2012年12月5日(日) 羽田空港🛫石垣島空港~明石食堂~石垣市内ホテル
今まででいちばんおいしかった「ソーキそば」
島の北東へと伸びる半島目指して車を走らせること、十数分。
夕焼けの赤みが残っていた空は、一気に夜へと転じた。
すると、周囲はすっぽり暗闇に包まれた。
行く手を照らす明かりは、車のヘッドライトのみ。
信号もなければ、道路を照らしてくれる街灯も皆無。
数分おきに現れる宿泊施設・飲食店・民家の明かりがなければ
車ごと異世界に飛ばされたような気がするほど、頼りないドライブが続く。
それでも車に搭載されたカーナビと、スマホの位置情報のおかげで
目的地までのルートは、しっかり確認できている。
GPSには、感謝してもしきれない。
国道390号線から県道206号線へと乗り換え、ひたすら北上してゆく。
ほとんど停車することなく、走り続けること30分。
県道を離れ、明石の集落へと侵入。
道の左に商店らしき明かりが見えたところで
突然カーナビが「目的地です」と告げ、ストップした。
ここが、明石食堂?
だが、どう見ても、駄菓子屋か雑貨店のようなたたずまいだった。
本当の目的地は別にあるはずだと判断し、もうしばらく先へ。
後戻りするように右に分かれる細い道を進むと・・
ようやく、左手前方にぼんやりした灯りが見えてきた。
突き当たりを左にぐるりと回り込むと、そこは駐車スペースの空地。
間違いない。目指す明石食堂だ。
外から見える灯りは、これだけ。く・・暗い。
外見は、小さな民宿。
長屋のような細長い平屋が、正面に並び(部屋数は5~6程度)。
その左手に食堂部分が隣接している。
灯りは、そこから漏れていた。
車を降りと食堂に入ると、いらっしゃいませ!の若い声。
思ったより店内は広く、4~5台のテーブル席が間隔を空けて置いてあり
そのうち半分ほどが先客で埋まっていた。
しかも、古びた民宿とは違い、つい最近リフォームしたように真新しい。
おそらく、昔から民宿を営んでいたのが
食事で提供する八重山そばの評判が徐々に高まり
いつしか金土日の週末限定で、食堂を開くようになったのだろう。
店内はピカピカ。たぶんリフォームしたのだろう。
ともあれ、空いているテーブル席のひとつに座り
中央に立つアクリル板を挟んで、メニューを検討する。
・・といっても、悩むことはない。
ここは「島一番」と評判の、ソーキそば一択だ。
しかし、メニューの写真を見る限り、ずいぶんソーキ(豚肉)がでかい。
一度に大量の肉を食べる能力は、とうに失われている。
無理して食べて胃もたれに襲われるのも、大量に残すのも嫌だったので
「ソーキそば」と肉の少ない「八重山そば」を、ひとつずつ注文する。
たしか「ソーキそば」は850円、「八重山そば」は500円だったと思う。
待つことしばし。
お待たせしました、と、目の前に置かれた「ソーキそば」の丼を前にして
さっきの判断がテ適切だったことを再確認。
スーパーで売られているパック入りのブロックベーコンに匹敵する
大きな豚肉(ソーキ)の塊が、二切れも乗っかっていたのだ。
そのひとつを、相方の「八重山そば」の上に移動させて――いただきます。
まずは、スープ。
しっかりと出汁が効いており、これだけでも満足。
麺も適度な歯応えで、文句なし。
そして問題のソーキは・・口の中でとろっとろにほぐれてゆく。
これまで沖縄には5~6回。
八重山諸島に訪れるのも今回で3度目だが
これまで口にしたソーキそばのなかでは、文句なしのベストワン。
わざわざ空港から直行しただけの甲斐はあった。
ふたりともきれいに平らげたところで、ちょうど腹八分目。
ごちそうさまでした。
店のおかみさん?&バイトの子?に声をかけ、大満足で店を後にする。
駐車スペースに停めた車に戻る間にも、どこからか甘い南国の匂いが漂ってくる。
久しぶりの石垣島だ!―—という実感が、ここにきてようやく湧いてきた。
何度繰り返しても、やっぱり旅は、初日が一番楽しいんだよなぁ。
ではでは、またね。
今回4連泊したホテル。こちらの紹介は、次回にでも。