「古典は"読書の背骨"だ」と、いまさら気づく 『アーサーと王と円卓の騎士』ローズマリ・サトクリフ 周回遅れの文庫外Rock+読書録

励行している《サイコロ読書法(勝手にⒸ)》のおかげで

古典文学に含まれる本書を開くことができた。

これまでゲームやラノベでしか入力してこなかった

アーサー王伝説」がらみの情報が、初めてきちんと理解できた気がする。

 

次期ブリテン王を選定する"聖剣エクスカリバー"を

若きアーサーが引っこ抜くいきさつに始まり

王と騎士たちが一堂に会する「円卓」の巨大さ(150人が座れる)とか

ランスロットが醜い(左右アンバランスな)顔の持ち主だということ

北欧神話の登場人物だと思っていた「トリスタンとイズー」や「パーシヴァル」も

アーサー王の"関係者"だったことまで。

長年に渡る勘違いや思い込みがスッキリ整理され

いまさらながら、"古典"も読まないダメだな~と痛感した次第。

 

思えば、小学校に入る頃からSFにどっぷりハマり

ミステリーや歴史ものなど、エンタメ系には手を広げたものの

いわゆる「日本文学」&「海外文学」には、見向きもせずに生きてきた。

結果、仕事上必要になったとき(台本を書く際とか)以外

太宰・川端・芥川どころか、シェークスピアドストエフスキーら世界の巨匠が書いた

〈超名作〉すら、きちんと読み通した記憶がない。

むしろ心のどこかで、それを誇り?にしていたところすらあった。

 

・・・けれど、やっぱそれじゃ、土台のない建物と一緒で

いたるところに歪み・ひび割れ・穴ぼこが発生。

しかも当人には、その"惨事"が見えていない、という二重の悲劇を招いていた。

なーんて当たり前のことに、やっとこ思い至ったのだ。

 

お前、いったい何年生きてきたんだよ!・・と、我ながら呆れてしまう。

それでも、目の黒いうちに気づけただけでも、まあよしとしよう。

意図的にスルーしてきた〈名作文学(特に古典)〉も

今後はきっちりローテーションに組み込み

少しずつでも"再会"できるよう、気張っていきたい。

 

う~~~ん・・でも、いまこの瞬間、"順番待ちしてる"書物だけでも

軽く1000冊は超えているんだよなぁ。

いったいどこに、どう割り込ませればいいんだよ・・。

人生の"残り時間"とにらめっこしつつ

〈苦しいながらも嬉しい悩み〉は、まだまだ続くのだった。

 

ちなみに、2022年3月も本日でおしまい。

勝手に定例化した「今月の読書記録」を付け加えておく。

 

2022.3 

★※『春季限定いちごタルト事件』『夏季限定トロピカルパフェ事件』

★※『秋季限定栗きんとん事件㊤㊦』★★『巴里マカロンの謎』米澤穂信

○『創約とある魔術の禁書目録①②』鎌池和馬

★『アーサー王と円卓の騎士』ローズマリ・サトクリフ

★★『サブカルで食う』大槻ケンヂ ★『でっちあげ』福田ますみ

★★『国のない男』カート・ヴォネガット

★★『挑発する少女小説斎藤美奈子

★『皇帝フリードリッヒ二世の生涯㊤㊦』塩野七生

《コミック》

★★『ちはやふる』①-㊽ 末次由紀 

★『チ』①-⑥ 魚豊

 

ではでは、またね。