2022年4月17日(日)KIBIYA Bakery~報国寺~杉本寺~瑞泉寺~鎌倉宮⇒ホテル
スミレの花の美しさに、初めて気づく(スマホのほうが発色いいんだよな・・)
受付で拝観料(200円)を払い、いよいよ瑞泉寺のなかへ。
と、参道の左手に広がる緑地(庭園?)が
なぜか青く染まっていることに気づく。
誘われるままそちらに向かう別れる遊歩道に足を踏み入れると
足元一面にスミレの花が、今を盛りと咲き誇っていた。
ちょっと,こっち!
気づかずに参道を歩いてゆく相方を呼び止め
清楚なスミレ庭園?を、一緒に散策する。
雰囲気だけでいいから、伝われ~~
鎌倉には〈季節の花々〉で有名な寺が多いものの
毎年盛りの時期が違うため、なかなか"見ごろ"に出逢えるものではない。
今回も、カレンダー通りなら咲き誇っているはずのカイドウの花は散っていて
残念ながら堪能することができなかった。
そういう意味では、今回のスミレは、まさにベストタイミング。
正直、これを観れただけでも、瑞泉寺に来た甲斐はあった。
ーーと満足できるほど、記憶に残る美しさだった。
可憐なスミレたちに後ろ髪を引かれながら、瑞泉寺本堂を目指す。
磨り減った石段がいい味を出していた男坂を、よっこらしょと登り詰め
山門をくぐった先が、梅・桜・モミジなど季節ごとの色どりで名高い本堂前だ。
相方いわく、40年前に訪れた時は桜の時期で
その時撮った写真を引き伸ばしたものがアルバムに残っている、とのこと。
・・そんなこと、あったっけ?
本堂前。40年前に訪れたときは、左手の桜が咲いていたらしい。
一面の緑のなか、ツツジの朱が目に沁みる
それより、昔訪れたときは、本堂の縁側に座って眺めていたはずの庭園が
脇の通路から見るよう改まっていたことが、残念でならない。
TV番組のなかで、養老先生が「子供の頃は遊び場だった」と語っていた
ダイナミックな石の庭を、もっとじっくり鑑賞したかったのだ。
庭園を堪能できなかったのは、とても残念。本堂に入れる日もあるのかな?
前庭?で遭遇したスミレ以外、これといった花には会えなかった瑞泉寺だが
我らを含めても5~6人しかいない、半貸し切り状態での参拝はとても気分が良い。
例によってマスクを外しては、思う存分"緑の息吹"を味わうことができた。
新緑と鳥の声(特にウグイス)を愉しみながら、3つの寺を巡り終え
そろそろ充分かな・・という気分になってきた。
バス通りを避け、静かな住宅街が連なる脇道をぶらぶら戻り
なぜか「鬼滅の刃グッズ」が充実していた鎌倉宮に、ちょっと立ち寄る。
ちょうどその門前に、鎌倉駅行バスの始発停留所を見つけ
同じ道を歩いて戻るのもつまらないので、乗っていくことにした。
ーーそれにしても、このバス停。どこかで見たことがあるぞ。
前回(40年前)はバスに乗ってないから、その時の記憶じゃないし・・
案内板に記された「二階堂」という地名が目に入ったのは、そのときだった。
あ・・『海街ダイアリー』の中に、同じ地名が登場してた!
10年ほどまえ、まだ新人だった広瀬すずが抜擢されて映画にもなった
吉田秋生の名作『海街ダイアリー』。
大好きなマンガのひとつで、これまで何度も読み返しており
ここ鎌倉が舞台だという事実も、頭に入っていた。
実際、翌日に予定した「江ノ電めぐり」でも
すずたち〔ヒロインの四姉妹〕の家がある(という設定の)極楽寺や
何度も登場する由比ガ浜を、訊ねてみようと企んでいたのだ。
なのになぜか、すずたちがサッカー仲間の裕也が暮らす二階堂を訪ねたとき
彼女らが乗ったバスの停留所が"ここ"だったことを、忘れてたよ~。
・・とか一方的に書き連ねても、原作マンガを読んだことがい人には
なに言ってるのか、チンプンカンプンなんだろうな。
ま、興味を持ったなら、騙されたと思って読んでほしい。
ともあれ、今回の旅を終えたら、また『海街ダイアリー』を読み返そう。
すでに7~8回は読み通しているけれど
豊かな緑やウグイスの歌声を自分の五感で受け止めたあとなら
きっと新たな"発見"や"気づき"をゲットできるはずだ。
いままで「旅」と「再読」を意図的に重ねたことはなかったけれど
この〈実体験+読書〉の試みは、意外と楽しいかもしれない。
ーーてなことを、ポッポツと降り始めた雨の下。
折り畳みの傘を広げ、鎌倉宮バス停のベンチに座りながら、思い巡らすのだった。
その後、折よく到来したバスに乗り込むと、10分足らずで鎌倉駅に到着。
徐々に雨脚を強めるなか、荷物を預けた駅前ホテルへと急ぐ。
時刻は16時を少し回ったあたり。
天気も崩れてきたことだし、夕食の時間まで部屋でのんびりしていようか。
そう言い交わしながら、3階にあるホテル受付でチェックイン。
ワクチン三回接種証のコピーと、神奈川在住の確認を終えたものの
その後にも、少々面倒な手続きが残っていた。
実は、2日前の時点で
今回予約したホテルにも「神奈川県民割」が適用された、という事実が判明。
20%のキャンセル料を払っても、クーポン(買物券)分がプラスになるため
急遽同じホテルでキャンセル+再予約を決行。
ホテルのフロンテで、クーポン(2000円✖2人分)を手渡されたのだ。
――ところが、このお買物券(正式名は『かながわ旅割』)。
メチャクチャ融通が利かず、使いこなすのが大変な〈難物〉だった。
少なくとも、スマホを自在に操れない中高年世代には
不親切極まりない、《ザ・お役所仕事》に他ならなかったのだ。
そんなわけで、クーポン取得&使用に至る苦闘の記録は、次回ってことに。
ではでは、またね。