。ウグイスの声が近く、耳に痛いほどだった。

 

ではでは、またね。