2021年12月7日(火) 川平湾~ウシのカドデ~石垣島ミルミル本舗~名蔵アンパル
無人の名蔵アンパル。この干潟に、多彩な生き物が!・・いるはず。
正直、それほど時間に余裕はない。
だけど、「何か口直しを!」という"ラーメン後の衝動"に押し切られ
石垣島ミルミル本舗に立ち寄ることにした。
前後左右にサトウキビ畑が広がるなか
カカシのようにポツンと立つ案内板を頼りに道を曲がると
駐車場スペースの正面から左に、工場っぽい低層ビル
左手に、ガラス張りのカフェらしき建物があった。
低層ビルの一角が特産物などを扱うショップになっているようだったが
とりあえず、そちらは後回し。
青い海をバックに白い壁がくっきり映える、カフェへと直行する。
14時前後という時間帯もあってか、店内はほぼ満員状態。
しかし、小さな店舗スペースの外にも、いくつかテラス席が用意してあり
なぜかそちらには、あまり客の姿がなかった。
せっかくのいい天気だし、外のテラスで食べよう。
意見が一致し、各自ミルクともう一種類、フルーツフレーバーをハーフハーフで注文。
なだらかにくだる芝生と、その先に広がる海を一望できるテラス席でいただいた。
店内で記念の「ツーショット」。ホント、おいしかった。
テラスから草原と名蔵湾を臨む。これもまた、絶景。
昨日も感じたことだが、石垣のフルーツは、どれも味が濃い。
加えて、新鮮かつ濃厚なミルクアイス・・。
気にかけるほどの時間もかからず、あっというまに食べ終えてしまった。
いましばらく、この絶景を鑑賞していたい気もしたが
当初の予定通り、干潮時間を優先。
ショップがある建物はチラ見するだけど、車へと戻った。
さあ、いよいよ本日のメインイベント「名蔵アンパル」探検?だ!
・・などと、気合を入れたのも束の間。
これまた10分足らずで、名蔵アンパル近くの駐車場に到着してしまう。
ホント、この島、思っていたよりも、かなり小さいんだよな。
口の中に残るミルクの余韻を感じながら、用意した長靴に履き替え
海岸に向かって、降りていった。
マングローブ林に囲まれた名蔵川河口。干潮まで、あと1時間。
最初は、ゴツゴツした岩場が続く名蔵湾沿いの海辺を歩くものの
すぐに橋の下をくぐり、名蔵川河口に面した干潟に到達する。
3時過ぎの干潮時刻までには、まだ1時間ほどあったが
すでに河口部の大部分は水が干上がり、広い干潟が顔を出していた。
これなら、昨日のワタンジと違って、ずっと向こうまで歩いて行けそうだ。
しかし、期待していたほど、干潟の生き物を見かけないなぁ。
ちょっと落胆しつつ、一面の泥に見えた足元を、じっと観察してみる。
・・すると、前に一歩踏み出すたびに
何やら小さなものがピョンビョン飛び跳ね、逃げているではないか!
橋の下には、一面の干潟。まるで砂漠のように見えるのだが・・
いったん立ち止まり、デジカメを構えながら、一歩、二歩。
比較的大きな"ピョン"を視覚に焼き付け、ズームインしてみた。
・・・ミナミトビハゼ、ゲット!
ミナミトビハゼくん。ぽっこり飛び出た目玉がチャーム・ポイント。
さらに干潟には、いたるところにポコポコ穴が開いている。
きっとこれは、カニの巣穴に違いない。
どうやら、こちらの足音?に気づくやいなや、中に隠れてしまうのだろう。
それだったら・・と。
ひときわ穴の密度が高い、マングローブ林近くの干潟まで移動。
そのままデジカメを構えた姿勢で、人間彫刻と化してみた。
待つこと1分・・2分も、経たぬうちに、出てくる出てくる。
大半は普通のカニ(イシガニ)っぽかったが、中にはコメツキガニや
おおっと、有名なシオマネキの姿も!
ガマンの甲斐あって、小さなカニが巣穴から「コンニチワ」。
結局、この子がイチバン"仲良く"してくれた。
しかし、いずれも目視はできたものの、写真に撮れたのはいたって普通のヤツだけ。
というか・・しゃがんだ姿勢を長時間続けるのがシンドク(明らかに歳のせい)
10分少々でギブアップしてしまったのが、正直なところ。
やはり〈観察〉だけだと、あまり多くの生き物は見つけられないようだ。
くそー。
多少面倒でもバケツやスコップなどの「道具」を使って
穴を掘ったり捕獲しないと、"多彩な生き物"には出会えないのだな。
実は、事前にネットで調べたところ。
「名蔵アンパルの干潟を楽しみたいのなら
①小さなバケツか飼育ケース ②小さな網 ③マリンシューズ
④軍手 ⑤スコップetcを用意したい」と書いてあったのに、無視していたのだ。
悔しいけど、ま、仕方ない。
次回、孫たちと遊びに来るための「ロケハン」だと思うことにしよう。
ちなみに、うたた(俺だ)が、痛む足腰をなだめつつ"独り撮影大会"を続けていた時。
同行していた相方は・・・
干潟エリアに到着するなり、座り心地の良い場所を探し
誰もいないマングローブの河口を眺めつつ、のんびり読書を楽しんでいた。
大自然の下で本を読む。これもまた、飛び切りの贅沢だ。
※そういえば車に戻る途中、たまたま逃げ遅れたコメツキガニを素手でキャッチ。
ピョンと長く突き出た目玉を振り立てる姿を相方に見せてやった。
どうしてあのときデジカメを向けなかったのか・・今さら後悔してみたり。
それでも、生き物が活発ではない冬場のせいか(これもコロナのおかげ?)
昨日に続いてこの日も、名蔵アンパルは、まるっと無人状態。
マングローブがピョコビョコ頭を出す広~~い干潟を
完全に独り(ふたり)占めできたのは、めちゃくちゃ贅沢なことだ。
とくにこういう〈自然に直接触れ合える場所〉は
人口密度が低ければ低いほど、"濃い時間"を過ごせるものだから。
くり返しになるけど、一度この手の〈オイシイ体験〉を知ってしまうと
"自力では無理"という状況を除いて
二度と団体旅行やオプショナルツアーに参加する気になれない。
手痛い失敗を繰り返しつつ、それさえも笑い話に換えて
ワガママ気ままな「ふたり旅」は、とことんマイペースで進むのだった。
南海の干潟の浜の泥濘にわれ腰痛めハゼとたはむる ーーなんちゃって啄木
ハイビスカスは、一年中咲いているようだ。
ではでは、またね。